2015.12.27 (Sun)
クリスマス&年末の予定について
クリスマス後の週末で、楽しい時間を過ごされた方も多いことでしょう。
私はといいますと・・・声がかれていてほとんど出ていないです。
クリスマス前に鼻かぜを引いてしまい、他は何ともなく元気なのですが(だるさ等も一切なし)、なぜか声だけでないのです

本当にかなり出なくて日常生活に差し支えるようになって早2-3日。
明日ぐらいには出ると良いのですが・・・。
治らないようでしたら鍼灸医に行ってこようと思います。
最近、時々、針治療を受けるようになりました。
とてもあうようで、以前風邪をひいて鼻がつまってしまったときは、即効よくなりました。
風邪をひいたとき、体調が落ちたときに必ず来る場所ってありませんか?
私の場合、それが気管支系なんです。
咳がひどくなるとか、声がかれるとか・・・。
あとはすこぶる元気なんですけどね。
ということで万が一、お電話を頂きましても「誰?」みたいな声になっていると思いますが、ご了承くださいませ。
クリスマスは大きなイベントこそありませんでしたが、なじみのところで鶏の丸焼きを予約していましたので、それを頂いたり、ケーキもお気に入りのところをホールで予約していましたので(この歳にして大サイズ!)、数日に分けて体重などを気にせずに楽しんでいました。
クリスマスですもんね!
これを機に!?私が愛用しているケーキ屋さんをご紹介いたします。
なんと京都から車で2時間ほど、田園地帯(ある意味ド田舎とも言う)もありcapocapoさんというケーキ屋さんです。
私はたっぷり生クリームが実はそれほど得意ではないのですが、ここのケーキの生クリームはふわりとさっぱりしていていくら食べても胸焼けをすることがありません。
京都の丹波地方にあります。
こんな自然豊かなところにあります。
現地はカフェにもなっていてイートインも可能です。

あっ、肝心なケーキの写真を忘れてました・・・。

キャンペーンのお花も好評で、自分が何かをもらうのも良いですが、この歳になりますと「綺麗だった!嬉しかった!」といっていただけるのがサンタクロースさんみたいで楽しいです☆
今年も残すところあとわずかですね。
皆様、お忙しいことと思いますがどうぞくれぐれもご体調にはお気をつけくださいませ。
年末年始は休まず営業しております。
そして1/4-1/10まで久しぶりに休暇を頂戴いたします。
この間、ジュエリーは他の場所へ保管をさせていただくため、一切発送ができなくなります。
ご了承いただけましたら幸いです。
また昨年より年賀状は、クリスマスカードに近い&喪中等が把握できないということもありお休みさせていただいております。
略式にて恐縮です。
2015.12.23 (Wed)
アンティーククロス(十字架)
一年一年が、恐ろしいほどあっという間に過ぎていきます!
クリスマスにちなんで、今日は当店で扱ってきた様々なアンティーク十字架をご紹介いたしましょう。
「十字架」というとクリスチャンではないので・・・
といったご反応を示す方も多いですがフランスなども一応キリスト教徒が多数とはいえ、日常的に教会にいくことはない、普段はあまり宗教を意識していない方がほとんどです。
特に1900年以降のクロスは、カトリックというよりファッションモチーフトしての意味合いが大きいです。
またクロスを持っていた→信仰を持っていた→(比較的)恵まれない方の持ち物だったのでは・・・
といったご意見も以前伺いましたが、この時代こうした宝石の入ったあるいは貴金属でできたクロスを持つことができたのは・・・
相当恵まれた方であったことは間違いございません(^ ^)。
「宗教関係者の(例えば司祭のような方)の持ち物だったのでは?恐れ多い!」
といったご意見も伺いましたが、確かに中世などのクロスはそのような方の持ち物が多いですが当店で扱う19世紀以降のクロスはほぼ100%女性のファッションアイテムです。
よいうことでぜひ気軽にファッションに取り入れてみてください。
下記はこれからアップするクロス。
1830年頃のフランス製。
クロスであるのと同時に、トルコ石で勿忘草が描かれています。
中心にはなんととても小さなダイヤモンドが入っています。

下記もこれからアップする作品です。
1900年頃、南仏のクロスです。
黒エナメルが入っているのですよ、金細工がうっとりするほど綺麗です。
こちらも全体としてはクロスのデザインになっていますが、一つずつのモチーフで花を描いています。

下記はこれまで販売したクロスで心に残っているもの。
なんと南仏のアルルのダイヤモンドが使われています。
(僅かですがその昔、鉱山がありダイヤモンドが取れました)

下記はガーネットが艶やかでとても美しいクロス。
近々写真を撮りなおそうと思っていますが、本当になんでまだ残っているのが不思議。
それは美しいガーネットのクロスです。

下記も販売済みですがこのクロスもとても面白かったです。
クロスx花の両方がモチーフになっています。

一言でアンティーククロスと言ってもその装飾スタイルも素材も実に様々ですね。
皆様どうぞ良いクリスマスをお迎えくださいませ。
2015.12.19 (Sat)
ダイヤモンド アンティーククラスターリング(フラワーリング、フランス)
日照時間が長いですから。
フランスに住んでいたとき、朝出て行くときも暗く、夕方帰ってくるときも暗いのには少し参りました・・・。
先日アップしましたクラスターリングのように、花をモチーフにしたアンティークジュエリーを見ると、思うのです。
厳しい気候、寒い気候の時があるからこそ、こうした春の美しい花、しかし時期が過ぎれば枯れてしまう花をジュエリーのモチーフにしたのかなと。



当店では時々男性の方から「プロポーズをしたい!」ということで、エンゲージメントリングのチョイスについてご相談を受けます。
個人的にお薦めなのがこうしたハイクラスなダイヤモンドのクラスターリングです。
実際、クラスターリングは愛をこめて贈られました。
そんなエピソードもこめて、こんな美しくも愛らしいお花の指輪をサプライズでもらったら、嬉しいですよね。
華やぎがでます。
「もちろんご結婚して何十年経ったけど何かプレゼントをしたい!(そんな日本男性が増えることを願っております^ ^ )」
ですとか
「一年がんばった自分へのご褒美に」
といった需要にも自信を持ってお薦めいたします。
やはり美しい花のデザインの指輪を前にすると、女性であれば誰しも胸が高鳴ります。
現代のジュエリーでお花といいますと妙に可愛すぎて子供っぽいと思われる方も、こうしたハイクオリティーなアンティークのクラスターリングでしたら満足いただけることと思います。
皆さん時々愛らしいモチーフのジュエリーをご覧になると「いやぁ、もう年ですから・・・」
なんておっしゃいますが、とんでもない!
こうした指輪はおばあちゃんになって取り出してしても素敵ですよ。
そもそも「歳だから・・・」なんて言わないでくださいね。
フランスでは女性は40歳ぐらいでしたらまだ若い女性(jeune femme)と呼ばれますよ。
それ以降も70代ぐらいまで皆さん、現役のマダムです☆
京都も、3日前ほどから急に冷えこんできました。
あぁ、京都の底冷えする冬!という感じです。
全国的に寒くなっているようですので、お風邪などめされませぬようなさってください。
2015.12.15 (Tue)
アンティークスタッドピアス ペアシェイプダイヤモンド 1930年代
毎日お問い合わせなども有難いことに多く頂戴いたしまして、何せ一人でやっているために、ブログなどがあまり更新できずに申し訳ございません・・・。
クリスマスまでどこまで走れるかな・・・。
順不同で、これはお好きな方が多いのでは?といったアイテムを優先的にご紹介しています。
本日は「アンティークスタッドピアス ペアシェイプダイヤモンド 1930年代」。
ピアスはお探しの方が多いですが、一方でここ数年本当に難しくなってきているアイテムです。
需要があるのは分かっていますのでかなり前もってディーラーさんたちにもお伝えし(もっとも私がピアス好きなのは、皆さん既に知っていますが・・・)、何とかお値段も折り合うものをかなり思い切って買ってきているのですが。
いつもあっという間になくなってしまいます!
本日アップさせていただきましたピアスは
ペアシェイプダイヤモンド x アールデコ x 取れにくいスタッドタイプ



アールデコの特に「白い30年代」と呼ばれるアールデコ後期の特徴が極めてよく出ていながらも、私自身これまで見たことがない珍しいタイプのピアスです。
良質な宝石を珍しいカッティングでセットし、そして直線的なラインで洗練されているところがとてもアールデコ的ですし。
加えて直線ラインが揺れますので、そのときにライン上にあるダイヤモンドが揺れて輝き、まるで雫のようです。
ホワイトジュエリーということもありシャープでかっこいい面もあるけれど、エレガンスがおざなりになっていない。
大人の女性がさらりと身につけると、キラリキラリと煌いて素敵です。
こうしたジュエリーを見ると、大人になるのも悪くないなと思いませんか?
さて忘れないうちに年末年始の営業のご案内をさせていただきます。
クリスマスはもちろん年内は休まずに営業させていただきます。
そして今年は珍しく、年始明けに1週間ほどお休みを頂く予定でございます。
考えましたら休みらしいい休みは、今年は夏も働きづめでしばらくとっていなかったので、思い切って休ませていただくことにいたしました。
またクリスマスカードと近いためと皆様の喪中等を把握することが困難であるため、昨年より年賀状は割愛させていただいております。
略儀にて失礼いたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
2015.12.09 (Wed)
イギリスエドワーディアン、アメジストネックレス(9金ゴールド)
当店としましては珍しいイギリス、エドワーディアンのアンティークジュエリーです。

僅かにピンクを帯びた発色の良い明るいアメジスト。

この写真が分かり易いですが、チェーンがアメジストの入っている箇所とそれ以降の場所で編み方が微妙に異なります。
もしかしますと例えばこちらはもともとブレスレットで後で、チェーンを継ぎ足してネックレスにしたのかもしれません。
ゴールドのカラットはいずれも9金で、そして両方とも古い時代のハンドメイドのチェーンですので、もしそのような加工がされたとしてもかなり古い時代にされたことになります。
あるいはもともとがこうしたものだったのかもしれません。
イギリスのこうしたネックレスでオリジナルの状態で、途中までが9金で、途中からが18金になっているものも存在します。

ロンドン在住のディーラーさんからご紹介いただきまして、この時にシトリンのブレスレットと同時に入手しました!
シトリンとアメジストは皆様もご存知の通り、色が異なる同種の鉱物です。
こうしたシトリンやアメジストを連ねたネックレスはエドワーディアンの頃にそれなりに作られたモデルですが、それだけに特徴があり、圧倒的に可愛いと思えるものには滅多に出会わないもの。
その可愛さのポイントは明るい発色の綺麗なアメジストとそのまん丸の形、そしてアメジストの周囲をぐるりと囲んだコレットセッティングとその上部に施されたギザギザの金細工です。
こちらのネックレスは程よくドレッシーで、ブラウスやシャツの中に身に着けるのにも良いです。
2015.12.04 (Fri)
ディープな京都案内 五条河原町
歴史のあるパリやロンドン、そして京都のような町には必ず光と影があるもの。
眩く煌くその「光」の部分はもちろん素敵ですが、その影のようなものを内包してこそです。
さて京都。
京都は暮らせば暮らすほど不思議な街で、地理的には非常に便利な場所であっても、ある界隈だけ異様な雰囲気が漂っていることがあります。
そんな雰囲気を感じた場所のひとつが、河原町五条。
五条通という大きな通りを少し下がった、京都駅からちょっと北に上がったエリアです。
(ちなみに五条通をあがれば、大きな通りを一つ隔てて、京都でも指折りの高級料亭が並ぶエリアになります)
京都は、とにかく観光客などに見せたくない部分、陰の部分は隠してしまうという傾向があるようです。
鴨川に面している場所なのに不思議とこの部分だけ鴨川の遊歩道が設けられていません!
意識的におもむかなければあまり足を踏み入れることもない場所です。
色々興味を持ってしらべましたところ、ここは数年前まで「五条楽園」として知られる、いわば遊郭(言い方が古い?)だったのです。
表向きはお茶屋さん。
しかしお客さんはお茶屋さんに入り待っていると、違うところから女性がやってくるというそんな仕組みだったようです。
数年前に摘発され、今は完全に遊郭としての機能はありません。
当時の建物のいくつかは既に撤去されていますが、今ならまだその面影を見ることができます!
(個人的にこうした古い建物を、仮にそれが遊郭であったとしても文化財として保存して、うまい観光資源にして欲しいなと思っています。)
先日お昼時にいってきましたが真昼間でもかなりしんめりとした雰囲気の流れる場所です!



旧お茶屋さんの建物は現在では、レストランに使われているものなどもありますが、やはり一帯がシーンとした静けさに満ちています。
一度このあたりに日曜の朝に用事があり、早くつきすぎたので珈琲でも飲もうと思ってカフェを探していたら、本当に怖かったです・・・。
といいますのもここは旧遊郭という以外にもここでは書けない場所がございまして、迷っていたらそこに偶然ぶつかってしまったからです。
でも本当に興味深いエリアで、そんなお茶屋さん街の一角に、京都が世界に誇る「開化堂」さんの本店もあります。
一つずつ手作りされた茶筒は特にヨーロッパで今、非常に高く評価されイギリスやイタリアなどの超高級店で人気が出てます。
コーヒー缶に使われる方が多いようです。
銅やブリキで作られた缶は経年と共に少しずつ色が変化し、とても高く評価されています。
私も一つ欲しいなとずっと思っていますが、これがなかなかお高いのです・・・。


そして実は日本が世界に誇る任天堂さんのルーツも、この界隈にあります。
もともとはカード遊びのため花札の製造から始まった会社です。
おそらく遊郭の需要から生まれたのでしょう。
そう考えますと色々と本当に興味が尽きないエリアです。
今では少し再開発も進み、下記のようなかっこいいデザインカフェもできています。
efishさんというカフェで、鴨川を見渡すことのできるカフェ。
眺めだけの飲食店は味やお値段がイマイチのことが多いのですが、ここのサンドイッチは最高においしいです☆


余談ですがここから更に南に下がった、京都駅の東側も歴史上実に色々なことがあった場所です。
観光的なものは何もございませんので普通はあまり行かない場所だと思いますが、私は観光名所よりも人の営みの面影を残す町並みに引かれるので、時々ふらふらとして周りの人には不思議がられます。
でも以前に、お世話になっているフランス人ディーラーのマダムが旦那さんと京都にいらしてくださったときに、旦那様はフランスである分野で有名な人なのですが、「(3週間もいたので)旦那さんは毎日、何をしているの?」と聞いたら、
「彼ったら、ひたすらこのエリアを歩いたり自転車でまわっているのよ」と言っていました。
歴史の絡んだ場所を歩きながら、街からいまだ感じられる匂いのようなものを感じることが好きなのだとか。
その気持ち、分かります!
京都でちょっとそんな経験がしたくなったら、ぜひ気をつけながら昼間にぜひどうぞ。
2015.12.01 (Tue)
ジュリアーノ一族のアンティークブレスレット(Carlo and Arthur Giuliano)
色々調べ物も多く、時間がかかり恐縮です。
有名なジュエラーのサイン入りのジュエリーであるだけでなく、ジュエリーの完成度、シルキーなすべらかさ。
良質な宝石の美しい使い方など、手にするとうっとりとしてしまうそれは美しいジュエリーです。





ジュリアーノ一族やこのブレスレットについてはHPでも詳しく記しましたのでブログではちょっとそこから離れて、カルロジュリアーノとロンドンについて書きたいと思います。
カルロ・ジュリアーノは妻と当時まだ幼かった子供たちと一緒に、イタリア南部のナポリからロンドンへ移住をします。
最初ロンドンへやってきたのはかつての師匠カステラーニのロンドンの代理店をかねていて、1867年までカステラーニの工房に所属していました。
ロンドンで最初に開いた工房はフリス・ストリートにあり、これは工房でお店ではありませんでした。
ところで「フリスストリート(Frith Street)」ってどこにあるのでしょう?
最近はパリだけでなくロンドンでもすごす時間が増え、ロンドンの町並みにもとても興味がわいて色々と探索しています。
実は20年代でまだ社会人一年目だったころ、ロンドンに三週間ほど当時の仕事で駐在していたことがあるんです。
そのような記憶をひもときながら、またロンドンの地図を眺めながら、遠く離れた過去や近い過去等、色々なことに思いが馳せます。
フリスストリートはロンドンウェストエンド。
真ん中から少し西側の、ソーホー(SOHO)にある通りです。
SOHOはもちろん中華街も有名ですがジャズクラブやミュージカルシアターもあり、エンタテイニングな界隈ですね。
フリスストリートのあとはピカデリー(115 Piccadilly)にお店を移し、こちらは店舗もかねます。
ピカデリーのお店とSOHOも近いです。
なぜこんなことを書いたかといいますと、ロンドンでもパリでも東京でも、その人によって好きなエリアって確実にあるんですよね。
ロンドンは一般的に、北と西に良い住宅地があるといわれていますが、絶対「ロンドン北部!」という人もいれば、当店とお付き合いのあるディーラーさんなどはいつも西側にいます。
例えば昔はノッティングヒルに住んでいて、それからもう少し西側の郊外に移った・・・とか。
前回の出張の時にお世話になった日本人ファミリーは、かつても長い年数、ロンドンに駐在していたのですが必ず北側です!
そのときの家族構成などにより引越しをすることがあっても案外、同じ方面で移動をすることが多いのです。
パリでも私の友人は15年ほどパリに住んでいるのですが、何度も引越ししながらずっと南側に住んでいます。
類稀なジュエラーという点からだけでなく、一人の人としてどんな人生を送っていたのかな?
とかロンドンのどんなところを好んでいたのかな?
とか考えるのも面白くないですか?
特にパリやロンドンのように歴史のある街ですと、その人を知る上でその人がどんなところが好きで住んできたかは、個人的に必ず聞いてしまう質問なのです!
2015.11.30 (Mon)
2015クリスマスキャンペーンスタートしました!
本日で11月も終わり、明日からいよいよ12月に突入です!
今年は晩秋になりましても京都も驚くほど暖かかったせいか季節感が沸かず、恒例の(郵送の)クリスマスカードは少し遅れて近日中に皆様のお手元にお届けさせていただく予定です。
クリスマスイルミネーションで有名な近所の学校も明かりがともり始め、こんなに暖かいですが本当にいよいよクリスマスシーズンの到来ですね!
12月25日までに当店で10万円以上(税抜き)ご購入の方にもれなく京都のフローリストショップ「プーゼ(POUSSE)」の特製アレンジメントをプレゼントさせていただきます!
プーゼさんは「パリx京都」なセンスがとても素敵なお花屋さんです。



当店のホームページも例年通り、本日からクリスマスモードになりました。
まだHPにアップできていない新着のジュエリーのお写真も掲載しておりますので、ぜひご覧いただけましたら幸いです。
これから年末にかけて何かとお忙しい時期とは思いますが、どうぞ麗しいクリスマスシーズンをお迎えくださいませ。
2015.11.25 (Wed)
ライラック(リラの花)のアンティーク指輪(ルビーとダイヤモンド、14金ゴールド)
京都の紅葉は今年はずいぶん色づきが遅く、真っ赤になる前に散ってしまっているところも多いですが、この寒さでいっきに色づくことでしょう。
例年より少し遅れて12月の1週目ぐらいが市内の見ごろになりそうです。
さて最近ばたばたとしており、なかなかブログを更新できておらず申し訳ございません。
仕事の中で何が一番すきかといいますと買い付けや接客もとても好きですが、色々調べ物をしてそれを文章にしてご紹介することも地味ではありますがとても好きです。
そうした作業がなければいくら長くやっていたとしても、なかなか知見が深まっていかないのです。
分かっているようでも文章にするために色々調べなおしていくことで、ようやく血肉になるようなそんな感覚もあります。
さて先日アップして、お客様はもとより私の友人にまでとても評判のよい「ライラック(リラの花)のアンティーク指輪」をご紹介いたします。
ライラックという言葉が日本では一般的ですが、ヨーロッパではむしろフランス語の「リラ」をそのまま用いて通じることが多いです。



紫のイメージが強いかもしれませんが、この指輪で表現されているような赤系のリラの花も多いです。

昔のビルマ産のルビーはピンクを帯びた独特の赤色が特徴的で、まさにこうした赤ピンクのライラック(リラの花)を表現するのにぴったりの宝石といえます。
リラはヨーロッパを代表する花ですが、薔薇や勿忘草、パンジーなどに比べても、アンティークジュエリーのモチーフにされていることは少ないです。
その理由は分からないですが推測するに、どちらかというと1つの花の造形は比較的さっぱりしていて、集団で美しく見える花だからではないかなと思います。
薔薇のように1つの花のシルエットが豊かなほうが、ジュエリーのモチーフにしやすいのです。
淡い色と濃い色がブーケになったときに引き立つ、この派手ではない可憐な美しさは、むしろ日本人の美意識によりそうものではないでしょうか。
けっして派手ではないですが、「なんて可愛いのかしら!」と一目ぼれで仕入れたジュエリーです。
上品で良いです。
2015.11.15 (Sun)
パリの同時テロについて
昨日より当店でもお世話になっているディーラーさんにメールなどで連絡をしています。
パリ地域に住む何人ものディーラーさんやあるいは友人たちからの声を聞くと、私も一緒に(しっかりしていないといけないのですが)、落ち込みます。
ただ悲しいです。
何も自由を守るべく闘わなくてはならないとか、西欧的な価値観を守る、といった気持ちはないです。
ただあまりの出来事にショックですし、それらが身の回りの近い人から聞こえてくるとこたえるのです。
彼らからも、何かに対して抗議するとか、政治的なニュアンスはまったくなく、
ただ「本当に怖い」「これからどういう風になるかわからない」「絶対的な恐怖を感じた、悲しい」とただ率直な声が多かったです。
私も本当にそう思うのです。
少なくとも身の回りのフランス人から、愛国をあおったり、好戦的な声はまったく聞こえてこないです。
相手を報復として物理的に壊滅させれば解決することではないということは私も感じるところですし、多くの方が感じてらっしゃることでしょう。
一方で何の罪を犯していない人を無差別に殺戮することが、許されることではないです。
放っておくこともできないでしょう。
パリに限った話ではなく、これからの世界情勢がどうなるのだろう?と考えるとその問題の複雑さや難しさから、ため息が出るようなそんな状態に昨日からいます。
皆さんはどう考えるでしょう?
善を持って悪をやっつければよいという問題ではないですし、いったい「善」って誰が決めるのでしょう?
世界の秩序は?平和は?
とにかく努めて(これは親しいディーラーさんにも伝えたことですが、sensitiveな人がこうした映像を見ると参ってしまうのです)映像を見ないようにしていて、日常のことを丁寧に過ごしていこうと私も思っています。
きっと国家同士の戦いではイデオロギーの衝突は解決できないです。
毎日のささやかな生活や、愛情のある生活、そうした個人レベルの思考と行動の集結が実を結ぶことを願っています。
一方でそうした日常のありきたりな平穏や愛情さえ感じられない地域が世界には確実にあるわけで、そうした難しさも感じます。
祈る、ただそれしかできないような無力感に襲われつつ、私はフランスのジュエリーを輸入する者としてきちっと商売をすることで、戸惑いの中にある取引先の人を何かしら支えていけたら・・・と思っています。
無力ながら、そんな一人ひとりの日常を支える力・・・が実ることを切に祈ってます。
犠牲になられた方に、哀悼の意を表します。
一日も早くパリが日常を取り戻せるよう、心より願っています。
2015.11.13 (Fri)
京都アンティークフェア(11/20-11/22)
期日:11/20(金)、11/21(土)、11/22(日)の3日間
10-17時になりますが、最終日の日曜は16時までとなっております。
場所:京都パルスプラザ
シェルシュミディのブース:44A(1Fの入り口に比較的近いところになります)
友人のアンティーク屋さんの代理で今回出展しておりますので、ブース名は「エンジェルコレクション」となっております。
何かございましたら、075-406-5462にお電話くださいませ。
会場の私に転送されるようにしておきます。
会場へのアクセス等に関しましてはどうぞ下記の京都アンティークフェア公式サイトをご参考くださいませ。

入場料無料&予約不要ですが、
会場も混雑しておりますし、もしいらしていただけそうでございましたら、よろしかったらあらかじめぜひご連絡をくださいませ。
会場にはすべての在庫はおそらく持っていけなさそうですので、ご覧になられたいジュエリーを必ず持参するようにいたします。
考えましたらあと一週間弱。
準備を始めねば・・・!
2015.11.10 (Tue)
アールヌーボーゴールドネックレス(カボションカットルビー、バラ)
本日は書きたいことが満載の「アールヌーボーゴールドネックレス(カボションカットルビー、バラ)」です。

こうしたタイプの金細工のネックレスは、フランスのアンティークジュエリーがお好きな方なら「あっ、あれだ!」と思ってくださることでしょう。
実際、ザ・フランスアンティークジュエリーの王道で、これまで当店でも何度か似たテイストのネックレスをご紹介させていただきました。
面白いのはこのテイストのネックレスは、イギリスなど他国のアンティークジュエリーでは見つからないことです。
またフランスでも作られた年代は非常に限られ1890-1910年頃。
特にこのようなヌーボーの特徴が出ているものは1890-1900年頃に製作されています。
知名度のわりに数が出てこないのは、「限られた場所で短期間の間にしか作られなかったから」です。
*近年特に数が少なくなってきております。

秀逸な金細工がポイントになりますが、その金細工も彫金なのかレポゼ(押し出し)なのか等、ネックレスによって用いられている技法が異なります。
例えば下記は同時期の典型的なレポゼ技法によるネックレスです。
一般的にレポゼの場合は、軽量になります。
薄手のブラウス(例えばシルク布)にあわせて、女性らしさ、繊細さで繊細さを表現することに長けています。

今回ご紹介しているルビーのネックレスは、彫金によって仕上げているネックレス。
彫金によって仕上げている場合にはある程度重みのあるほうが、落ち着きがありクオリティーも高いことが多いです。
重量があれば良いというわけではないのですが、この手のネックレスはかなりピンきりですので作りの良いものを選ぶことが大事です。
あまり良くないものですとすぐに裏返ってしまったりと、使いにくいという声をよく聞きます。
こうしたアールヌーボーのネックレスは「金細工」が要ですので、宝石はナシで18金だけで仕上げられたもの、あるいは少し小さな真珠の入ったものが大半です。
下記はやはり今回仕入れることができた同時代のネックレス、真珠が入っています。

色石が入っている例というのは非常に少なく、特にカボションカットされたルビーが入っているのには驚きました。
ルビーの滑らかな赤色が首元を華美すぎず、しかし艶やかに美しく見せてくれるまさに大人の女性のためのネックレスです。
こうした程よく色合いの明るいネックレスを、年齢を重ねた高齢のフレンチマダムはさらっと着けるのに長けています。
サンジェルマンなどを歩いていますと、白髪のおばあちゃんがこうしたジュエリーを着けて一人でカフェでお茶を飲んだりしているのがなんとも様になって「あっ、フランスにいる」と感じる瞬間です。
私はフランスが好きなのは美しい洋服や建造物、優れたガストロミーというより、女性が年齢を重ねるほどに美しいから・・・です。
2015.11.09 (Mon)
Perle du Japon (日本の真珠?)
当店のお客様で真珠をこよなく愛される方から、興味深い昔のデッサンを頂きました。
「Perles du Japon(直訳しますと「日本の真珠」)」と書いてあるんですけど、日本の(養殖)真珠はこの時代から一般的に流通していたのでしょうか?
と疑問に思われたようです。
「表面」

「裏面」

色々と読み進めていくとどうも変です。
ちょうど忙しい時期だったということもあり、なんだか変だなーと思い少ししてから集中して読みましたがやはり変です。
なぜなら説明文を乱暴に直訳しますと、
「日本の真珠(Perles du Japon)、青い250グラムの丸箱で売ります。
認可取得済み
(marque deposeというのは色々な分野で使われる言葉で、そのブランドなどが確かに認可されたことを示す言葉です)
1889-1900年パリ万博金賞受賞。
Perles du japon(日本の真珠)は流行している一方、探されています。
(話題になっているが需要が供給に追いついていないといった感じなのでしょう)。
このおいしい食材は、これまでの様々なフランスのポタージュのいずれにも類似していません。
その名前が示すように、調理をするとこれ(perles du japon)はその形といい透明感といい、本当に真珠に似ています。
すべての食材屋で販売します。」
お粗末な翻訳ですがこんな感じです。
日本の真珠が食材屋さんで手に入る?
ポタージュ??
いったい何のことを言ってるのだろう?と頭の中が???になります。
答えはこちらでした。
なんとタピオカ!

この時代にフランスを席捲したエギゾティックな食べ物を「日本の真珠(perles du japon)」と命名していたのです。
その色合いや形、またこれまで見たこともない不思議な食べ物は、極東の未知なる国、「日本」を連想させたのでしょう。
日本でもそうですが、海外でも外国名を取り入れた面白い商品名というのはあるものです。
イギリスでは近年、「極度乾燥(しなさい)」というブランドも流行していますね。
そして今でも、タピオカはフランスでperles du japon(日本の真珠)と呼ばれ続けているようです。
すっかりネーミングに騙されてしまいました!
ちょっと面白い発見でした。
2015.11.08 (Sun)
ロンドン〆
最終日のロンドンでは朝早くから大きなマーケットへと出かけます。
フランスに比べてまだこうしたマーケットが存続しているイギリスですが、ありきたりのものがそれなりに高価に売られてはいるのですが(つまりそれなりの物量は相変わらずあるのですが・・・)ここぞというものを見つけるのは(ある意味ではパリよりも)難しいです。
あと純粋にアンティークでないもの、戦後のヴィンテージであったり現代物に近かったり、部分的に改造されていたり・・・というものも格段に増えてきていますね。
朝早い時間でしたが、地下鉄で向かいました。
↑
後日、それはあまりに危険だからやめたほうが良いと同業者にいわれましたので、次回はやめておこうと思います。
さすがにちょっと危ない雰囲気がありましたし、何かあってからだとまずいですもんね。
お目当てだったディーラーさんの元へ。
残念ながらこの日はあまりいいものをお持ちではなかったのですが、しばらく雑談を。
「君はいつもパーフェクトで、感動する」
と言っていただく。
何を持ってだか良くわからないのですが、とりあえずフランスでアイフォンを壊したとは言わないことにしておきます!
一つ彼が自分の指にしていた指輪が素晴らしかったのですが(ありえないほどシルキーで滑らか)、これは「まだ売ることができない」とのこと。
「自分も見たことのない謎の刻印が入っているので、もう少し調べてみたい」そうです。
詳しく見せてもらいましたが、確かにイギリスの刻印と類似していますが「20カラット」の刻印が入っており、それ以外のホールマークも見たことのないものです。
おそらくアイルランドなのではないかということでしたが、午後により詳しい人に来てもらって調べてもらうとのことでした。
ディーラーさんには色々なタイプの人がいて、こうした未知のものに出会ってもそのまますぐに売ってしまう人もいますし、一度きちんと調べてから売却する人もいます。
でもこうした細かいことをきちんと調べていくのは地道なながら大事なことで、これだけの人でもそうしたことを繰り返しているのだなと思いました。
そうじゃないと、ここまで一線では活躍できないのでしょう。
マーケット自体は大きくディーラーさんの数も多いですが、見たいと思うディーラーさんは限られています。
いつも同じ人のところにいってしまうのは、やはり好みがあうからなのでしょう。
それからいくつかのディーラーさんのところを回り、これだけ大きなマーケットなのに指輪2点だけを入手。
ユーロに比べてもポンドは高値が続いていますので、イギリスでの仕入れも一筋縄にはいきません。
特に私が欲しいと思っているのは典型的なイギリスアンティークではないので、なおのこと難しい。
しかしイギリスとフランスの両方を回ることで知識も相互補完的になりますし、イギリスのディーラーさんは優秀な人が多いのも事実ですので、今は二つの国を回ることがとてもためになっています。
(なんといっても世界のアンティークがもっとも集まるのはロンドン、でもフランスアンティークを買いたいならもちろんパリ!)
イギリス人ディーラーとフランス人ディーラーもつながるとことはつながっていて、例えばこの前の日にたくさんのダイヤモンドを仕入れたイギリス人女性は、私が初日にパリで買い付けをした女性と知り合いですし(仲は良くないけど・・・)。
この日に訪れたイギリス人男性の友人は、私と取引のあるフランス人が良く知っている人です。
なので色々話していくと「パリにによく行くんだ、○○って知ってる?」
「あっ、その名前聞いたことがある」
とか色々つながりさらに面白いです。
The world is small and the life is very short, maybe.
午前中いっぱい仕事をして一度ホテルに帰り、そして・・・ようやく半日のフリータイム☆
今回はロンドン郊外のハムステッドに行くことに決めていました。
ノーザンラインに乗ってロンドンの中心部から15-20分あまり、ハムステッドヒースと呼ばれる手づかずの広大な自然に触れることができます。


ずっと緊張感を持って小さなものを見続けていたから、もう自然に触れたくて・・・
ひたすらハムステッドヒースを歩き回り、それからその後この界隈に住む知り合いの日本人家庭の家にお邪魔しまして(なんと裏庭からヒースにいけるというゴージャスなフラットでした)、一緒に夕飯をいただき失礼いたしました。
ひと時の休暇です。
フランスは相当、住んでいるときに行きつくしましたのでロンドンの特に郊外でいってみたいところを買い付けのたびに1回の旅行で1箇所だけ、大事に訪れてみたいなと思っています。
2015.11.07 (Sat)
18世紀ダイヤモンドリング(シャンパンカラーダイヤモンド)
18世紀ダイヤモンドリング(シャンパンカラーダイヤモンド)。

18世紀のジュエリーは以前も数が少なくご紹介するのが大変だったのですが、ここ数年はさらに激減しまして、マーケットでもまず出てこないジュエリーになっています。
特に出てこないのが指輪とピアス。

しかも今回はなんとシャンパンカラーのダイヤモンドが特徴的です。
写真絵は少し分かりずらいと思いますが真ん中の宝石もシャンパン色です。
上下の色がもっとイエローが強いです。
ロココファッションでシャンパンカラーは流行するのです。
ダイヤモンドは当時、19世紀以上に希少で、その上人口加工などできない時代でしたから、ただでさえダイヤモンドからさらにシャンパンカラーとなりますとまさに天文学的な希少性で。
ですから当時、シャンパンカラーのペーストガラスもハイジュエリーに用いられています。
このちょっといびつな形のダイヤモンドにあわせた台座の形も迫力がありますね。

背景になっている無数の石もダイヤモンドです。
これらの石も少し傷みのある石もありますが、欠けずに残っていたのは奇跡的です。
まさにダイヤモンドのタペストリー。
そして横から見た写真が分かりやすいですが、縦長のこちらの指輪、上下に微妙なしなりが作られています。
この独特のしなりのおかげで指にとても気持ちよくフィットするのですよ。
本当に素敵な迫力ある18世紀の指輪でした。
2015.11.06 (Fri)
ロンドンで買い付けの日々
1日目はついただけで、2日目は朝から忙しい日でした。
まず早起きして、1つ目はアポイント。
イギリス人ディーラーですが、イギリスのジュエリーというよりフランスや大陸ヨーロッパのジュエリーを得意とする方がいて、メールで一月以上前から色々とやり取りをしていたのです。
これまでも何度もお世話になっている彼女ですが、これまではそこまで取引額はそこまで大きくなかった方です。
しかし今回、なんと私が送ったいくつかの写真や説明にぴったりのジュエリーで、しかももっと大粒のダイヤモンドのジュエリーをいくつも用意してキープしていてくれたのです!
彼女はとてもクールで気の強い、ぱっと見たところあまり人情にあつくなさそうな人なのですが、ここぞというポイントはしっかり抑えていて。
これからも大事に長く付き合っていけることでしょう。
朝イチのイギリス最初のアポイントで、イギリスでの買いつけで組んでいた予算のすべてを消化しそうな大きな買い付けをしました。
だって大粒のダイヤモンドって、最近本当に手に入らないですから、今買わずしていつ買う?ですよ。
目がダイヤモンドになりそうなぐらい、ダイヤモンド、ダイヤモンド尽くし。
Diamonds Are a Girl's Best Friendという言葉が頭をぐるぐるします。
この日、午前中早い時間はとても寒いロンドンでしたが、彼女とは仕事の話はあっという間に済むので(お互い決断はとても早い!)、それ以外に色々雑談してかれこれ1時間ぐらいまったく関係ないことで話し込んでいました。
仕事とは直接関係のないことですが、こうした雑談はとても大事だと思っています。
(もちろん相手も忙しいことが多いですから、タイミングが合えばで、そのあたりを思いやりながらという前提です)
買い付けに力を入れているディーラーさんですので、普段は本当に忙しくされているようですが。
1週間に1回の休みは山登りをしたりと少しアドベンチャラスな非日常を経験するようにいしているのだそうです。
私も少しオフの時間ができるとよく山を登ったり(といっても京都の小さな山ですので片道一時間ぐらいの危なくない登山です)、自転車を飛ばして人があまり来ないような自然の中にいくのが好きなので似ているのかも。
普段、ルーペであまりに細かなものばかり見ているからでしょうか。
またジュエリーを持って歩くのは非常に危険を伴いますので(特にロンドンやパリでは)、そうした意味で、そうした日常の仕事から開放されることが必要だということはとてもよく分かります。
翌日に会ったディーラーさんは、仕事以外ではガーデニングをしているといっていました。
それもまたよく分かる!!!
そのまま一度ホテルに戻り、息もつかないままセントパンクラス駅へ。
友人と待ち合わせです。
同窓会をするのではなく、一緒に郊外の買い付けまでいってもらうのです☆
最近、イギリスに移住した彼女もアンティークには興味津々で快く一緒にいってくれることに。
あらかじめローカルの電車の予約について調べてくれたり、電車の中ではなぜかミカンにホット紅茶に色々持ってきてくれたりと。
異国で買い付けのたびに出ているとは思えないほど、アットホームな電車の旅でした。
ぺちゃぺちゃ話し込んでいるうちに、あっという間に郊外のフェア会場に到着。
残念ながらここはあまり私のお目当てのジュエリーはなかったですが・・・。
こうした郊外のフェアはイギリスもフランスも概して値段はリーズナブルなのですが、「これは!」と思うような個性的で頭一つ洗練されたジュエリーが見つかりにくいのです。
広大な会場から、翌日に行く予定のディーラーさんに一本電話、前回取引をはじめたばかりとまだあまりなじみの少ないディーラーさんです。
「tomokoだけど・・・(分かるかな?)」といったら
「tomoko、○○を買ってくれたよね」とすぐに思い出してくれる。
良いディーラーさんは概して記憶力がずば抜けて良いことが多いです。
郊外のフェアはとてものどかでなかば観光客になった気持ちで和みました。
一度様子をみにきたかったので、次回以降は多分来ないと思いますが良い経験になりました。
ロンドンに戻ってから、先の友人にいろいろと自然食品のお店などを紹介してもらい、おいしいオーガニックのお茶や自然療法のクリーム等(こういうの大好き!)を紹介してもらい、楽しいひと時を過ごしました。
ありがたやーー。
2015.11.04 (Wed)
そしてロンドンへ
パリからロンドンへの移動はユーロスター(新幹線)。
なんと二時間半でつくので、感覚的に京都から東京へ行くのと変わりません!
時間節約のために、いつも夜19時ぐらいにパリを出る電車にのっていきます。
そうしますとパリとロンドンの間には一時間の時差がありますから、ロンドンには20:30ぐらいにつくことになります。
前回は六月だったので到着したときもまだまだ明るかったのですが、今回はしっかり日が暮れています。

ユーロスターは切符はフランスの国鉄のHPから日本でも予約ができます。
今は便利になったもので、切符もそのまま印刷して当日はバーコードを自動改札機にかざせばOK。
今回は遅延などもなく(しょっちゅう遅れるのですが・・・)、無事にロンドンのセントパンクラス駅へ。
ホテルは前回も今回もこの駅のすぐ近く、スーツケースをだらだら引きながら、ホテルまで五分ほどで到着!
アパルトマンタイプのホテルで簡易キッチンはついていますが、ロンドンはパリよりもショートステイですし、マルシェなどの事情もあまり分からないのでまず100%外食です!
スーパーなどでおいしそうなヨーグルトやジュースを買っても甘すぎたりと、イマイチまだイギリスのスーパーでおいしいものにあまりありつけていないというのもあります。
翌日に郊外のフェアに一緒に行く友人にだけ連絡をして、とりあえずこの日は眠るだけ☆
イギリスの携帯会社で無料のSIMカードを送ってくれるところがあったので依頼をしていたのですが、日本を出る前に注文していたのにまだ届いていないとのこと。
このホテルには前回も泊まっているのですが、レセプションってだめだめで、もしかして失くした!?
私がなぜフランスやイギリスの現地のSIMカードにこだわるかというと、これだけグローバルな時代になっても、そして日本の携帯が現地で通じても(今回は壊したので通じませんでしたが・・・汗)、何かとローカルの番号がないと不便なんです。
例えばディーラーさんも日本の番号だと、掛け方が分からないという方は多いですし。
タクシーなどを呼ぶときにも受け付けてくれなかったりします。
いずれ世界共通携帯番号、みたいなものができたりするんでしょうか。
そんな日が来そうな気もしますよね!
2015.11.03 (Tue)
東京でのオープンサロン お出かけくださりありがとうございます!
いつもは京都におり、なかなか関東圏のお客様にお会いできないため、こうした機会にお出かけいただけますととても嬉しいです。
買い付けてきましたジュエリーもとても評判が良く、色々お話をする中で特に真珠と(仮に養殖であっても美しいもの)大きめのダイヤモンドの需要は非常に大き苦なっていることを感じます。
さてオープンサロンについても頂く、質問がいくつがございますのでまとめて記載させていただきます。
頻度:年に2回ぐらいを予定しております。
基本的には買い付け後、鑑別等ございますので買い付けから2-3週間後に設定させていただくことが多いです。
会期:2日間のことが多いです。
最近は働く女性がとても多く、土日に設定させていただいていることが多いです。
ちなみに次回は年内は予定がございません。
次回の買い付けの後、おそらく春に以降と思っておりますのでそれ以降になる予定でございます。
関西圏につきましては、下記を予定しております。
・宝塚ホテルのアンティークフェア(年に2回、夏と冬がございます。次回は2月です)
・京都アンティークフェア
このフェアはくこれまで出展してはいないのですが、時々お友達のディーラーさんが年二4回は(諸々の用事と重なり)出れないとういことで声をかけていただくことがあり、代理で出展させていただくことがございます。
次回11/20~11/22は出展いたします。
場所:京都パルスプラザ
http://www.gomoku-do.com/
ブース番号:44Aです。
*友人のディーラーさんのお店の名前で名簿は記載されていますが、会場は分かりやすくどこかシェルシュミディの名前を書いておきます。
催事に関しましては、基本的に一人でやっておりますのでこれが限界とうことでこれ以上増やすことは予定しておりません。
皆様にお会いしてお話をさせていただく時間はとても楽しいひと時で、本当はもう少しできたらいいのですけど、物理的にこれが限界かと。
限られた時間ではございますが皆様にお会いできますのを心より楽しみにしております!
催事の間に、前回の買い付けでどうしても気になりながら予算の関係で購入できなかった真珠のネックレス&ブレスレットのセットに関して、ディーラーさんに連絡をいれていました。
何とかしてとっておいてもらうことに成功!
1940年代のフランスのパリュールで養殖真珠なのですが、留め具のところに他の色石が入っていたりととにかくゴージャスなジュエリーでした。
また次回の買い付けのときにピックアップしますのでだいぶ先になりますが、こうしたジュエリーは今、かなり需要があるようなきがいたします。
楽しみに(ずいぶん先ですけど)待っていてくださいね~~~。
2015.10.29 (Thu)
改めてシェルシュミディ(通り)
パリでの最終日は、長いお付き合いのディーラーさんとのアポがあり、そこでも数点のジュエリーを仕入れます。
博学で、19世紀初頭の王政復古の時代を得意としている方ですが、考えたら最近この時代のジュエリーは、彼女のところでさえなかなか手に入らなくなっています。
今回も彼女のところではそれなりに数多くのジュエリーを譲っていただいて、そのうちの数点はこの時代のものではあるのですが、コンディションがパーフェクトではないものもあったりとなかなか難しくなってきているのを感じます。
そしてこれはこの業界全体にいえることなのですが、ものすごく良いものは今、天井なしに価格が高くなってきています。
そうなると、また皆様にとってもつまらないと思いますので。
それなりに手の届く範囲で、そしてしかも状態もよく他に滅多似ない珍しいアンティークジュエリーは、特に古い時代のものになればなるほど(18-19世紀初頭のフランスアンティークジュエリーになりますと)、天文学的に難しくなってきているなと思う今日この頃です。
もう逆立ちして歩くみたいな難儀なことを求められているイメージです。
彼女とは本当に長い付き合いで、今までも良いジュエリーをご紹介いただいていますが、当然ながら当時、予算の関係などで残念ながら見送ったジュエリーもあります。
最近、「あぁ、あのときのあのジュエリーは絶対に無理をしても買うべきだった!」とよく思い出すことがあります。
とても珍しいアイテムをお持ちの方なので、脳裏に焼きついてしまうジュエリーが多く、そして往々にして全体の市場が厳しくなってきていますので、そのとき逃すとその次はまずそのレベルのものをその価格帯で買えなくなってきている。
あるいは見つからない・・・という。
本当に困ったものです・・・。
でも今回も素晴らしい天然真珠のリングや、ルビーの入ったマーガレットのお花のリングなど素晴らしいジュエリーを譲っていただき、本当このご時勢にしてよく集めてくれているよなと改めて敬意の気持ちがわきます。
さて午後は少しはゆっくりできるかなと思ったのですがそうは問屋がおろさず、もう一件で仕入れをしまして、15:30ごろにアパルトマンに帰宅。
間にさくっと、なぜかパリで「ちらし寿司」を食べる!
日本食屋なのにまったく日本人らしき人はいませんでしたが、魚がフレッシュで適当に入ったのにあたりでした。
パリの口コミガイドでも推奨されたレストランのようです。
しかし醤油が甘口だったのだけは、残念です。

そこから荷造りをしまして、その日は夜の新幹線でロンドンへ行くので、もう出れるように整えます。
そして1時間ほどの時間の余裕がでたので、散歩!
出かけたのはシェルシュミディなだけにシェルシュミディ通り(rue du cherche midi)。
そう時々聞かれるのですが、店名になっているシェルシュミディとは、パリのとてもスノッブなサンジェルマン地区のストリートの名前です。
もっとアンティーク屋らしい名前にすべきなのかもしれませんが、そうでないところもなかなか気に入っています。
諸々の事務的な用事で社名を言わなくてはいけないとき(例えば領収書をもらうとか、電話の伝言を残すときとか)もまず一回では発音してもらえません。
東京でお世話になっていました税理士さんは何年もお付き合いしていたのですが、ずっと「シェルシュさん」とか、ひどいときは「シェル」でした。
でもそんなところもまた気に入ってます!
シェルシュミディ通りはとても長い通りです。
実は今回滞在していたアパルトマンに平行して走っていたのがシェルシュミディ通りでして、時間のない中でもすぐに散策できたのです。
さて安いスマートフォンの画素の悪い写真で恐縮ですが、さっくりご紹介いたしましょう!

↓まずここはシェルシュミディの工事現場!
って何でそんなところの写真を撮ったのだろう、私。。。

大変失礼いたしました。
↓le petit verdotというレストランの看板です。
ここは実は日本人シェフがやっているフレンチレストラン。
それなりの格のお店です。
味にうるさいパリジェンヌにも評判がよく、私のフランス人のわりとこうしたことに詳しい友達も「あっ、そこ知ってるー」って言ってました。
あっ、私もいったことがあります。
しかしフランス人以上にフレンチなサービスでして、確かにおいしかったけど私はリピートしたくないです~~

↓ごめんなさい、これもシェルシュミディ通りの何かのお店の写真ですが、何を撮りたかったのかもう自分でも分かりません・・・。

↓これはシェルシュミディ通りの不動産屋の店先の広告。このあたりはパリで一番といっていいほど地価が高い。
102平米のアパルトマンが1,475,000EUR(2億円近く)
私はいつシェルシュミディ通りに住めるんだ!?

↓ご存知の方もいらっしゃることでしょう、日本でも有名なパン屋「ポワラーヌ」
ここでユーロスターの中で、そしてイギリスの早朝に宿で食べるパンを買いました。
りんごパイとブリオッシュ。
あと、ここのクッキーもおいしいです。
以前はウサギの形をしたクッキーが売っていてそれがあるかどうか聞いたのですが、もうないそうです。
味は変わらないので普通の形のやつをかってきました。
別にウサギじゃなくったっていいんです。

2015.10.27 (Tue)
パリでFree ?
京都は年間を通じて、暑くもなく寒くもない季節というのが限られ短いですので、本日は少しの間、京都御所の中で仕事をしていました。
京都御所は広大で、その一部を除けば一般の人が自由に入ることができます。
緑地帯のようになっていて、ベンチなどが置かれているのでとても気持ちが良いのです。
さて表題のとおり、パリでfree !
どういうことかといいますと、freeというのは最近フランスで人気がでている格安の通信会社です。
携帯はずっとorangeという日本で言うところのdocomoみたいな会社のものをつかってきましたが、今回のトラブルでいろいろおもったのがセカンドの番号をひとつ持っておいたほうが良いなと思いました。
そしてorangeはやはり旧体制の会社ですから、海外でネット上でチャージをするのに一苦労だったりして、あと料金も決して安くありません!
ということで、4日目のパリの朝、出勤前に朝の8時からやっているという(フランスにおいては超斬新!)Freeへ。
マドレーヌ広場の近くにパリ唯一の店舗があります。
ちょうどその後の10時のアポイントの途中にいくにも便利な場所にあるじゃないですか。
なんとsimカードが自販で買えるそうですが、どんなものでしょう??

結論から申し上げますと大満足です。
本当に、自動販売機でSIMが2分で買えた!
システムがちょっと独特なので迷うところがあり、ガイドのお姉さんがなかなか捕まらないので苦労しましたが(お客さん10人ぐらいに1人ぐらいしか案内する人がいない!)、私の理解したところは以下になります。
・1ヶ月しか使えない、使い捨てsimカード
・毎月2EURの定期加入。
私は定期加入にしました。
だって2EURですもん!
(これで最低限の無料通話とテキストメッセージの送受信が可能になります)
これで毎回渡仏のために、携帯ショップの開いている時間に店舗を訪れチャージするという手間が省けます。
飛行機を降りて電源を入れればすぐに現地のメールや電話ができるように!
ちなみに月額20ユーロ弱を払えば、ネットもほぼ無制限で通話も無制限になります。
プランの変更もネット上でワンクリックでOK。
これすごく便利ーーー。
↑
何で早くこっちにしなかったのでしょう~~、もっともfreeは最近知られるようになって来た会社です。
早速、登録を済ませると(これが少しわかりずらいのですが)、メールがきてログインなどができるようになるので、あとはWEB上ですべての操作が可能。
しかも感動したのは、なんと自動販売機で番号ポータビリティ(他社で使っていた携帯番号をそのまま維持すること)が無料でできる!
自販で無料でできるというところが、なんともすばらしい。
フランス通信業界の風雲児といわれているのになっとくです。
しかし規制の多いフランス社会においてなかなか大胆なことをしてくれる会社ですね。
旅行者の方にもメリットがありそうです。
自販の操作はかなりわかりずらく、受付はフランス流で不親切な上に人手がまったく足りていないですが、それでも試す価値はあると思いますよ!
ぜひ機会があったらお試しください。
携帯事故で落ち込んだ今回の渡仏でしたが、通信関係のもろもろを見直す時期に来ていたと思うので、結果といてはいろいろ収穫がありよかったです。
フランスは突如デモなど日本では考えられないことも起こりますし
(ちょうど私の数日前に南仏に出張に行った友人が、大雨のためにニース空港が閉鎖されてミラノに飛ばされ30件ほど電話してようやくその日に宿泊できる宿がみつかったとのこと、しかも南仏についてからも町のあらゆるところが水害にあい、クレジットカードがほとんど利用できなかったという話を聞いたばかりです)
やはり現地でも現地の情報がリアルタイムで取れると便利です。
ストライキなどが突然あったりしますから。
上記とは別の件で、最近パリの郊外地下鉄とタクシーの両方が一斉にストライキをして旅行者が空港から市内にたどり着くのに大変な思いをしたということもあったそうです。
いろいろな選択をすぐに取ることができるようにしておく必要をちょうど感じていたところです。
例えば交通機関が全部麻痺してしまったときにuberなどが活躍するはずですが、uber(配車アプリ)もフランスの携帯番号とスマートフォンがなかったらできないのです。
いやはや便利にはなりましたが、ある意味携帯がないとなにもできなくなってしまいましたね。
まぁ、しかし色々旅にトラブルはつきものなので、色々万全にして(次回こそ)臨みたいと思います!
2015.10.26 (Mon)
パリ 私的買い物編
3日目の夜は、本当は現地に住む友人とディナーの約束をしていたのですが、私は携帯騒ぎで疲れ気味で、彼女は風邪気味な上に翌週に大事な国家試験を控えているということでキャンセルにしました。
さてどこに行きましょう?
借りていたアパルトマンが世界最古のデパートであるボンマルシェの近くだったため、手っ取り早くボンマルシェでのんびりすることにしました☆
パリにはプランタン、ギャラリーラファイエットなど他のデパートもありますが他のところはまず行かないです。
だってボンマルシェが好きだから!
なんていったって建物から好きだし、その充実した食品館は滞在中に一度は覗かないと落ち着きません!


ボンマルシェそのものも好きなのですが、この界隈一帯がパリの中でも好きなエリアなのです。
ちなみに店名のシェルシュミディ(cherche midi)はこの界隈のストリートの名前なんですよ。
ボンマルシェはちょうど「ブルックリンウィーク」でした。
店内はブルックリンがらみの様々なアイテムが売られていたり、ちょっとしたプロジェクターで映像を流していたりと、デパートでありながらちょっとギャラリー的な楽しみ方もできるのが、ボンマルシェのいいところです。

ボンマルシェで買わなくてはならないのは、お土産用の食品と・・・。
あとは自分用のほぼ唯一の買い物であるストッキング(というかタイツ)!
なぜ老舗デパートでタイツ?と思われるかもしれませんね。
この数年、フランスのbleu foretというタイツを秋冬はずっと愛用しています。
日本ではドゥロワーなどに一部おかれていますが、お値段も高いですし、色が本当に少ししかおいてないんです。
フランスらしい茶系の色や特に日本ではおかれていないブルー系のタイツを、大人買いします!
一度たまたまかって履いたのがご縁なのですが、一度はいてしまうと絶対に他のタイツがはけなくなります。
全然チクチクいないんです。
ほとんどがコットンか、あるいは種類によってはウールか混合されていますが、いわゆる化学繊維がまったくといっていいほど入っていないので履き心地がとても良い上に、フィット感もよく、色がよく、温かい!!!!!
なんだか回し物のように熱く語ってしまいましたが、本当にいいです。
一時期、輸入して販売できないもいのかと思ったほどです(^-^)/
しかしひとたびタイツを買ってしまえば特に目的もないので、閉店間際の人の少なくなったボンマルシェをひたすら、ふらふらします。
デパートの中は引ったくりなどの心配もないですし、夕方(というか19時過ぎ)のボンマルシェは優雅な時間が流れていて癒されます。
お洋服はもちろんインテリアを見るのが好きです。
結局買ったのはタイツだけだったけど、たまには一人でパリで自分と向き合って!?良い時間がすごせてエネルギーチャージできました。
2015.10.24 (Sat)
Day 3 買い付け編
お昼ぐらいから郊外に向けて出発(この日もお昼抜き、決定!)
懇意にしているディーラーさん宅へ。
駅からも少し距離があり、私が何回もきているのにまったく道を覚えないので、ディーラーさんが駅まで迎えに来てくれます☆
男性ディーラーですが、いつもとても気が利く人で、
ケーキにシャンティクリームを乗せてくれたり、「紅茶はマリアージュフレールだよ。暑かっただろうからお水飲む?」
「コントレックス、エヴィアン?」とか、本当に至れり尽くせりです。
実にマメです。
私:「ねぇ、昨晩、私馬鹿なことをしちゃった、話していい?(携帯事件を話したい!)」
彼:「嫌!」
私:買ったばかりで充電不足のスマートフォンを勝手に人の家でチャージしている。
彼:「いつの間にかチャージしてるのね。そうよ、自分の家のようにしてちょうだい。」
と、いつも軽快なおしゃべりが続きます。
半ば友達と話しているような感覚のする彼ですが、実はディーラーとしては非常に優秀でおそらく今、パリでもっとも同業者から引っ張りだこな人です。
昔からの在庫も含めて、とにかくいつも買いに積極的だからです。
顔もひろく人当たりが良い上に、足で稼いでかなり量で勝負している人なので、品不足のパリにおいて比較的モノを持っているのです。。
夏の間の収穫を最初にお披露目するのが、その翌日から始まるフェアであったため、ひっきりなしに彼の携帯に電話やメッセージ、ラインが入ります。
その中には「tomokoに先にプライベートで見せるんじゃないでしょうね?」
といったものもあり、ライバル意識を感じます

確かに最初に見せてもらったほうが絶対得なわけで、これはロンドンでもそうなのですが。
現地のディーラーさんの供給源になるようなディーラーさんはいつも多くのディーラーさんから「私(僕)に先に紹介して、魅せて!!!」というアプローチとプレッシャーを受けるんですよね。
どうやってプライオリティを得るかは、やはりこれまでの実績などもあったり人としての関係もあったり、その人のビジネスのやり方や優先順位もあったりといろいろあるので一筋縄とはいきません。
私はちなみにそこまで抜きん出て彼から買っているわけではないので、このように優先してくれるのは本当に有難いことです。
しかし同時に「優先してもらうこと」は、必ずしも求めていい事ではないとも思っています。
優先してくれればそれには感謝するけれど、強制することではできないことです。
フランス人はムーディーなところが多分にあり、好き嫌いで仕事をするところも多く、フランス人的な気質を少し持っている私には非常にやりやすいのですが、ロンドンのディーラーさんなどはもっとシビアです。
世界中からもっと多くのディーラーさんが集まってきますので競争ももっと激しいです。
そうした中でどうやってそれを獲得していくかがまさにこの仕事の肝となるところです。
大事なのは仕入れる額や量だけでなく、私がどういうスタンスで仕入れや仕事をしていてるかというところも話して人として親近感を持ってもらったり信頼してもらうことは基本にありますし。
もちろん基本的なことをきちんと分かっていることを、分かってもらうことも取引をはじめたころは必要なことです。
自分がこの先伸びていくか否かもしっかりチェックされているようにも思いますので、そのあたりもどうやって伝えていくか、デリケートかつ肝のところです。
多分、絶対的に正しい方法とかはないので、ディーラーさん一人ひとりと人として付き合っていく中で、改善すべきところはしていって・・・・はっきり言うべきところはしっかり言って・・・みたいに模索しながら繰り返していくことになるのでしょう。
というわけで比較的まじめな話になりましたが、このディーラーさんとは、ノリとしてはまさに友達のようでいつもきゃっきゃきゃっきゃしています。
あっという間に時間が過ぎていく、帰りにまた最寄の駅まで送っていってくれて(さすがにもう帰れるけど・・・)、ハグをして別れます。
ここで今回の目玉のペルピニャンガーネットのネックレス等、初日に続いてそれなりの点数を入れました。
2015.10.23 (Fri)
Day 3 in Paris 携帯トラブル 解決の巻
この日の午前中は唯一のオフだったのですが、その前の晩の携帯事件のせいで呑気に散策とはいかなくなってしまいました(> <)
まず朝、あまりのショックで早く起きたため、近くのカルフールにいき、携帯につまってしまったSIMカードを取り出すべく、ピンセットを入手!
しかしあまりに奥につまっていたため、結局役にたちません。
まぁ、カルフールのチョコレートも一緒にかったので(これスーパーのチョコレートとは侮れない、おいしいんです!)、良しとしましょう。

フランスで使用している携帯会社ORANGEの支店がアパルトマンから徒歩一分ぐらいのところにあったので、朝イチで飛び込みます。
比較的優しそうなお姉さんに、「せめてSIMだけでも救いたいんだけど、取ってください」とお願いする。
しかし強引に私が逆向きに押し込んだためかなかなか取れない!
(私、この時点でなんと2つのSIMカードを一つの携帯に押し込んでいたのだと勘違いしていましたが、友人が前の日の夜、アイフォンのsimカードは生存を確認した上で、機械そのものはこわれているけれど元のアイフォンにきちんと戻していてくれたのでした。)
しかしあまりに動転していてすっかりそのように思い込んでいた私・・・。
お姉さん:「これ、無理じゃない!?」
私:「そこを何とか、番号変えたくないし! この際、機械は壊していいから(こちらは海外出張時にだけ使っていた5年ぐらい前のアイフォンでもないとても古いスマートフォンでそもそも半分壊れかけていたので)、頼む!」
お姉さん:「機械壊していいのね。」
大きなカッターを近くの同僚に持ってこさせて「じゃ、行くわよーーー!!!!」
ポッキン。
おぉ、SIMカード取れた!
あまりに強引にとったので周りの枠は壊れて(しかしこれは簡単に修理可能であることが分かる)、携帯も約束どおり壊したけど。。。
いやぁ、こうした掟破りのことをしてくれるのがフランスですね。
ドコモなど日本の携帯会社ではたとえ顧客が「壊していい」といっても、規約的に壊してまで、顧客の希望をかなえてくれないような気がします。
フランス人の、こういうフレキシブルというかむちゃくちゃなところが好きなんですよね。
その後、simカードの枠を作ってもらいに、そこから徒歩5分ぐらいの(幸いなことにすべてが近かった!)ORANGEテクニカルセンターに行き、受付でお兄さんというかおじちゃんにちゃちゃっと直してもらい。
携帯本体を買い換えなくてはいけないのでそこで買おうとしたら、
「ここのはsimロックかかっちゃってORANGEしか使えなくなっちゃうから、FNAC(フランスの書籍&電化製品のお店)に言って買ったほうが絶対いいよ。」
とORANGEに雇われているくせに力説するので、そのすぐ目と鼻の先のFNACへ。
・simフリー
・カメラが使える(デジカメをもってきてないので、アイフォンが壊れている中、出張中の写真を撮るのに必要)
・スマートフォン機能(メールとかやっぱりこちらの携帯でもチェックできたら便利)
・1万円以下
でありませんか?
といったらなかなか手ごろなお値段の携帯電話を勧めてくれたので、迷う時間ももったいないのでそれで即決!
それから・・・アパルトマンに戻っては何か不備があったときに二度手間になるので。
そのすぐ近くのカフェに入り込み、ウェイターさんにハサミを借りて、買ったばかりの電話機に直してもらったばかりのSIMカードを差し込む(そうすればトラブルがあったときにまた、テクニカルセンターにすぐに駆け込める!)
↓
案の定、動かない。
↓
テクニカルセンターに再び駆け込む。
なんと(またもや!)挿し方を間違えていたようである。
↓
半ばハゲかかったORANGEテクニカルセンターのお兄ちゃんに嫌がられながらも色々初期設定をしてもらい、ようやく無事終了!
↓
日本のアイフォンは相変わらず死んだままですが、とりあえずフランス携帯(番号変わらず)復活し、しかもスマートフォンでローカルのネット接続も可能になり、外出中でもORANGEの回線でネット検索したり、e-mail見たりめちゃくちゃ便利になりました。
しかも下記の写真のとおり、知らずに買いましたがダブルSIM仕様でした。

ダブルSIMとは日本ではあまり馴染みがないですが、1つの携帯に2つのSIMカードがさせる電話機で、例えば通話は○○で通信は新興の通信会社の△で費用を抑えるといったことが可能になります。
また国外に出たときはとりわけ便利で、私はこの後にフランスのSIMカードとイギリスのSIMカードの両方を挿して使うことを覚えました。
というわけで上記の作業がいずれも近くに集約されていたので、無事に小一時間で終わり、唯一のオフゆえに近くで私用の買い物も済ませることができランランラン。
午後イチのアポがかなり郊外なのでお昼過ぎにまた仕事に戻りましたーーー。
2015.10.20 (Tue)
パリ、携帯水没事件
パリでの2日目、仕事が順調すぎるほど順調に進み、夜は昔からのフランス人の友達と夕ご飯の約束をしていたので彼のアパルトマンへ向かいます。
友人Dは以前はパリ18区のあまり治安の芳しくないエリアにアパルトマンを2つ所有していたのですが、1つを売り、そして最近になってこの割とスノッブな17区のエリアのアパルトマンを購入したのです。
17区はスノッブなエリアとあまり治安のよろしくないエリアが混ざっていまして、西側(というか南側)はかなりスノッブなエリアです。
ユダヤ人街という一面もあり、通りの名前などにもユダヤ系由来と思われるネーミングが多いです。
彼が今回買ったアパルトマンもかなりブルジョワ的なエリアにあり、その最上階はもともとはメイドルームだったのですが、もちろん綺麗に改装してあり、勾配がかえって雰囲気がありいい感じ。
今回もともとこのアパルトマンが結構広いということで、「泊まっていいよ」という話になっていたのですが
(あっ、ちなみに彼は男性ですが、いわゆるあまり女性に興味がない部類なので色々な意味でOKなのです!)、
聞くと改装工事がかなり間際まで入っていたので、どうせフランスは遅れるだろうと今回は遠慮したのです。
そしたら案の定遅れていて、なんと友人も前日に引越しを終えたとのこと。
当然、アパルトマンはダンボールだらけで家具はまだ来ていない!
改装工事はとてもセンスよく終えられていてその写真もとてもたくさん撮らせてもらっていたのですが・・・。
その後の事件により残っていません。
さてさてアパルトマンの中はダンボールだらけでそこでアペリティフでワインを飲んでいたのですが、なんといってもまだ椅子さえきていない!
二人で近くのイタリアンに食事にいくことにしました。
地元の人でにぎわうなかなか素敵なレストランです。
この友人Dとはもう20年ぐらいの付き合いで、男女とか国籍とか超えて私が本当に時々絶対会いたくなる友人の一人で、根本的に色々な感覚がとてもよく似ているソウルメイト的な人物です。
フランスと日本というまったく異なる社会に住んでいながら、その時に関心あることとかが驚くほどにていて、いつも政治や社会、ビジネスの話など話題はつきません。
今回は例えば最近世界中で注目され始めているuber やair bnbの話にもなりました。
uberはアメリカではじいまったタクシーの配車アプリサービスですが、最近パリやロンドンも席捲しています。
フランスのタクシー会社といえばこれまではtaxi bleu とtaxi G7のほぼ独占状態でした。
タクシーといえば日本もそうですが世界中どこでも既得権益の強い業界ですね。
それはやはり「無線」というシステムにありました。
そうした意味でuberは新しい挑戦者。
air bnbは従来の旅館やホテルへの挑戦者といえますね。
実際パリは今、ものすごくair bnbをする人が多いんですって。
でもこうした新しい覇者はある意味また市場を独占していくんだよね、という話や。
あと私は日本はわりと最近社会的に内向き傾向が見られると思っていて、また教育もどちらかというと「強い日本(それがある意味過去の栄光であっても)」というのを目指すような動きがあるように思うんですよね。
彼はフランスもまったく最近同じ傾向があるといっていて。
「フランスって自由の国とか言って結構しがらみが多いんだよね」と。
日本はとにかく規律の厳しい国というイメージがあるけど、案外自由な部分もあったりして。
「日本もフランスも、色々面白いアイデアとか人とかがいながらもいるのに、近年はなかなかしがらみに縛られていて社会の変革がうまくいかないというところがとてもよく似ているんだよね。」と。
確かにフランスと日本というのはまったく異なるのに、なんだか最近とても似ているなと思うところもあって、そんなこんなで盛り上がりワインを一杯のみ、二杯のみ、三杯のみ・・・。
あっ、スパークリングウォーターももらって。。。
それであまりに楽しく過ごしていたら、その水の入っていたグラスを倒してしまいました。
その斜め下の椅子の上にはハンドバッグを置いていて、そのハンドバッグのサイドポケットには携帯が二つはいっていて、そしてご丁寧にそのサイドポケットのチャックが開いていてそこたっぷり水が入ってしまいました。。。。
しかもバッグはまずいと思ってすぐにふき取ったにもかかわらず、サイドバッグが開いていたことにすぐに気づかない私たち。
やがて「あっ、一緒に写真をとろう!」といってようやく携帯がびちゃびちゃになっていることに気づきました。
時、既に遅し。。。
やってしまいました。
動転する私の横で、彼がSIMカードを取り出し自分の携帯に入れて無事を確認してくれたのですが、今度はあせってSIMカードを間違えた方向に力づく出いれて取り出せない!!!
私:「あぁ、私もうだめ・・・帰る!」
友人:「タクシー(じゃないuber)呼ぼうか」
私:「いい、もう地下鉄で帰るから(なぜか逆切れ)」
友人:「ごめんね(なぜ彼が謝ってるんだか。。。)」
よくわからないけど心配する友人を振り切って地下鉄で帰ってしまい、既に結構遅かったし酔いも回っていたし、うっかり降り口間違えて夜遅いのに一人でふらふら歩き余計危なかったと今、振り返ると思います。
ダメなことをしてしまったということはもちろんのこと、その後のSIM入れ違いとか、地下鉄で帰るとか。
幸い何もなかったとはいえ、きちんとした判断をできないのは私のだめなところだよなーと自己嫌悪に久しぶりに陥りました。。。
あぁ、次回から断酒すべきだな。
友人にはなぜか逆切れしてしまったので、次の日に電話をして謝りました・・・・。
いつも本当にごめんね、それでも長く友達でいてくれてありがとう☆
一度は落ち込みながら、なぜか必ず短時間で浮上できる自分のお気楽さと何度もドジなことをするアホ加減。
自分自身あきれながらも「もう仕方ないな」と自分自身と気長に付き合えるようになってきました。
そういうことがもしかしたら年齢を重ねるということでしょうか!?(あっ、違う?)
よく分からないけどその後は比較的きちんと事後処理ができるあたりが(しかしドジは相変わらず直らないあたり)自分でもよくわかりませんーーー。
2015.10.19 (Mon)
買い付け日記 Day2 in Paris
この日は午前中は、アパルトマンにパリの郊外からディーラーさんが来てくれるとのこと。
午前中10時の約束まで少し時間があったので、近くで食料品の確保とディーラーさんと一緒にたべるおやつを買います。
クレームブリュレを用意。
そして珈琲メーカーに珈琲を落としていると電話が!
あわててマンションの下まで迎えに行き抱擁をかわします。
彼女と会うのは実に一年ぶりなのです。
というのも前回渡仏したときは、田舎にいっていてパリにいなかったのです。
しばらく諸事情で「売り」をしていなかった彼女の在庫は素晴らしく、初日の最初のアポイントで非常に大きな収穫を得ます。
それからあれやこれやと近況報告。
考えたら3時間近くたっていて焦ります。
私は行き当たりばったりのマーケットで1点ずつベストプライスを求めるといったやり方を取らず、これぞと思った数人のディーラーさんと毎回会い、長年付き合うようにしています。
もちろん赴いたマーケットなどでたまたまお得なものを見つけたらピックアップはしますが、昨今はそうした場所でお買い得品などめったいにないのが現状です。
仮にその時、たまたま在庫がそれほど充実していないとしてもお会いした限りは少しは買うようにしています。
そうして良い関係を細く長く続けていくのです。
今回フランスで仕入れをしたディーラーさんの全員と最低5年以上のつきあいで、会うたびに時間が許す限りお互いの近況とマーケットの状況(例えばフランスの地方のマーケットやオークションの状況等)について話し込みます。
共通で知っているディーラーさんも何人かいますから、その人たちの話にも及ぶことがあります。
時にはそれは国をまたいでロンドンのディーラーさんの話にも及ぶことがあり、結局私たちはどこかで皆つながっているのです。
大事なのはできるだけ供給源に近いところで仕入れをすることです。
そしてその方がなぜ良いものを供給できるかを把握はするようにしています。
そしてここぞと思ったディーラーさんとは少しずつ関係をはじめて、定期的に長く、そしてお会いした時はある程度まとめて取引をするということを心がけています。
それは誰かにそうしたほうが良いよ!と教えてもらったことではないのですが、それが良いと思っているからです。
そして他のディーラーさんもまた私とは異なる、別の大事にされている仕事のやり方をきっとお持ちでしょう。
次のアポイントまで余裕と思っていたのに結構ぎりぎりの時間になってしまいました、お昼抜き決定!
彼女とまたハグをしてわかれ、今度は少し郊外の方へ今度は私が地下鉄であわてて向かいます。
滞在していたのはこのvaneauのあたりです。
このあたりは皆様が思い浮かべるパリがまさに体現できるところでお薦めです☆

次にお会いするマダムも、とてもおしゃべり!
噂話も好きで本当にいつもアップテンポで盛り上がります。
しかしこのディーラーさんは少し大きめの(価格もはる)ジュエリーが多いので、選ぶときは慎重です。
彼女は私と同じく、1910年前後のジュエリー(つまりアールデコのちょっと前、イギリスでいうところのエドワーディアンで、フランスで言うところのベルエポック後期)が大好きで、いつもその話にもなります。
結局、今回もこの時代あたりのジュエリーを数点入手!
それからまたマシンガントーク。
その後、彼女も予定が詰まっていたのでわりと慌しく分かれましたが、今度「夕ご飯食べようよ」と。
そうだね、今度夕ご飯を食べよう!
いつもお互いそんなことをいっていて、買い付けのときは私も慌しくしていてお茶ぐらいしかできないのですが、たまにはゆっくり結うご飯もいいかも。
毎度温かくそして刺激的に迎えてくれて、仕事絡みの人間関係でありながら一方で久しぶりに会う友人みたいな感覚もあります。
「明日はどこを回るの?」といった雑談にもなり、
「うんうん、なるほど彼は今、割と持ってるよね」
とかいろいろ他のディーラーさんの話にもなったりと、とにかく世界は狭いこの業界なのでした!
その後、夕方は少しだけ時間ができたので個人的な買い物を済ませ。
そしてこの日は夜ご飯を私的な友達と約束していたので、17区に向かいました。
そしてその夜、大変なドジをしてしまうとも知らずに、この頃は良い買い付けができたと気分もルンルンでパリの街を歩いている私でした・・・。
2015.10.18 (Sun)
買い付け日記のスタートです 「関空からパリへ」
申し訳ございません。
買い付けのときに起きたいろいろなこと、皆様とシェアしたくてうずうずしています。
さて今回も買い付け日記を少しずつ書いていきます。
きっと長くなると思いますが、どうかお付き合いくださいませ。
さて初日!
今回も関空からパリへ。
関空からヨーロッパへの直行便は決して多くありません。
私はいつもの通りエールフランスで向かいます。
フライト中はあまり眠れませんでした。
私はよくトイレに行くのでいつも通路側の席をとっているのですが、お隣2人はフランス人の元気なおばあちゃん二人組み。
なんともニューカレドニアに3週間のバケーションにいってきたそうで(パリ⇔ニューカレドニア間に直行便はなく日本で乗り換えになります)。
「現地で、日本人の結婚式もやってたわよ」
とか、やたらテンションが高い!
やたら話しかけてきてくれて、まぁ有難いのですが、最後着陸に向けてようやく眠れそうになったとき、私が眠りかかっているのにツンツン。
おばあちゃんたち:「on descend (降りるわよ)」
私(寝ぼけていて)「quoi ? (何?)」
おばあちゃん「だから降りるわよー、もうじきつくわよー!」
もう~~~。
飛行機なんて下降を始めて実際につくまで小一時間かかるんだから眠らせてくれーーー。
とまぁ、なんだか陽気な?フライトでした。
近頃テロ警戒のためかやたらと厳しい入国審査も嘘のようにいい加減で、順調にフランス入り。
夕方につき、ラッシュ時間はタクシーで向かうと非常に時間がかかるため、RER(郊外地下鉄)で宿に向かいます。
ついたときのパリは小雨。
パリまで向かう車窓からは相変わらずダメダメなparis nord(パリ北部)、治安の悪いエリアを電車が突き抜けていきます。
車窓から見える風景。
「花の都パリ」とは思えない風景ですよね。

こうした高い無愛想な建物がいくつも建っています。
これがまた悪名高い低所得者用の公団HLMです。
(電車から撮った写真なのでぶれていてごめんなさい、でも歩いて間近で写真撮影することはまずないエリアです)

電車の中から翌日の朝イチのアポイントのディーラーさんに電話をしておく。
たまたま通じなかったので、留守電とTEXTメッセージを残します。
「無事に着いたから明日約束どおりよろしく!」
という内容です。
しばらくしたら「OK, 明日は約束どおり10時にいくねー」というテキストメッセージが帰ってきて一安心。
こういうのって仕事を順調に進めるのに(たとえばお互いの遅刻などで相手を待たせてしまうなどのロスを防ぐのに)有効です。
1-2分の手間をかけることで、次の日の仕事の安定感が増すのですから。
ラッシュ時ではありましたが大きなスーツケースを抱えてRERから地下鉄に乗り換えて、割とスムーズに予約していたアパルトマンに到着!
そうなんです、私はパリではいつもホテルではなくアパルトマンを使っています。
懇意にしているエージェントさんが待っていてくれて、今回も素敵なアパルトマンをご紹介くださいました。
部屋の中はこんな感じ。
まぁ普通といえば普通ですけど、同じ価格帯のホテルよりずーっと広くて居心地が良い。
しかも洗濯機に食洗機になんでもついてます。

そして場所はボンマルシェのすぐ近く。
「最寄地下鉄駅から徒歩0分ですから!」という言葉の通り、本当に便利な場所でした。
今回いろいろなハプニングがあったにもかかわらず、それを乗り越えることができたのは、何かと便利の良い場所に滞在していたということもあると思います。

宿に着いてひと段落したらもう20時近く。
とりあえずボンマルシェの食品館で当面の食料を買って初日は終了です!
2015.10.02 (Fri)
ルビー&ブルーサファイヤ ゴールドブローチ(1940-1950年 お花)
ルビー&ブルーサファイヤ ゴールドブローチ(1940-1950年 お花)。



当店のお客様は基本的にアンティークジュエリーがお好きですよね。
1940年代以降のジュエリーは、アンティークではなくヴィンテージというのがふさわしいですね。
しかし近年ではこの時代の特に価値のあるジュエリーをエステートジュエリーと呼び区別しています。
繊細で貴族的な前世紀のジュエリーとはテイストもデザインも一線を画します。
ヴィンテージ(エステート)ジュエリーなんて面白くない?大量生産品?価値がない?
↑
大間違いです。
しかしアンティークジュエリーと呼ばれる1930年頃までのジュエリーより難しくなるのは、価値が高く認められているのはこの時代のごく一部のジュエリーだけということです。
この時代、特にアメリカではコスチュームジュエリーが多く作られ、ミリアムハスケルをはじめ名の知れたデザイナーのコスチュームジュエリーもやはり近年非常に高いコレクター価値が見出されていますが。
この時代の特にフランスを中心にしたメゾンの製作したジュエリーは、またまったく異なる意味で非常に注目がされています。
「注目」といいましても日本の反応が遅いだけで、そのブームは既にさり確固たる地位を築いてかなりの年月が経っています。
15年ほど前、せめて10年前にこの手のジュエリーを買い集めていたら・・・と思ってしまいます。
この時代に面白いジュエリーが作られた理由はなんでしょう?
1つに、この時代はアンティークジュエリーは続く時代ですから、特に1940-50年はまだフランスに非常に腕のよい職人さんが存在していたことです。
2つ目:ジュエリークリエイションの主体がかつての貴族を中心にするパトロンではなく、メゾンに移ります。
メゾンの代表たるがカルティエであったり、ヴァンクリーフアーペルだったりしますが、それ以外にも優れたメゾンがまだたくさんあった時代。
メゾンが主体になりジュエリーが製作された、その最盛期なのです。
こうしたメゾン(ブランド)も残念ながら年月がたつほどに、面白いジュエリーが作れなくなってしまいます。
1940-1960年ぐらいにしっかりとしたメゾンの製作したジュエリーはそれだけに普遍的な価値を持つようになったのです。
ジュエリー製作の現場のスキルというのは、例えば鋳型だとかCADといった技術がでることで、本来の製作技術をどんどんとダメにしてしまい、今では10年ほど前にできたこともできなくなっているといわれています。
例えば上質な爪留めさえできる職人さんがほとんどいないのです。
本当に悲しいですけど・・・。
では1970年代、1980年代にブランドの作ったジュエリーはどうなの?といった疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、これらはヨーロッパでもいわゆる良質な中古品以外の価値は今のところ見出されていません。
実際この時代になりますと大量生産品になりますから、私から見る限りは少なくとも面白さは感じられません。
「いつか時代が来れば評価は変わるのでは?」
と思われるかもしれませんが、普遍的な価値を持つ、そして限られた数しか作られなかったものしか、年月を経ることで価値が上がることはないのではないのです。/span>
2015.09.30 (Wed)
ホークスアイ(鷹の目石)のアールデコネックレス(1920年代)
ホークスアイ(鷹の目石)のネックレス。
典型的な1920年代のアールデコのネックレスです。
*留め具は後年やり直されていると思いますが、やはりよい作りです。


ホークスアイは特に1920年代、その特徴的な「黒色」がアールデコのジュエリーに非常に好まれた宝石です。
しかし同じ黒色の宝石オニキスなどと比べましても非常に数の少ない宝石ですので、実際にマーケットに出てくるものはほとんどないのが現状です。
ちなみにこの時代、「黒の宝石」としても重用された代表的な宝石はオニキス、ホークスアイですが、あまりに需要に供給が追いつかないので、着色されたカルセドニーが用いられれたほどです。
ご参考までに。
↓はJ.E Coldwellのカリブレカットルビーとダイヤモンド、オニキスのブローチ。

↓はヴィクトリア・アルバート美術館所蔵のパリのJanesich社が1925年頃に製作したドロップ型イヤリングです。
ブリリアンカットダイヤモンドに、黒く着色したカボションカットのカルセドニー、ホワイトゴールドのセッティングです。
以下に黒い宝石が足りなかったか分かるエピソードですね。

アールデコのジュエリーでははっきりとした色のコントラストが好まれましたから「黒」と言う色はその点、万能だったのです。
ちなみに皆さん、「黒いアンティークの宝石」=「ジェット」を思い浮かべられるかもしれませんね。
しかしジェットが重用されたのは19世紀後期から20世紀初頭にかけて。
ジェットはアールデコのジュエリーでは好まれませんでした。
ジェットはマットな質感で、ビビットな黒を求めたアールデコとはまた異なるのです。
2015.09.27 (Sun)
天然パールとダイヤモンドのアンティークリング(1900年フランス、18Kゴールド)
さりげなく良い指輪です。


デザインはとてもシンプルなようでいて、その作りのよさがあってこそ。
宝石(ダイヤモンドと天然真珠)が共にとても綺麗で、愛らしくも可憐。
一方でけっしてチャチになることのない、クオリティー良さを感じさせる指輪です。
こうしたさりげなく段々に効いて来るジュエリーというのは、なかなかないものです。
フランスでは1900年前後に作られることの多かった「真珠xダイヤモンドの指輪」、どれ一つ同じものが存在しません。
見比べてみると、それぞれ表情が異なり面白いですよ。
以下、売却済みのものも多いですが少し似たタイプのものをご紹介いたしますね。
正にそれぞれ似て異なるものなのです。
ナチュラルパールクラスターリング(マーガレット、オールドマインカットダイヤモンド)
こちらもほぼ同時代、先日アップしたばかりのリング。
少し大人っぽい雰囲気です。

アンティーク天然パールリング(クロスオーバー、ローズカットダイヤモンド)
こちらは売却済み、愛らしく可憐な雰囲気の指輪でした。

天然真珠とダイヤモンドのアンティークリング(1920年代アールデコ)
もう少し後年になります。売却済み。
洗練されたリングでした。

アンティークマベ真珠指輪(オフホワイト天然真珠、ダイヤモンド)
真珠が少しのっぺりした感じだと思いませんか?珍しいマベ真珠を用いたリングでした。

ダイヤモンドと真珠のアンティーク指輪(クロスオーバーリング、トワエモワ)
少しいびつな真珠とボリュームあるダイヤモンド。

こうしてみますと一言で「アンティークの真珠とダイヤモンドのリング」と言いましても実にいろいろなデザインと表情があることが分かりますね。
いずれのリングもフランスで1900-1920年頃に作られたものなのですから、その豊かなデザインとセンスのよさには改めて惚れ惚れします。
2015.09.26 (Sat)
9月の誕生石、ブルーサファイヤのアンティークジュエリー
ブルーサファイヤは人気のある宝石の一つですよね。
当店でもお問い合わせを多くいただく宝石の一つです。
アンティークジュエリーにおいてブルーサファイヤは「いろいろな色合いの青」が存在します。
現代のサファイヤに比べますと少し濃い色の青が多いです。
例えば下記のような色です。
これはとても質の良いブルーサファイヤですが、現代のいわゆるサファイヤ色とはまた少しことなりますね。

濃い青にちなんでお話しますと、1930年ぐらいのジュエリーになりますと濃い青を超えて、ほとんど黒のように見えるサファイヤを見ることがあります。
大きさのわりにリーズナブルなのですが、これはオーストラリア産オパールで、これを美しいと思うかどうかはそのジュエリーやその方の感性にもよるでしょう。
私は正直、あまり好きではなく、これまで扱ったことがありません。
価値としても本来のブルーサファイヤとは異なってきますので、そこのあたりを留意してご購入されると良いと思います。
当店では今、ブルーサファイヤを用いたアンティークリングがいくつか在庫がございます。
ブルーサファイヤのアンティークジュエリーは実はかなり希少で、これだけ揃っているのは比較的珍しいです。
偶然ですがこれらの指輪は全部同じディーラーさんから仕入れていました。
この方、サファイヤが好きなのですよ、ムッシューサファイヤです。
こうして見ますと本当に三種三様ですね。
皆様のお好みはいかがでしょう?
個人的に一番好きなのはマーキーズのブルーサファイヤのリングです。
完成度の高いマーキーズ、かっこいいです。
日本女性はマーキーズのリングには慎重な方が多いのである意味売りにくいアイテムといえないこともないですが、アンティークならではのデザインとそのかっこよさに私はマーキーズに弱いです。



2015.09.25 (Fri)
京都の郊外、大原と静原
京都はとてもコンパクトな町で、街中はほとんど自転車で回れてしまいます。
しかし例外的に自転車ではなかなか行きにくい場所が、大原&静原です。
大原は、三千院や寂光院などの有名なお寺がたくさんある観光地なのですが、京都市内からは狭い道をいくバスの便しかありません。
静原は、大原のすぐ手前の町で、ここは観光的な見所はほとんどまったくないのですが、大原の有名な朝市で売られている農作物は実際にここのものが多いです。
そこに私のお気に入りのカフェがあります。
カフェ・ミフェットさんというところです。
何がそんなにいいかというと、なんといっても窓から一面に見える風景!
本当にのどかな田園風景が広がり、そしてカフェ内はオーナーさんご夫婦のセンスのいいインテリアでまとまっていて、心癒される空間なのです。



お料理はほとんどの材料が目の前の畑でとれたもの!
例えばこの日は、その日の朝取れた枝豆なども出してくれました。
パンも自家製の釜で焼いてくれたものを出してくれます。

カフェの裏庭にヤギがいて、ヤギの近くの木の上には秘密の小屋があります。
木を上っていきますと大人なら1-2人が限度の、小屋に入ることができます。
小屋から外を見ると、夜は星が綺麗なんでしょうね。
小屋の下には小川が流れています。
そんなまるでジブリのような世界が広がる美しい田園風景は、ヨーロッパの人にも好きな方が多く、時々この地域に永住される欧米人がいらっしゃいます。
有名な方にイギリス人女性のベニシアさんがいます。
著書を多く出されていたり、TVにも出られているのでご存知の方も多いかもしれません。
そう、あの本のあの夢のような世界は、実は京都の市街地からもそうは遠くないこの地域の話なのです。

市街地まで車で30分ほどですので、京都市内でお仕事をしていて(この地域も行政的には京都市左京区に入りますが町の中心地と言う意味で)、半分田舎生活を満喫している人もけっこういます。
私も年をとったらそんな生活もいいかなーなんて頭をよぎりますが、「いつか住みたいな~」なんて思いながら時々こうして来させてもらうのが向いているのかもしれません(笑)
2015.09.24 (Thu)
ロシアンエメラルドと天然真珠のアンティーク指輪(1840年頃、18金)
休日はやはりお問い合わせ等も少ないため少しぼんやりしてしまっていましたら、ブログがしばらく滞ってしまっていました、ごめんなさい。
最近、自分以外にスタッフがいるお店なら、「自分がどこか抜けている!」というところが程よくフォローされ、こうした更新が安定するのだろうな~と思います。
アンティークジュエリーのお店はこじんまりやっているところが多いですし、今後もきっとその傾向はますます強くなるとは思いますけどね!
さて先日エメラルドの指輪を二点アップしましたのでご紹介いたします。
↓こちらはエメラルドの色がずいぶん淡く透明な色だと思いませんか?
当時のロシア産エメラルドです。
エメラルドはダイヤモンドと合わせてセッティングされることが多いですので、「エメラルドx天然真珠」の組み合わせも貴重です。
きっとこの淡い色のエメラルドをいかしたかったのでしょうね。

↓こちらはいつの間にかアップしていたと思われたかもしれないですね、東京のオープンサロンでお得意様が一目ぼれしてくださり完売しましたが、参考までにアップさせていただきました。
カボションカットされたエメラルドとアールデコらしいモダンなデザインがどきどきするほどかっこいい指輪でした。

同じエメラルドと思えないほどそれぞれ異なり、それぞれが良いです。
エメラルドの良質なアンティークリングはそれほど頻繁に出会うことができないのですが、これからもがんばって仕入れたい宝石の一つです。
私、誕生石がエメラルドでしてそうした意味でも思い入れが深いのです・・・。
2015.09.16 (Wed)
ターコイズ一文字指輪(6石、トルコ石、王政復古時代)


宝石が5石とか6石、一列に横に並んだ指輪を一文字リングと呼びまして、この一文字リングは19世紀の間、比較的長い期間にわたって作られます。
ですので似たようなデザインの指輪で19世紀後期に作られたものも存在しますが、こちらは19世紀初頭のとても古い時代の指輪です。
↑
なぜ時代の判別がつくかといいますと(難しい場合もあります)、この指輪の場合は宝石のセッティングが独特であるから、クローズドセッティングであるから、フレームのつき方等々です。
このように小ぶりであってもピリっと特徴があり、ありきたりでないフランスのアンティークジュエリーには心がつかまれます。
宝石を包むゴールドのセッティングや、ショルダー部分の控えめながら美しい装飾など、アンティークらしい魅力の詰まった作品です。
トルコ石といいますと夏のイメージがありますか?
私はむしろ今、着けたい気分です。
秋のさわやかな青空のもとで!
今週末からはいよいよシルバーウィークですね。
お出かけの方も多いことでしょうが、当店は営業しておりますのでお気軽にご連絡をくださいね。
2015.09.14 (Mon)
せせらぎの音が聞こえるカフェ
京都も猛暑がうそのように気持ちの良い日が続いています。
こんな日はふらふらと出かけたくなりますね。

カフェめぐりは私が京都で最も好きなことの一つです。
なかなか面白いカフェが多いんですよ。
今日はその一つ「せせらぎすへら」さんにいってきました。
弊社の決算の書類の提出期限がせまっており、明日税理士さんと打ち合わせですので、苦手な決算の書類のチェックです。
あー、こういう仕事って苦手!
と言うことでせめてお気に入りのカフェにいかないと、仕事ができないわけです(笑)
お気に入りはテラス席。
目の前は小川が流れて、そのせせらぎが聞こえてきます。
そしてこのカフェ・・・いつきてもほとんどお客さんがいません。
中はデザインカフェのようになっていてとてもおしゃれでお茶もお菓子もとてもおいしいんですけど、本当に空いている!
京都ってどうやって採算をあわせているんだろうと思う、エッジの効いたカフェが本当に多いです。
そして店員さんはいつも「ゆっくりしていってください」といって、時々店内でもいなくなってしまうんです(笑)。
本当にほうっておいてくれるので、お言葉に甘えていつもありえないぐらいゆっくり寛いでいます。
今日は珍しく数字を見ていたら眠くなってしまいまして、そのまま眠ってしまおうかと思ったぐらいです。
せせらぎの音って本当に素敵ですね。
他にもいろいろ面白いカフェがあって・・・かなりいろいろ詳しくなりましたので京都にいらっしゃる際はぜひご連絡をくださいね!
2015.09.09 (Wed)
ユーゲントシュティールのバングルブレスレット(ハナミズキ、ドイツ製、ビルマルビー)
京都は思いのほか、今回はたいしたことはありませんでした。
雨がずーっと降っていてそれは滅入るといえば滅入るのですが、風がなかったので普通の雨っぽかったです。
それにしましてもここのところ本当に雨が多いですね!
晴耕雨読といきたいものですが、雨が降っている日ほどお出かけしたくなってしまう私です(笑)
さて、先日シェルシュミディとしては非常に珍しいドイツのアンティークジュエリーをアップしました。
ドイツのアンティークジュエリーは私の記憶する限りこれが初めてです!!!
ドイツはなぜかさりげなくご縁のある国で、たとえば今も親しい友達が二人ドイツに住んでいたり、別の友人がドイツ人と結婚していたり、なぜか京都でもドイツ人の知り合いができたり・・・。
20代の頃は会社員で何度か出張にいかせていただいたり。
ドイツ語はまったく話せないんですけど・・・
何のお花かな?と思いましていろいろ調べましたらハナミヅキのようです。
ドイツのアールヌーボー(ユーゲントシュティール)の作品なのですが、こうした少しマニアックなお花がモチーフになっているところも、なんだかドイツらしくて好きです。

このピンクを帯びた美しいルビーは間違いなく当時のビルマ産ルビーです。
少し「紫の気配」もある色ですね。
ビルマ産ルビーの一部は紫の色合いを持っているものもけっこうあります。
そしてこの紫味は、超高温での加熱処理で除去するのが一般的です。
しかしこの時代ですので戦後のような加熱処理は行われていません。
この時代の綺麗なルビーはビルマ産のものが多いです(あとはロシア産などもありますが、この時代はビルマのルビーが多いですね)
第二次世界大戦が近づいてきますと、極東からの貿易ルートが難しくなりますので、ルビーは難しくなってくる宝石です。

そして圧巻の裏面。
曲線のようで直線のようでもある、耽美的でありながら後年のダダイズムにつながるようなライン。
やはりフランスやイギリスのジュエリーとは異なりますね。
譲ってくれましたのはロンドンベースのディーラーさん。
やはり長いキャリアを持つ良い人なのですが、「こんな裏面見たことない」と彼女も言っていました。
まったく同感です。

お客様でこのバングルの写真をご覧になられて「メルケル首相がつけていそう」といったコメントを下さった方もいます。
まったく同感です(笑)
2015.09.06 (Sun)
アンティークレースブローチ(ローズクォーツ、天然真珠、15金ゴールド
こちらは土曜は快晴、日曜は一日中雨、まぁそれも良いものですね。
さて先日、小さめの愛らしいピンクのブローチをアップいたしましたのでブログでもご紹介させていただきます。
ピンク色の石はローズクォーツです。

先日「ピンク色の宝石(特にピンクトパーズ)でオーピンセッティングになったジュエリーがほしい」
と言ったお客様の声を頂きまし改めてていろいろ考えてみましたが。
基本的にピンク色の宝石があしらわれたアンティークジュエリーはクローズドセッティングです。
あるとしますとアンティークジュエリーの中でも比較的後年に作られました、ピンクサファイヤのアンティークジュエリー。
あるいはピンクトルマリンを用いたアンティークジュエリーでしょうか。
しかしピンク色のアンティークジュエリーといいますと、私の頭に浮かびますのは王政復古の時代(あるいはイギリス、ジョージアンの時代)の少ないゴールドの量でそれは素晴らしい金細工と一緒にセットされたピンクトパーズかローズクォーツ、あるいはピンク色のガラスペーストのジュエリーです。
アンティークジュエリー的に言えば特に価値があるのが、そうした特徴が良く出たジュエリーになります。
典型的なのが下記のようなジュエリー。

そんなことを含めてアンティークジュエリーで使われるピンク色の宝石のエピソードも書きましたのでよろしかったらご参考になさってください。
今回アップしましたローズクォーツのブローチもこの時代のもの。
そしてその小ささはレースにつけるブローチであったがためです。
楕円形の愛らしいフォルムはペンダントとしても引き立ち、おそらくペンダントに加工して売ったほうが良いお値段がつけられそうだなとは頭をよぎりましたが、ブローチとしてお使いになられたいお客様もいらっしゃるかもしれませんし現状のままお出ししております。
ペンダントへの加工につきましては、職人さんにはあらかじめ確認が取れており、
「ブローチパーツをすりとって、ピンのヒンジを利用すれば、ペンダントへの加工も可能」だそうです。
ご相談くださいませ。

2015.09.01 (Tue)
読書タイム 井形慶子さんの本を読みあさってます!
今年の夏は驚くほど忙しかったです、ありがたいことです。
そんなわけでなかなかゆっくりする時間はあまり取れなかったのですが、それでもまぁ夏だし・・・。
秋になればまた年内は忙しいでしょうから(そう願ってます!)、意識的に少しでも自分の時間をとろうとしていました。
と言うわけで読書!
私と言うのはけっこう安上がりな人間で、実は所有欲はあまりありません。
欲といえば、いいジュエリーを見つけると絶対に仕入れたくなります。
しかしそれは自分が所有するためではなく、手に入れてそして自分を介してどなたか良い方のもとに渡ってほしい。
他の人には渡したくない(でも結局売るので、自分のものにするのではないんですよね、笑)
現地のディーラーさんともよく話しますが仕入れはしたいけど案外、自分のものにしたいという方は少ないです、何なのでしょうこの性分!
「でも良いものは絶対に仕入れざるをえないよね!金策なんて後、後!」
なんて盛り上がっています。
さてそんな欲があるのかないのか分からない私ですが、自分的な贅沢はゆっくり本を読むことができることです(^ ^)
ついでに言えば好きな本を躊躇なく買えるだけの経済力はほしいです。。
前置きが長くなりましたが最近お気に入りで読んでいるのが、井形慶子さんの本。
井形さんと言えばイギリス!
以前も何冊か読んだことがありましたが以前は住宅がらみの本を読んだことがありましたが、今は思いっきりイギリスにまつわるエッセイを読んでいます。
フランスにまつわるエッセイはこれまでいろいろな著者の本をかなり読んできまして、イギリスですと知らないことが多いので面白いったらありません。
井形さんの前のめり気味も面白い(個人的に似たものを感じます・・・)!
最近読んだ本は。
イギリス流 輝く年の重ね方

日本に住む英国人がイギリスに戻らない本当の理由

3つに分けて人生がうまくいく イギリスの習慣

あと「イギリス式 年収200万円でゆたかに暮らす 」「生活大国イギリスの知られざる習慣―大人のためのスピリチュアルライフ」。
どれが面白かったかと言うとどれも面白いのですが、「3つに分けて人生がうまくいく 」は個人的になかなか良かったです。
あとスピリチュアルライフの話は、イギリスのそんな側面があったのかとか発見が多くこちらもとても面白いです。
井形さん、ハムステッド(ロンドン北部の高級住宅地)にフラットを買われたそうで、ハムステッドヒースなどにも今度買い付けの後に寄ってみたいなーと思いました。
エッセイって本当、面白いと思う人のものは面白く、著者が異なるとぜんぜん面白くないと感じるのですよね。
私の場合、ひとたび面白いと思うとその人の著書を片っ端から読み漁ってしまうのです(笑)。
フランスのエッセイも最近面白いのがなかなか見つけられないのですが、良いエッセイないですかね~~~。
2015.08.27 (Thu)
ダッチローズカットダイヤモンドブレスレット(ローゼンダール工房ROZENDAAL、オランダ)
写真で見ているだけでもうっとりしてしまう、まさにダッチローズカットダイヤモンドの見本のようなジュエリーです!



そしてこちらのブレスレット、単にダイヤモンドが美しいだけでなく、なんとローゼンダールというオランダの有名工房製作のジュエリーです。
ローゼンダール工房は日本ではそれほど知られておらず、本当に知る人ぞ知るといった工房ですが、オランダでは王族ご用達と言うこともありとても有名な工房のようです。
このようなイギリスにもフランスにもいない、銀とゴールドを張り合わせたセッティングで、ダッチローズカットダイヤモンドを全周に張り巡らせた素晴らしいダイヤモンドジュエリーを作っています。
オランダ、特にアムステルダムはダイヤモンドの町。
今でもロンドン・パリに比べてアンティークダイヤモンドが安く手に入ると言う噂はありますが、本当のような嘘のような。。。
やはり場所によりけりといったところでしょうか。
最近は買い付けでロンドンで過ごす時間も増えてきましたが、ロンドンは本当に世界のディーラーさんが集まりますね。
同じジュエリーを取り合うのがドイツ人だったり、ロシア人だったり・・・パリ以上に世界のディーラーさんが集まっているなと思います。
と言うことでオランダのジュエリーのうち既に、結構な量がロンドンにもきているという話もあります。
もちろんやはり現地でだからこそ手に入るお値打ち品などもありますからなんともいえないですけどね☆
オランダのジュエリー、特にダイヤモンドはやはり美しいものが多いですので、今後も少しずつご紹介していけたらよいなと思います。
個人的に一番好きなアンティークジュエリーはやはりフランスのものが多いです。
あとロンドンはやはり英国のアンティークに限らず商品量が多く、レベルの多い作品もそれだけ多いように感じます。
あと個人的にすきなのは数はものすごく少ないですがロシアの作品。
デンマーク、イタリアなども数はとても少ないですが個人的にかなり好きです!
本当にアンティークジュエリーの魅力って尽きないですよね。
逆に私があまり好きでないのはアメリカのアンティークかな・・・。
アメリカってアンティークジュエリーがないと思ってらっしゃる方も多いですが、20世紀初頭はアメリカでも多くのジュエリーが作られています。
(その中の一定部分はアメリカ人のオーダーでヨーロッパ、特にパリにオーダーされて作られたものですが)
日本のディーラーさんでも、毎年マイアミで開催される大規模なアンティークフェアに行かれる方は多いです。
まぁでも、私は引き続きヨーロッパで探してきますね!
話は相当脱線しましたが、美しいオランダのアムステルダムカット(ダッチローズカット)のダイヤモンドジュエリー、ぜひご覧ください!
タグ : ローゼンダール
2015.08.25 (Tue)
アンティークエタニティリング(ハーフエタニティ、ダイヤモンド)
さて先日、新着でダイヤモンドのハーフエタニティーリングをアップいたしました。
ハーフエタニティと書いておりますが、3分の2ぐらいにダイヤモンドが入っています。
正面から見ますと指いっぱいにダイヤモンドが広がるイメージです。


エタニティリングは現代でも有名ですが、その起源はアンティークジュエリーに遡ります。
(もっともそれを言いますと、すべての指輪そしてジュエリーのモデルが過去にその歴史は遡るのですが・・・)
ダイヤモンドだけでなく色石をつかったものなど、一言でエタニティリングと言いましても実にいろいろなデザインがございます!
とても惹かれる指輪デザインのひとつでして、変わったエタニティリングを見つけますととても嬉しくなります。
今回もあと2点ほどエタニティリングを仕入れていまして、まだ説明文等がまったくできていないのですが、ちょっとご紹介いたしましょう。
下記はトルコ石が全周に入りましたフルエタニティリング。
19世紀フランスのアンティークですが、ちょっと古代の影響を受けた装飾スタイルです。

下記もとても古いフランスのエタニティリングです。
赤石はルビー、そしてこちらの指輪は地金はなんと銀です。
とても古い時代の珍しいエタニティ指輪。
なじみのディーラーさんのところで仕入れまして、それを持ったまま他も回っていましたら、他のディーラーさんにもとても評判が良かったです!

シェルシュミディには今、魅力的なジュエリーがありすぎて、新着のアップが間に合っていない状況です。
フェイスブックやブログなどで気になられるジュエリーがございましたら、お気軽にご連絡をくださいませ。
2015.08.23 (Sun)
ナチュラルパールクラスターリング(マーガレット、オールドマインカットダイヤモンド)
天然真珠を用いたアンティーク指輪は、これまで何度も扱ってきましたが、真珠はやはり海の生き物だったからか、それぞれ表情が大きく異なるところが面白いです!
たとえば同じ時代のダイヤモンドのアンティークリングでしたら、ここまで大きくその指輪の持つ雰囲気が異なるということはないです。
この真珠のリングは、私は少しすましたようなお洒落さんの表情があるように思いますが、いかがでしょうか?


良い天然真珠は顔が映りこむほどといいますが、まさにそのような真珠。
かなり真円に近い形の非常に艶のある真珠です。
横から見ますと完全な真円出ないところがまた面白いですよ!

真珠といえば先日、すばらしい1900-1910年頃の真珠のネックレスを手に入れまして(東京のオープンサロンで売約済み)、それが養殖なのか天然なのか、いつもお世話になっているフランス現地のディーラーさんが調べる時間がなかったということでそのまま持って帰ってきたものがありました。
注:↑の指輪の真珠は天然です、わかりいやすく天然です。
判別が難しいのはとくに1900-1920年頃に作られたネックレスです。
それで日本の鑑別機関にいくつも当たりご相談したのですが、いろいろと面白いことがわかりました。
「日本は真珠に関しては独特すぎる、おかしい!」
と海外で言われることが多く、それが身にしみる経験をしました。
詳しくは書きにくいところもありますが、要するに日本の鑑別機関ではほとんどのケースで
「養殖真珠か、天然真珠か」
を表記してくれないということがよくわかりました。
でもこういったらなんですけど真珠のもっとも大きな価値ってそこなんですよ!
そこを書かずに(調べずに)その鑑別書が何の意味をなすのか、はなはだ疑問なんですけどね。
たとえば海外の著名なジュエリーオークションでは天然か、養殖なのか明記されることが多いです。
日本は養殖真珠の国で、鑑別期間というのは基本的に業界が必要として発達するものですから、そのあたりにかなり独特な背景があるのでしょう。
いろいろ理由は説明してくれたのですが。
たとえば日本の養殖技術は進んでいて天然真珠のような内部構造を持つ養殖真珠についての研究が進んでいる。
ほぼ間違いなく天然真珠と思えるケースでも、養殖真珠でもその真珠の内部構造を作ることが不可能出ない場合は、その可能性を排除できないので天然とは明記しないとかetc
でもたとえばアンティークの海水真珠である程度の大きさのものは、核がなければ基本的にヨーロッパの鑑別機関は天然と判断しますし、それで間違いないんですけどね。
要するに天然真珠かを明記しないことで、養殖真珠を守っているともいえます。
これ以上は書きにくいのですけどね・・・。
うむうむ、実に独特です。。。
2015.08.19 (Wed)
自由、自由じゃない?フランス社会
私がフランスに行くときは大体、エールフランスに乗ります。
エールフランスは日本発便でも、フランスの新聞を置いてくれていまして。
たいてい「ルモンド」と「フィガロ」を一部ずつもらい、機内で特に一面を中心にざっくり目を通すようにします。
というのもやはり一面に出ているようなニュースは、現地でも話題に上ることが多いですし、久しぶりにパリに行くのですから日本ではあまり伝えられないローカルなニュースも少しキャッチアップしたいところです。
今回面白いなと思ったニュースが、パリのアパルトマンの賃貸料に規制が入りそうとういもの。
すでにリールというフランス北部の都市で導入されている制度がどうやらパリでも実施される予定とのことです。
日本的にはちょっと信じがたいニュースなのですが、どういうことかといいますと。
たとえばエリアごとに細かく区切って。
たとえばパリ6区のこのエリアの賃貸料は平米あたりAユーロからBユーロの範囲内にしてね、と行政が決めるというもの。
その閾値を下回ることも、上回ることも原則的にはNGになりそうとのことです。
これものすごい共産主義というか、社会主義といいますか自由競争社会とは思えない法律じゃないですか!?
現地の友人ともその話がでて
「もうフランス政府って本当にあほ!だって不動産の価値を決めるものって、無数にあるでしょう」」っ
て憤っていました。
一応バルコニーの有無はその閾値を決める際に考慮されるそうですが、それ以外は原則場所(場所に関しては細かく区切られる)以外は考慮にいれられません。
でも同じエリアのアパルトマンでも
-日当たりの良し悪し
-どれだけ水周りがきれいにリノベーションされているか
-眺望のひらけているところ、眺めが悪いところ
-間取りのよしあし
-フランスは家具つきのアパルトマンも多いですからその家具や備品のグレード
-階数など
その物件の魅力を決めるものっていっぱいありますよね。
もともとこの法律の目的は、毎年あがり続けるパリの不動産賃料を抑制することだそうですが・・・。
実際に家主でもあり実際に人に賃貸物件を貸している友人Dいわく
「こんな法律が施行されたら家主にとっては何もしないのが得になるのだから(建物に手を入れて付加価値をつければ、当然賃料は上げたいというのが家主の心情)、パリの賃貸不動産のクオリティーが下がることになるよ!
ただでさえパリは賃貸物件を借りる需要が物件数を圧倒的に上回っていて、どんなひどい物件でも借りてがついてしまうような現状。
手を入れただけ損するのでればますます大家は何もしなくなるし、質のよい住まいをパリ地域で借りるということが現状ただでさえ大変なのに最悪なことになるよ」と。
次の日に夕食をともにしたパリ在住の日本人の友達ともまたこの話に。
彼女は2年ほど前に結婚したばかりで、もしかしたら近いうちに赤ちゃんもほしいし・・・ということで手狭になったアパルトマンの借り換えを考えているようなのですが、パリは本当に貸し手市場でだんなさんも彼女もフリーランスだと、物件を見せてもらうのも難しいほどなのだとか。
いやはや・・・
どの国も行政のやることって、どこか少しピントがずれている!?
それにしてもフランスって自由な国とかいいながら、社会のシステムは非常に規制が多く、ちょっと社会主義的なのです。
たとえばセールの時期なども国で決められているのですよ。
ニュースとしてはちょっと面白かったです。
フランスのプチねた、アンティークジュエリーとは直接関係ないですが面白いねたを見つけたら今後もご紹介してきますね。
ちなみに下記は別のフランス人の友達のアパルトマンの中からとった写真です。
エッフェル塔をはじめ、パリのあらゆる名所を眺めることができる絶景。
このアパルトマンは彼女とパートナーで実際に住んでいる部屋で賃貸用ではないですが、こうした部屋が実際に仮に出されるとしたら、付加価値は半端ないですよね(本来は・・・)!

2015.08.14 (Fri)
ビルマ産アンティークルビー指輪(マーキーズリング、無処理)
夏休み中の方も多いことでしょう!
HPをご覧いただいているお客様も普段よりは少ないかもしれませんが、先日目の覚めるような美しいビルマ産ルビーの指輪をアップしましたのでお知らせです。

ビルマルビー特有の彩度の高い華やかな赤が印象的な指輪です。
写真では光の加減でピンクが強くでてしまいましたが(照明の光の加減で難しいのです)、実際は僅かにピンクを帯びた赤といった色。
試着時の写真の色が自然光下でみた色合いに近いです。
どうです?
なんともいい色だと思いませんか?

水気を帯びているのではないかと思うほど、艶があるルビー。
もちろん天然無加工の非加熱のルビー。
アンティークルビーは実に色々な色調の石が存在しますが(現代のような人工トリートメントが施されていないだけに)、一番綺麗と思う色がこのピンク帯びた赤。
もちろんもっと赤が強く出たピジョンブラッドは有名ですが、アンティークルビーではちょうど良いピジョンブラッドの石はまず滅多にないです。
やや暗い色調にどうしてもなっていることが多いです。
そんな中ビルマルビーでも非常にお薦め(かつ人気があるのが)こうした明度の高い、少しピンク色のかかった赤いルビーです。
ルビー、ルビーと書いていますが、実はダイヤモンドも特筆すべき美しさ。
圧倒的な美しさのゴージャスなリングです。
2015.08.10 (Mon)
ハート型アンティークロケットペンダント(3色カラーゴールド、天然真珠)
パッと見たところ愛らしいハートのペンダントに見えますが・・・。

何と中が開く、ロケットペンダントです。

ロケットペンダントは、普段アンティークジュエリーにご興味のない方もアンティークでお探しになられる方もいらっしゃるようで、よく色々なご質問をいただくアイテムです。
このロケットペンダントは100年以上の時を経ていますが、今もパチンと良い音を立てて閉まります。
これって当たり前のように思いますが、経ている年月を考えましたら驚異的なことです。
あと100年後・・・、私は間違いなくこの世にはいないと思います。
今、私がこうしてブログを書いているパソコンは数年後には壊れているでしょうし、珈琲を入れているマグカップも、絨毯も、携帯電話も10年後には使える状態ではきっとないですね。
今住んでいるマンションですら(賃貸なので自分のものというわけでもないですが)、きっともうないでしょう。
ふと日常を見渡して自分の死後も美しいまま残っているものがあるか、想像してみてください。
「もう、何もかも残らないんだわ!」と悲観的になることもないと思います。
でもこのペンダントは100年後も今ときっとあまり変わらないまま、これまでの100年も美しく存在し続けたように美しいままでしょう。
このように自分に置き換えて考えてみますと、なぜ昔の人がロケットペンダントに愛する人の髪の毛や写真を入れたのか分るような気がしませんか?
Life is very short・・・だけれども、永遠に持ち続けていたい気持ちや感情があったのでしょう。
昔の人の時間の捉えかたは現代人のそれより悠久としているような気がします、素敵ですね。
でも忙しい現代人の私たちだからこそ、もう少し長いスパンで自分の人生を見れたらいいですよね。
そんなこんなを色々夢想させてくれる、ロケットペンダント。
文章長くなりましたがロケットペンダントは、色々なこを想像してしまう、アンティークジュエリーの中でもひときわ物語性のあるジュエリーです。
2015.08.09 (Sun)
「フランス人は10着しか服を持たない」 情熱的に生きること
「フランス人は10着しか服を持たない」

どの本屋でも山積みになっているので、目を留められた方も多いのではないでしょうか?
しばらく前から話題になっていたこちらの本、先日「気楽に本を楽しみたい気分」でようやく読みました!
内容は想像通り、ものすごく深いわけではないのですが、個人的にはとても楽しめました。
カリフォルニアから来た典型的なアメリカンガールの主人公が、パリ16区のクラシックなフランスブルジョワ家庭にホームステイをする中で、物質主義に惑わされすぎないフランス的な豊かな生き方に感銘を受けるというもの。
タイトルだけ見ますとお洋服やファッションの話のように想像してしまうと思いますが、話題は生活全般に及びます。
アメリカ人が見た「フランスのアールドヴィーヴル(art de vivre)」。
著者のジェニファー・スコットさんの視点は、10代で初めてフランスに渡った私の気持ちをまさに代弁してくれているようでした。
内容は比較的ありきたりと言える部分もありますが、そのときのトキメキや感動が蘇ってきて、とても楽しかったです。
アマゾンの批評などを読みますと「ものすごいことは書いてなかった」的な感想も多く、確かに内容はものすごく特別ではないかもしれませんが、それでもジェニファーさんの瑞々しい感性、感動する気持ち。
そして実際にそれを行動に移してしまう情熱は素晴らしいと思いました。
この本に書かれている多くのことは、ある意味では当たり前のことかもしれません。
でも私たちは日常の忙しさの中で、気付いたことを実行しようとすることがなかなかできないですよね。
特に今のような毎日恐ろしいほど蒸し暑い日本では、小さな日常に幸せを見出したり、工夫をしたり、女性として情熱的に生きると言うことはなかなか難しい!?
でもそれですとどこにいようとも、そのまま、変われない・・・
みたいなことをやはりジェニファーさんは書いてらっしゃって、私は彼女の出身地のカリフォルニアのサンタモニカも、会社員の時に何度も仕事で訪れた場所ですので、パリからカリフォルニアに戻ったジェニファーさんの落胆もとても理解できるものでした。
パリは文化的に刺激があり、そしてその美しい風景だけで知的好奇心が搔き立てられる街で、私も買い付けに行くたびにいつもとても刺激を受けて帰ってきます。
でももし感性のアンテナがなかったら、たとえパリにいようともその人の生活は潤いなく、くすんだまま。。。
パリやフランスを切り口にしながらも、私たち全ての女性に情熱的に生きることを、アメリカンガールらしく颯爽と書いている爽やかな本でした。
簡単に読めますのでよろしかったら是非読まれてくださいね!
2015.08.05 (Wed)
アンティークロケットリング(カボションカットオパール、ロイヤルブルークロワゾネエナメル)
アンティークジュエリーの中でも特に人気のアイテムに「ロケットペンダント」がございますが、一段とレア度が増すコレクター垂涎のアイテムが「ロケットリング」です。
一見普通のリングに見えますが・・・

裏に本当に小さなゴールドの爪があり、それを引くことで今でもとてもスムーズにパチンととても小さな音をたてて、扉を開閉することができるのです。

ロケットペンダントの方はまだ少しは市場に出てきますが、ロケットリングは肌感覚としましてはロケットペンダントの10分の1以下、ロケットペンダントも非常に見つけずらくなってきている昨今、正に幻のコレクターズアイテムです。
改めてシェルシュミディでこれまでにご紹介いたしましたロケット指輪をふりかえってみましたところ、こちらの指輪で僅か3つめ!
しかもこのような宝石をアレンジ下ロケットリングは今回が本当に初めてです。
清涼感ある青紫色は、一瞬何の宝石だろうと思いますよね。
宝石であることは一目瞭然ですが何の宝石か分らない、ちょっとお詳しい方は一瞬「ムーンストーン」と思われるかもしれませんね。
石の底から明るい色が挿す、それは美しい楕円形のオパールが贅沢に用いられています。
正面から見ますと綺麗な楕円形に見えますが、横から見ますと下部のほうが膨らみがあります。
オパールは遊色効果もありますし、そうした色彩を全て計算しつくした上でのセットです。
よくよく考えて見ますとこれだけの大きさのカボションカットのオパールが、良く見つかったものです。
正面から透けないロケットをオーダーして、後にこの素晴らしいオパールを見つけたのか。
あるいはこの素晴らしいオパールを見つけて、職人さんが素敵なロケットリングにすることを提案してくれたのか・・・。
どちらでしょう??
想像の膨らむリングですね。
「モーパッサン、オー・ヘンリーあたりなら素敵なショートミステリー書いてくれそう」という粋なコメントも頂きました。
暑い日が続きますので、クーラーの効いたお部屋で、こうした素晴らしいアンティークジュエリーが作られた時代の名作を読むのもいいですね。
当店がお付き合いしている中で、知識の上で最も頼りになる仏のディーラーさんに、
「どんな文献を読んでいるの?」
と聞いたことがあります。
GIAも持っている彼女は宝石の本もまたアンティークに関する本もほとんど読破しているそうですが(読書大好きな方ですので)、「当時書かれた小説と絵画はとても多くのことを教えてくれる」
と言っています。
例えばその時代に描かれた肖像画を見れば、その時代に流行していたファッションや髪型、ジュエリーが一目瞭然に分りますよね。
小説はあるときは、絵画以上に描写が豊かで緻密ですから、想像力も膨らむというものです。
アンティークジュエリーは、どれだけ勉強したつもりになっても、何も知らないと思うことだらけです☆
2015.07.31 (Fri)
買い付け日記 「トラブル編」
今回も(残念ながら)盛りだくさんです。
さて今回の困ったベスト5は・・・。
No5)ユーロスターが遅れた
先の買い付け日記でも少し書いたのですが、夜逃げのように時間に追われてパリのアパルトマンを出たにもかかわらず、パリ北駅でロンドン行きのユーロスターに遅延が。。。
その前の電車まで順調に動いていたのに、「ついてないな」なんて思いました。
30分遅れなんて可愛いものなので、いいんですけど、トラブルがあったというニュースが入ると、ヨーロッパでは平気で欠便などもありえますので、(最悪の時代が頭をかすめるので)動き出すまではどきどきしました。
No4) パリで私物の買いもののために薬局にいったお話は先のブログでもご紹介したのですが、実は予約した次の日にその薬局に戻ろうとして他の(隣の)薬局にいってしまったのです!
あまりに買い付けで疲れていたのか、記憶違いしてしまっていたうようで(汗)
「予約書」と言うのを見せても、
お店のお姉さん:「これ、当店の用紙じゃないですよ、本当に当店で予約しましたか?」
と言われて。
その時点ですぐに気づけばいいのに、なぜか完全に思い違いしていて
私:「そんなバカな、確かにここで注文しましたよーー」
と言い張る、はた迷惑な客です。
まさかと思い、隣の薬局に行ったらスムーズに出してくれまして、あぁ、お姉さんごめんなさい!!!
No3) パリのアパルトマンの建物内の鍵が壊れていた
「セキュリティーは気にしているので、レンタルアパルトマンも数重のセキュリティーがあるところを選ぶようにしています!」と自信満々に言いたいところですが・・・。
今回のアパルトマンはまず「建物全体に入る鍵、ガラスの内扉、お部屋に入る鍵」の三重構造だったのですが、このガラスの内扉のリモコンがなぜか壊れていました。
鍵では開くのでそのまま放っておけばよかったのですがうっかり指摘してしまったところ、滞在中に工事がはじまってしまい、そしてなぜか工事のお兄ちゃんは私の部屋の前で大音量でi padで音楽をかけていたので、プチ困りました。
工事で人が出たり入ったりしますと正直、貴重品を持っているだけにセキュリティーも気になります。
幸い何もなく、そしておにいちゃんも夜には帰ってくれたのでまぁよしとしますが、それにしても工事のお兄ちゃんが夜の20時まで、廊下で大音量で音楽をかけてしまうというのがフランス的ですなぁ。
No2)アムステルダムから帰国便に乗ろうとしたところ、荷物のチェックインに失敗した。
近年のヨーロッパは街の至るところでIT化・機械化が進んでいるのを感じます。
それはそれで便利で、例えば今回もネットでアムステルダム→関空の便にチェックインをしそのメールをI-phoneに送っておけば、それが搭乗券になるとう便利なものでした。
しかし荷物の預け入れまで機械化されており、機械で預け荷物を手続きするようになっているんです。
パソコンや搭乗券のスキャンは順調にいったのですが、荷物につける紙製のタグみたいなのありますよね。
あの巻き着け方を心配だったために、ぐるぐる巻きしすぎたせいかエラーを出してしまって。
タグをつけていないのにスーツケースが吸い込まれていってしまって、悲鳴をあげていました。
「Help, help ! きゃー、助けて。。。誰かーーー」
みたいに恥らいなく英語で叫びまくり、スタッフの人にも周りの人にも笑われてしまいました。
すぐに対応してくれて大丈夫でしたが、タグを外したままスーツケースが吸い込まれていってしまった時はあせりました!
きゃー、恥ずかしい。。。
そして記念すべき第一位は!!!
No1) ロンドンのホテルでいらいらして、ノートパソコンを水没させて壊した。
ロンドンには夜遅くついたせいか、地下の部屋に通されることが多いです。
今回も、建物の端っ子の地下の薄暗い部屋しかあいてなく・・・。
予約のときに「できれば上階で」と言うリクエスト出していたし・・・、とその時点でかなり不満はあったのですが仕方ないので我慢。
ところが。
翌日、早朝から働き少し休んでから午後の仕事に出かけようとしたところ、尋常ではない音が上階からしてきます。
はっと外を見てみましたら何と真上で改装工事の真っ最中!!!
しかも終日だそうです。
あまりの尋常でない騒音に再び、フロントへ。
「ほかに部屋はありません」の一点張りでしたが、何度もクレームを言うと、ようやく出てきました最上階のお部屋。
しかし本当、ここのホテルは前日もその日もスタッフの対応がひどくて(概してイギリスのホテルのホテルマンの態度はフランスのそれよりも一層ひどい、おそらく非常に待遇が悪いのです)、エレベーターもなく建物の端から端への移動であるにもかかわらず一切の手伝いもなし。
いらいらしていたら、うっかりノートパソコンにペットボトルの水をぶっかけてしまったのです。
それからすぐにドライヤーで乾かすなどをすれば助かる場合もあるそうなのですが、
電化製品=水が命取り
と言うこともあまりきちんと理解しておらず、表面を軽くふき取っただけで電源を入れて閉まったら完全にショートしてしまいました(涙)
あーあ、ふんだりけったり。
でも出発前から既にあやしい動きを見せていたパソコン、いずれにせよ帰国後買い換えなくっちゃと思っていましたので、まぁよしとします。
それにしてもイギリスのホテルは夜遅くつくと、必ず地下の部屋にされてしまいます。
ホテルっていくらレビューを見ても、最終的にはどんな部屋をあてがわれるかは分らないですし、スタッフの対応によって滞在の快適さは大きく変わりますよね。
そう考えるとやはりロンドンでもレンタルアパートの方がいいかなと思っています。
私はとにかく出張の時に太陽が見れないくらい部屋って、しんどいんです。。。
日が差すだけで本当に人生は楽しく感じられるし、特に忙しい出張の時は元気がもらえるんです。
人によって拘りポイントは色々あると思うんですが、日当たりなんてどの部屋にされるかによってホテルの場合ぜんぜん変わりますからね。
しかしロンドンの短期貸しアパルトマンって調べてみてもあまりなさそうなんですよね。
どうなんんでしょう!?
という訳で今回の買い付けのたび、トラブル編でした。
色々気をつけているつもり(本当か!?)でもやはりトラブルは欠かしません。。。
写真はロンドンの宿泊先の近くのパブ。
滞在中もいったことはないですが、なかなか素敵。

2015.07.28 (Tue)
買い付け日記「私的お買い物編」
「楽しく読んでいます!」と言うご感想をいくつか頂きまして、調子にのって番外編へと移らせていただきます!
番外編では直接、ジュエリーの買い付けとは関係のない、まず私が私的に買ったものについてご紹介です。
1)バッグ。
かなり前にやはり以前フランスに住んでいた友人に教えてもらい、ルイヴィトンよりシャネルより(そもそもこうしたブランドのバッグ、持ってない・・・)好きなバッグブランドがあります。
バッグ好きな方にはひそかに有名な工房で、ジャックルコー(Jacques le corre)というメーカーです。
帽子屋さんとしても有名なジャックルコーは、日本ではHP Franceが取り扱っていますが、日本で見ることの出来るサイズや色は相当限られています。
フランス本土でもブティックはなく、アポイントを事前に取り、サロンで見ることが可能です。
はじめてジャックルコーのバッグを買ったのは確か2010年。
それからパリに買い付けに行く度によりたかったのですが、なかなか時間が取れずにいました。
2010年のときは最初なので無難に「黒バッグ」にしたんですが、でもなんといっても色の綺麗なブランドですからもうちょっと綺麗色がほしい!
今回事前に誕生日だったこともあり、日本からアポを取っておきました。
色々素敵すぎて、目の毒。。。
私にしては珍しく、迷いました。
パリを訪れたのは6月上旬、あと一週間でセールが始まります。
「ちょっと惜しかったな」と思いあまり他意なくその旨を伝えますと、何とかなり幸運な出来事が!

色は写真がぼやけていて分りにくいと思うのですが、フランスらしい赤に茶色の入ったものにしました。
帰国後、こちらのバッグは仕事にプライベートに毎日大活躍しています。
綺麗な赤色を見るたびに元気一杯になりますから、良いお買い物でした。
柔らかい子羊の革でできていて、見かけよりずっとモノが入るしそして小柄の私には有難いことに、軽いんです。
2)薬局で大人買い!
フランスに来ると初日か次の日の朝早くにいくところがあります、フランスの薬局。
例えば日本でもファンの多いWELEDAの虫刺され用のクリームや、怪我をしたときに重宝なオーガニッククリームなどを大人買いしておきます。
こうしたものって日本では買えないものも多いのですが、リーズナブルですしとても重宝するんです。
3)アンティークシルバープレートのお盆
ロンドンで、これはプライベートと言うより備品として買いました。
買い付けも終わり、地元の感じの良いマーケットを半分視察を兼ねてふらふらしている時に見つけました。
純銀ではなく、銀を上にコーティングしたシルバープレート。
接客の際にお客様のちょっとした小物をお預かりしたりするのに良さそうです。

似たテイストでも純銀のプレートはもちろんもっとずっとお値段がはります。
でも今回はこうしたニーズですので、むしろ重くないシルバープレートで愛らしい彫りのプレートを見つけて大満足です。
こちらを購入しましたお店のおじいちゃんはとても話好きで、30分ほど政治の話につきあわされました。
ちょうど小雨が降っていたのでそれもよしとしましょう。
こちらのプレートは、表参道にもって行く予定です!
4)参考図書
フランスの地方ジュエリーに関する文献と、数年前にパリで開催されたササビーズのカタログを手に入れました。
本当は参考図書ももっと山のように買いたいところですが、重量の制限も私が次回に買い付けまでに読破できる量も限られていますので、これも毎回の楽しみで少しずつ買い足しています。
というわけで意外に自分の買い物は少ない私です。
バッグは今回比較的迷ったのですが、それでも30分ぐらいかな。
薬局はいつもリストアップしたものをプリントアウトして予約し、次の日にとりに行くようにしています。
催事の際も参考図書などをなるべくご紹介できたらいいなと思っております。
今週末の8/1-8/2の催事はご都合のつかなくなられたお客様も出た関係で、まだ一部空きもございます。
暑い最中ではございますが、よろしかったらお気軽にお問い合わせくださいませ。
2015.07.26 (Sun)
ブルーサファイヤアンティークリング(2色のサファイヤ)
熱中症などくれぐれもお気をつけくださいませ。
来週末に東京での催事をひかえておりますので、さすがにここまでの猛暑日にならないよう祈っております。
当日は会場も十分にクーラーを効かし、冷たいお飲み物などもご用意しておきますね。
くれぐれもお気をつけていらしてくださいませ。
さて現在、シェルシュミディではブルーサファイヤの指輪がなぜかとても充実しております☆
ブルーサファイヤはお好きな方が多い宝石ですので常に捜しているのですが、数としては意外なほど出てこない宝石ですので、これだけ揃ったのは数年ぶりです。

こちらの指輪、左右のブルーサファイヤの色のトーンが異なるのにお気づきいただけるでしょうか?
写真では映しずらく恐縮ですが、それぞれの石を留めているゴールドの色も変えられています。
トーンの少し異なる2石のブルーサファイヤをたまたま見つけてそれを生かした指輪を作ろうとしたのか、あるいは元々そうしたコンセプトで依頼を受けていて、2トーンのブルーサファイヤを探したのか。
どちらでしょうね。
いずれにしましても同じトーンの2色のブルーサファイヤを使い同じセッティングをした方がずっと楽ですから、意匠であることは間違いございません。
アンティークジュエリーってつくづくこうしたところが面白いですよね。
手元を見るたびに色々なことが頭に浮かびそうな、そんな素敵な指輪です。
元々このタイプの指輪デザインは「トワエモワ(toi et moi あなたと私)」と呼ばれています。
そうしたことからも、この指輪をオーダーされた方の愛ってどんなだったのだろう?とか色々想像してしまいます!
2015.07.25 (Sat)
半日のアムステルダム滞在 買い付け日記「完」
最終目的地はアムステルダム。
パリ&ロンドンでいずれも大物のジュエリーを仕入れ既に軍資金はすっからかん。
ということでそもそもが様子見の予定であったのが、完全リラックスモードで突入しました。
アムステルダムでは前日の夜遅くに空港内のホテルに宿泊し、荷物を置いたまま半日だけ市内を視察にいくという強行軍。
チェックアウトは12時だったのですが、「あのー、ちょっとだけ伸ばしてください」
とか頼みますと、そのときの予約状況にもよるとは思いますが1-2時間なら無料で延ばしてくださることが多いです。
今回も快くOKしてくださいました!
ということで朝からチェックアウトが速やかに出来るように大方の荷物を整えた上で、市内に向けて出発です。
タクシー!?
いえいえ電車でいきますよーー。
アムステルダムのスキポール空港はとても良く出来ていて、空港の地下からすぐに電車に乗れるようになっています。
自販機で市内までの切符を買い、ちょうどIC(インターシティ)がきましたのでそれに乗りましたらなんと15分ほどで中央駅へ到着。
こちらは少しぶれてしまっていて申し訳ございませんが、電車から見れる風景。
見慣れない国で電車に乗ると、いつも車窓から見える風景に釘付けです。
ちょうど小雨が降っておりとても美しかったです。
↓

そこから目的地は今度はトラムを使います。
こちらもとても案内が良く出来ているので迷うことはありません。
トラムとは路面電車みたいなもの。
こんな感じのものです。
↓

目的地としていた市内の場所までいきましたが、何せ余り時間がなく、そして誰でも簡単にパッといけるところに良いものがあるわけはなく、今回のアムステルダムでの買い付けはゼロです。
今後に関してはパリはもちろん、ロンドンでも良い人脈がどんどんと広がってきていますので、とりあえずイギリスとフランスに買い付けは集中させるのか。
あるいはアムステルダムにもよるのか、少し考えてみたいと思います。
私は関空を使っていますので、パリとロンドンによったときは往時か復路のどちらかで、乗り換えないといけず、であればアムステルダムにストップオーバーするというのは手ではありますが、やはり半日では無理でもう一泊しないと難しそうです。
しかしそうなりますとさすがにただでさえハードな出張がより長く大変になってしまいますね。。。
うーん、悩ましい!
いずれにせよアムステルダムでもアポベースで行かないと難しそうです。
アポが取れそうなところも少しめぼしはつけていたのですが、概してアムステルダムでのアンティークジュエリーはロンドンより高めとも聞いていたので(しかし穴場はどこの国にもあるはず!)それで今回はアポなしでとりあえず一般的なところを覗くだけにしたんです。
しかしながら、ロンドンで初日に会ったディーラーさんは、以前はフランスでよく仕入れをしていたのですが、昨今フランスのジュエリーが非常に在庫がなくなってきているということで、オランダあたりにも最近はよくいかれるようなんですよね。
彼女ともう少し親しくなりいろいろと教えてもらった上で、再度トライと言うのが良いのかなとも思っています。
このようにして一見迷路の先にあるようなジュエリーに、少しずつ近づいていくような試みはわくわくして、楽しいものです。
この仕事はどこかで嗅覚に頼るようなところがあります。
くんくんと良さそうなアンティークジュエリーを目当てに、色々な人との雑談を通してたどる道のりは、その過程にも色々な発見や収穫があり、ディーラーさんが10人いてもまさに十人十色。
各人が異なる道を歩むでしょう。
小雨の降る、水の街アムステルダムはとても美しかったです。

↓のような自転車通路もあり、成熟した生活しやすそうなヨーロッパの街。

オランダ人の背が高すぎて色々なものが大きすぎるのが私には玉に瑕でしたが、それでも住んだら気持ちが良いのだろうななんて思う街でした。
またこの街ともご縁がありますように。
これにて今回のパリ・ロンドン・アムステルダム強行出張の買い付け日記は「完」ですが、番外編もまた書きます。
特にトラブル編!
今回も何気に色々なトラブルがありまして、是非ご紹介したいです(^ ^)
お楽しみに!
2015.07.24 (Fri)
ブルーサファイアプラチナリング(バゲットカット、プラチナ、1930年代)

こちらのリングはお好みは分かれるでしょうが、アールデコの斬新な部分が良く出た特徴的な指輪で、特にヨーロッパ現地ではとても高く評価される類の指輪です。
実際、私がこちらの指輪を入手し、別のディーラーさんにその日獲得したジュエリーをまとめて見せましたところ、彼女が一番気に入っていたのはこちらの指輪でした!
働く女性、あるいは働く男性にとてもお薦めしたい指輪でして、ポエティックで繊細なアンティークジュエリーとはまた異なる世界を教えてくれる一点です。
現在、シェルシュミディでは偶然ですがブルーサファイヤのリングが充実しています。
ぜひ選べるうちにいろいろとご覧になってくださいね。