台風の影響は皆様、大丈夫でしたでしょうか。
京都は思いのほか、今回はたいしたことはありませんでした。
雨がずーっと降っていてそれは滅入るといえば滅入るのですが、風がなかったので普通の雨っぽかったです。
それにしましてもここのところ本当に雨が多いですね!
晴耕雨読といきたいものですが、雨が降っている日ほどお出かけしたくなってしまう私です(笑)

さて、先日シェルシュミディとしては非常に珍しいドイツのアンティークジュエリーをアップしました。
ドイツのアンティークジュエリーは私の記憶する限りこれが初めてです!!!

ドイツはなぜかさりげなくご縁のある国で、たとえば今も親しい友達が二人ドイツに住んでいたり、別の友人がドイツ人と結婚していたり、なぜか京都でもドイツ人の知り合いができたり・・・。
20代の頃は会社員で何度か出張にいかせていただいたり。
ドイツ語はまったく話せないんですけど・・・


何のお花かな?と思いましていろいろ調べましたらハナミヅキのようです。
ドイツのアールヌーボー(ユーゲントシュティール)の作品なのですが、こうした少しマニアックなお花がモチーフになっているところも、なんだかドイツらしくて好きです。

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このピンクを帯びた美しいルビーは間違いなく当時のビルマ産ルビーです。
少し「紫の気配」もある色ですね。
ビルマ産ルビーの一部は紫の色合いを持っているものもけっこうあります。
そしてこの紫味は、超高温での加熱処理で除去するのが一般的です。
しかしこの時代ですので戦後のような加熱処理は行われていません。


この時代の綺麗なルビーはビルマ産のものが多いです(あとはロシア産などもありますが、この時代はビルマのルビーが多いですね)
第二次世界大戦が近づいてきますと、極東からの貿易ルートが難しくなりますので、ルビーは難しくなってくる宝石です。

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そして圧巻の裏面。
曲線のようで直線のようでもある、耽美的でありながら後年のダダイズムにつながるようなライン。
やはりフランスやイギリスのジュエリーとは異なりますね。
譲ってくれましたのはロンドンベースのディーラーさん。
やはり長いキャリアを持つ良い人なのですが、「こんな裏面見たことない」と彼女も言っていました。
まったく同感です。


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お客様でこのバングルの写真をご覧になられて「メルケル首相がつけていそう」といったコメントを下さった方もいます。
まったく同感です(笑)