さて買い付け日記、まだお付き合いくださりありがとうございます!
パリでの最終日は、長いお付き合いのディーラーさんとのアポがあり、そこでも数点のジュエリーを仕入れます。

博学で、19世紀初頭の王政復古の時代を得意としている方ですが、考えたら最近この時代のジュエリーは、彼女のところでさえなかなか手に入らなくなっています。
今回も彼女のところではそれなりに数多くのジュエリーを譲っていただいて、そのうちの数点はこの時代のものではあるのですが、コンディションがパーフェクトではないものもあったりとなかなか難しくなってきているのを感じます。


そしてこれはこの業界全体にいえることなのですが、ものすごく良いものは今、天井なしに価格が高くなってきています。
そうなると、また皆様にとってもつまらないと思いますので。
それなりに手の届く範囲で、そしてしかも状態もよく他に滅多似ない珍しいアンティークジュエリーは、特に古い時代のものになればなるほど(18-19世紀初頭のフランスアンティークジュエリーになりますと)、天文学的に難しくなってきているなと思う今日この頃です。
もう逆立ちして歩くみたいな難儀なことを求められているイメージです。


彼女とは本当に長い付き合いで、今までも良いジュエリーをご紹介いただいていますが、当然ながら当時、予算の関係などで残念ながら見送ったジュエリーもあります。

最近、「あぁ、あのときのあのジュエリーは絶対に無理をしても買うべきだった!」とよく思い出すことがあります。
とても珍しいアイテムをお持ちの方なので、脳裏に焼きついてしまうジュエリーが多く、そして往々にして全体の市場が厳しくなってきていますので、そのとき逃すとその次はまずそのレベルのものをその価格帯で買えなくなってきている。
あるいは見つからない・・・という。
本当に困ったものです・・・。

でも今回も素晴らしい天然真珠のリングや、ルビーの入ったマーガレットのお花のリングなど素晴らしいジュエリーを譲っていただき、本当このご時勢にしてよく集めてくれているよなと改めて敬意の気持ちがわきます。

さて午後は少しはゆっくりできるかなと思ったのですがそうは問屋がおろさず、もう一件で仕入れをしまして、15:30ごろにアパルトマンに帰宅。

間にさくっと、なぜかパリで「ちらし寿司」を食べる!
日本食屋なのにまったく日本人らしき人はいませんでしたが、魚がフレッシュで適当に入ったのにあたりでした。
パリの口コミガイドでも推奨されたレストランのようです。
しかし醤油が甘口だったのだけは、残念です。

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そこから荷造りをしまして、その日は夜の新幹線でロンドンへ行くので、もう出れるように整えます。

そして1時間ほどの時間の余裕がでたので、散歩!
出かけたのはシェルシュミディなだけにシェルシュミディ通り(rue du cherche midi)。
そう時々聞かれるのですが、店名になっているシェルシュミディとは、パリのとてもスノッブなサンジェルマン地区のストリートの名前です。
もっとアンティーク屋らしい名前にすべきなのかもしれませんが、そうでないところもなかなか気に入っています。

諸々の事務的な用事で社名を言わなくてはいけないとき(例えば領収書をもらうとか、電話の伝言を残すときとか)もまず一回では発音してもらえません。
東京でお世話になっていました税理士さんは何年もお付き合いしていたのですが、ずっと「シェルシュさん」とか、ひどいときは「シェル」でした。
でもそんなところもまた気に入ってます!


シェルシュミディ通りはとても長い通りです。
実は今回滞在していたアパルトマンに平行して走っていたのがシェルシュミディ通りでして、時間のない中でもすぐに散策できたのです。
さて安いスマートフォンの画素の悪い写真で恐縮ですが、さっくりご紹介いたしましょう!


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↓まずここはシェルシュミディの工事現場!
って何でそんなところの写真を撮ったのだろう、私。。。
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大変失礼いたしました。
↓le petit verdotというレストランの看板です。
ここは実は日本人シェフがやっているフレンチレストラン。
それなりの格のお店です。
味にうるさいパリジェンヌにも評判がよく、私のフランス人のわりとこうしたことに詳しい友達も「あっ、そこ知ってるー」って言ってました。
あっ、私もいったことがあります。
しかしフランス人以上にフレンチなサービスでして、確かにおいしかったけど私はリピートしたくないです~~
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↓ごめんなさい、これもシェルシュミディ通りの何かのお店の写真ですが、何を撮りたかったのかもう自分でも分かりません・・・。
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↓これはシェルシュミディ通りの不動産屋の店先の広告。このあたりはパリで一番といっていいほど地価が高い。
102平米のアパルトマンが1,475,000EUR(2億円近く)
私はいつシェルシュミディ通りに住めるんだ!?
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↓ご存知の方もいらっしゃることでしょう、日本でも有名なパン屋「ポワラーヌ」
ここでユーロスターの中で、そしてイギリスの早朝に宿で食べるパンを買いました。
りんごパイとブリオッシュ。
あと、ここのクッキーもおいしいです。
以前はウサギの形をしたクッキーが売っていてそれがあるかどうか聞いたのですが、もうないそうです。
味は変わらないので普通の形のやつをかってきました。
別にウサギじゃなくったっていいんです。

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