本来のアンティークジュエリーの話と異なりますが、当店のお客様にはやはりフランス好きな方も多く、時々パリ情報等について聞いてくださる方もいらしゃいますので。
昨今のパリの治安事情について、思うところを書いておきますね。


先日おきてしまったシャルリー・エブド襲撃テロ事件、そしてその後の中東での邦人の人質事件など、世界で心配なニュースが多いこのごろ。
パリは大の観光都市で今現在も多くの日本人観光客が訪れていて、特に中心部はそれなりの治安が保たれていますが、それでもフランスの治安や日本人がおかれているリスクは以前より高まっていると考えたほうが良いのではないかと私は思っております。


日本での報道は小さかったですが、シャルリー・エブドの少し後にパリ北西郊外コロンブの郵便局で、カラシニコフ自動小銃などで武装した男が押し入り、人質2人を取って立てこもった事件が起こりました。

実はこのとき、シェルシュミディのブログでもよく出てくるパリの友人が、すぐ近くのビルにいまして動けなくなってしまったんです。
彼のフェイスブックでリアルタイムに、

「パトカーやヘリコプターなどでいったいは完全にブロックされ、バスなどの交通機関は完全封鎖。自分もビルから動けない状態で怖い・・・」
と言った投稿がありました。
(その後、無事に犯人は捕獲され、彼も家に帰れたそうですが・・・)
それを見ながら本当にパリの治安も怖いことになっているな・・・と思った次第です。


今、パリに行くなら、私なら以下のようなことに気をつけます。

1)航空会社を選ぶ。
欧州系の航空会社は愛想はないですが、安全面では案外しっかりしているところが多いです。
例えば昨年アムステルダム-マレーシア間のマレーシア航空の墜落事故がウクライナ上空で起きてしまいましたが、ほとんどの欧州系航空会社は、あらかじめ紛争のあるエリアの上空は飛ばないという対策をとっていたと聞きます。
あとは日系の航空会社がどんな対策を取っているか等比較して、事故の少なそうな航空会社を選ぶかなと思います。
エールフランスはいつもは愛用していますが、シャルリー・エブド事件の直後ですので、私なら今このタイミングでは避けると思います。
日系の航空会社も今の時点では避けるかな、、、このあたりは考え方次第だと思います。


2)宿泊場所を考える
私なら今、パリのホテルはやめておくと思います。
しっかりとしたエージェントの紹介するセキュリティーのしっかりとしたアパルトマンにすると思います。
ホテルはなんといっても不特定多数の人が泊まれますので、治安の面では劣る気がするのです。
一方パリの短期貸しのアパルトマンは、エージェント次第です。

正直ピンきり!
私がいつもお願いしているのは、ある日系のエージェントが管理しているアパルトマンで、この会社が管理しているところには何回もお世話になっています。
いずれもセキュリティーがかなりしっかりしているので安心のと、バックアップ体制が万全なので、ここはお値段的にはすごく安いというわけではないのですがお薦めはできます。

パリの高級アパルトマンになりますと、入り口で1-2箇所のオートロック、またエレベーターも鍵がないと使えないと言ったところもあります。
そこまでの設備のところは少ないですが、やはり入り口のオートロックがあるところで、2F以上のところが良いのではないかなと思います。
あと駅からの近さ。
特に女性の一人旅でしたら、夜のお出かけに駅から近いところを選びたいですね。


3)公共の場所で日本語を大きな声で話さない。
異国の地で異国の言葉は妙に目立つもの。
テロ絡みでなくともパリはスリなども多いですから、「とにかく観光客です」みたいに見えるのは避けたほうがベターかと。
レストランなど比較的クローズな場所ではOKだと思いますが、地下鉄や電車の中ではあまり日本語を周りに聞こえるような声で話すとかは避けたほうがよいかもです。

4)荷物を多く持たない、特にブランドのバッグ!
これはやはりスリに狙われるのを避けるために、やめておきましょー。
お買い物をしたときも「治安上、エコバッグに入れたいので」と言えば悪い顔はされないかと。
記念に紙袋を持ち帰りたいのであれば、持ち帰りたいと言えばくれるはずです!


5)危ない場所に行かない
何を当たり前のことを言っているのといわれそうですが、それに尽きそうな。
「危ない場所」というのは一般的に治安の悪いといわれているところ、そして人の集まる場所です。
例えば空港や駅なども、テロがらみでは一番怖いところです。
どうしても使わなくてはいけないところですが、なるべく短時間でそして周囲に気をつけながら過ごしたいものですね。
(不審な人物や荷物などに注意しましょう)

パリで治安の悪い場所については、たくさんありますが、代表的なところをあげておきますね。
パリの北部と東部です。
シャルルドゴール空港の近く、ここからパリ市内へと向かう地域は治安が悪いです。
空港とパリ市内を結ぶ高速鉄道のRERは、私は基本的に使いません。

また観光客が多く訪れるクリニャンクール蚤の市のエリア(実はここはパリ市ではない!)、ここも非常に治安が悪いです。
朝夕は避けて、日中も周りに気をつけてくださいね。
私はこのあたりの雰囲気が好きではないのと、ジュエリーに関しては好みのものがまずないので、何年も足を踏み入れていません。
そもそも地下鉄4号線は北駅以北はかなり雰囲気が悪いので、気をつけてください。
観光客は普通いかないところですが、地下鉄5号線の東の先のほう(ボビニー市はフランス人も怖いと言うので有名!)もやめましょう。

あとは昔から北駅の近くは治安が悪いことで知られています。
最近マシになってきているとはいいますが、具体的にどこが悪いかといいますとbarbes Rochechouart駅 、chateau roug駅のあたりの18区東部、ドラッグのやり取りなどもある地域です。
La chapelleのあたりは、遠くから見るだけでも怖いです!
BlancheやPigalleのあたりはモンマルトルの丘があり観光地でもありますが、最近治安はだいぶよくなったとはいえ夜は避けたほうが、女性の宿泊先としてはお薦めできません。
郊外系ではサンドニやクリッシーのほうは、中心部よりお手ごろな価格のホテルなども多いと思いますが、よほど慣れている男性とかでなかったら避けたおいたほうが良いかと。
18,19,20区は最近、再開発で綺麗なところもあるんですが、やはり特に慣れていないとかだったら宿泊先としてはやめておいたほうがいいのかなと思います。
ベルヴィルとか観光地にもなっていますが、行きたいのであれば昼間行ったほうが良いのかなと。



以上、シェルシュミディ的パリの治安情報でした。
かなり慎重なことを書いていますが、これは万が一のためで。
私の場合、特にフランスにいるときは買い付けで貴重品をもっているので、ちょっとした引ったくりも命取りになるので、かなり気をつけています。
観光でいかれるならそこまでシビアにならなくても良いのかもしれませんが、それでも備えあれば憂いナシで!
偶然このブログを見に来た人にも、何かのお役に立てれば幸いです!


下記は先日アップしたアクアマリンの指輪です。

アンティークのアクアマリンって、今のアクアマリンとはっきり色が違います。
淡くてとても綺麗な水色をしています。
現在のアクアマリンは緑色から黄褐色の緑柱石を熱処理したものがほとんどで 、アンティークジュエリーで使われているアクアマリンと大きくクオリティーが異なるるからです。


この頃のアンティークジュエリーで使われたアクアマリンはブラジル産が多かったとのことなるほどです!
今はもちろん枯渇してますよ。

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