さて本日は久しぶりにジュエリーのことでもなく、買い付けのことでもないことについて書きたいと思います。

「フランス人は10着しか服を持たない」 

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どの本屋でも山積みになっているので、目を留められた方も多いのではないでしょうか?
しばらく前から話題になっていたこちらの本、先日「気楽に本を楽しみたい気分」でようやく読みました!
内容は想像通り、ものすごく深いわけではないのですが、個人的にはとても楽しめました。


カリフォルニアから来た典型的なアメリカンガールの主人公が、パリ16区のクラシックなフランスブルジョワ家庭にホームステイをする中で、物質主義に惑わされすぎないフランス的な豊かな生き方に感銘を受けるというもの。
タイトルだけ見ますとお洋服やファッションの話のように想像してしまうと思いますが、話題は生活全般に及びます。
アメリカ人が見た「フランスのアールドヴィーヴル(art de vivre)」。

著者のジェニファー・スコットさんの視点は、10代で初めてフランスに渡った私の気持ちをまさに代弁してくれているようでした。
内容は比較的ありきたりと言える部分もありますが、そのときのトキメキや感動が蘇ってきて、とても楽しかったです。

アマゾンの批評などを読みますと「ものすごいことは書いてなかった」的な感想も多く、確かに内容はものすごく特別ではないかもしれませんが、それでもジェニファーさんの瑞々しい感性、感動する気持ち。
そして実際にそれを行動に移してしまう情熱は素晴らしいと思いました。


この本に書かれている多くのことは、ある意味では当たり前のことかもしれません。
でも私たちは日常の忙しさの中で、気付いたことを実行しようとすることがなかなかできないですよね。
特に今のような毎日恐ろしいほど蒸し暑い日本では、小さな日常に幸せを見出したり、工夫をしたり、女性として情熱的に生きると言うことはなかなか難しい!?
でもそれですとどこにいようとも、そのまま、変われない・・・
みたいなことをやはりジェニファーさんは書いてらっしゃって、私は彼女の出身地のカリフォルニアのサンタモニカも、会社員の時に何度も仕事で訪れた場所ですので、パリからカリフォルニアに戻ったジェニファーさんの落胆もとても理解できるものでした。

パリは文化的に刺激があり、そしてその美しい風景だけで知的好奇心が$6414き立てられる街で、私も買い付けに行くたびにいつもとても刺激を受けて帰ってきます。
でももし感性のアンテナがなかったら、たとえパリにいようともその人の生活は潤いなく、くすんだまま。。。
パリやフランスを切り口にしながらも、私たち全ての女性に情熱的に生きることを、アメリカンガールらしく颯爽と書いている爽やかな本でした。
簡単に読めますのでよろしかったら是非読まれてくださいね!