先日、ありそうでいてあまり見ないタイプの真珠のリングをアップしましたのでご紹介いたします。

天然真珠を用いたアンティーク指輪は、これまで何度も扱ってきましたが、真珠はやはり海の生き物だったからか、それぞれ表情が大きく異なるところが面白いです!
たとえば同じ時代のダイヤモンドのアンティークリングでしたら、ここまで大きくその指輪の持つ雰囲気が異なるということはないです。


この真珠のリングは、私は少しすましたようなお洒落さんの表情があるように思いますが、いかがでしょうか?

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良い天然真珠は顔が映りこむほどといいますが、まさにそのような真珠。
かなり真円に近い形の非常に艶のある真珠です。
横から見ますと完全な真円出ないところがまた面白いですよ!

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真珠といえば先日、すばらしい1900-1910年頃の真珠のネックレスを手に入れまして(東京のオープンサロンで売約済み)、それが養殖なのか天然なのか、いつもお世話になっているフランス現地のディーラーさんが調べる時間がなかったということでそのまま持って帰ってきたものがありました。

注:↑の指輪の真珠は天然です、わかりいやすく天然です。
判別が難しいのはとくに1900-1920年頃に作られたネックレスです。



それで日本の鑑別機関にいくつも当たりご相談したのですが、いろいろと面白いことがわかりました。
「日本は真珠に関しては独特すぎる、おかしい!」
と海外で言われることが多く、それが身にしみる経験をしました。
詳しくは書きにくいところもありますが、要するに日本の鑑別機関ではほとんどのケースで
「養殖真珠か、天然真珠か」
を表記してくれないということがよくわかりました。


でもこういったらなんですけど真珠のもっとも大きな価値ってそこなんですよ!
そこを書かずに(調べずに)その鑑別書が何の意味をなすのか、はなはだ疑問なんですけどね。
たとえば海外の著名なジュエリーオークションでは天然か、養殖なのか明記されることが多いです。


日本は養殖真珠の国で、鑑別期間というのは基本的に業界が必要として発達するものですから、そのあたりにかなり独特な背景があるのでしょう。
いろいろ理由は説明してくれたのですが。
たとえば日本の養殖技術は進んでいて天然真珠のような内部構造を持つ養殖真珠についての研究が進んでいる。
ほぼ間違いなく天然真珠と思えるケースでも、養殖真珠でもその真珠の内部構造を作ることが不可能出ない場合は、その可能性を排除できないので天然とは明記しないとかetc
でもたとえばアンティークの海水真珠である程度の大きさのものは、核がなければ基本的にヨーロッパの鑑別機関は天然と判断しますし、それで間違いないんですけどね。
要するに天然真珠かを明記しないことで、養殖真珠を守っているともいえます。
これ以上は書きにくいのですけどね・・・。
うむうむ、実に独特です。。。