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2015.10.24 (Sat)

Day 3 買い付け編

パリ滞在3日目。
お昼ぐらいから郊外に向けて出発(この日もお昼抜き、決定!)
懇意にしているディーラーさん宅へ。
駅からも少し距離があり、私が何回もきているのにまったく道を覚えないので、ディーラーさんが駅まで迎えに来てくれます☆


男性ディーラーですが、いつもとても気が利く人で、

ケーキにシャンティクリームを乗せてくれたり、「紅茶はマリアージュフレールだよ。暑かっただろうからお水飲む?」
「コントレックス、エヴィアン?」とか、本当に至れり尽くせりです。

実にマメです。

私:「ねぇ、昨晩、私馬鹿なことをしちゃった、話していい?(携帯事件を話したい!)」

彼:「嫌!」

私:買ったばかりで充電不足のスマートフォンを勝手に人の家でチャージしている。

彼:「いつの間にかチャージしてるのね。そうよ、自分の家のようにしてちょうだい。」


と、いつも軽快なおしゃべりが続きます。

半ば友達と話しているような感覚のする彼ですが、実はディーラーとしては非常に優秀でおそらく今、パリでもっとも同業者から引っ張りだこな人です。
昔からの在庫も含めて、とにかくいつも買いに積極的だからです。
顔もひろく人当たりが良い上に、足で稼いでかなり量で勝負している人なので、品不足のパリにおいて比較的モノを持っているのです。。


夏の間の収穫を最初にお披露目するのが、その翌日から始まるフェアであったため、ひっきりなしに彼の携帯に電話やメッセージ、ラインが入ります。
その中には「tomokoに先にプライベートで見せるんじゃないでしょうね?」
といったものもあり、ライバル意識を感じます


確かに最初に見せてもらったほうが絶対得なわけで、これはロンドンでもそうなのですが。
現地のディーラーさんの供給源になるようなディーラーさんはいつも多くのディーラーさんから「私(僕)に先に紹介して、魅せて!!!」というアプローチとプレッシャーを受けるんですよね。

どうやってプライオリティを得るかは、やはりこれまでの実績などもあったり人としての関係もあったり、その人のビジネスのやり方や優先順位もあったりといろいろあるので一筋縄とはいきません。
私はちなみにそこまで抜きん出て彼から買っているわけではないので、このように優先してくれるのは本当に有難いことです。
しかし同時に「優先してもらうこと」は、必ずしも求めていい事ではないとも思っています。
優先してくれればそれには感謝するけれど、強制することではできないことです。


フランス人はムーディーなところが多分にあり、好き嫌いで仕事をするところも多く、フランス人的な気質を少し持っている私には非常にやりやすいのですが、ロンドンのディーラーさんなどはもっとシビアです。
世界中からもっと多くのディーラーさんが集まってきますので競争ももっと激しいです。
そうした中でどうやってそれを獲得していくかがまさにこの仕事の肝となるところです。


大事なのは仕入れる額や量だけでなく、私がどういうスタンスで仕入れや仕事をしていてるかというところも話して人として親近感を持ってもらったり信頼してもらうことは基本にありますし。
もちろん基本的なことをきちんと分かっていることを、分かってもらうことも取引をはじめたころは必要なことです。
自分がこの先伸びていくか否かもしっかりチェックされているようにも思いますので、そのあたりもどうやって伝えていくか、デリケートかつ肝のところです。
多分、絶対的に正しい方法とかはないので、ディーラーさん一人ひとりと人として付き合っていく中で、改善すべきところはしていって・・・・はっきり言うべきところはしっかり言って・・・みたいに模索しながら繰り返していくことになるのでしょう。

というわけで比較的まじめな話になりましたが、このディーラーさんとは、ノリとしてはまさに友達のようでいつもきゃっきゃきゃっきゃしています。
あっという間に時間が過ぎていく、帰りにまた最寄の駅まで送っていってくれて(さすがにもう帰れるけど・・・)、ハグをして別れます。
ここで今回の目玉のペルピニャンガーネットのネックレス等、初日に続いてそれなりの点数を入れました。
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