刻印について、とても気にされるお客様が多く、私もその都度キチンとお答えさせていただくようにしておりますし。
実際買付の時の、なるべく刻印のあるものを選ぶようにしております。

しかし刻印がある=安心
刻印がない=ニセモノ


というとそうでもなく、特にフランスのアンティークジュエリーの場合、刻印は金の純度を示す以外に大きな意味がない場合も多いので、是非一度、過去に刻印について色々と詳しく書いた記事を一度ご参照いただきたいのですが。

本日は、その刻印の意味云々は、過去のブログ記事におまかせするとして、

「刻印ってどこにあるの?」と言う素朴なご質問にお答えしたいと思います。


結論から申し上げますと、どこに押すかは特にきまっておりません。
ただ長年見慣れていると、「この辺りかな?」みたいな勘が効くようになります
フランスの場合、特に指輪は、フレームの外側で間違いないです。
またピアスは止め具の横の部分に入っていることが多いです。

難しいのは、例えばバングルやネックレス、ブローチなどそれぞれ形状にバラエティーがあるものです。
ちょうど先日、こちらの素敵な「ダイヤモンドバングル」をご購入いただきましたお客様用におつくりしましたちょうど良い写真がございますのでご参照ください。

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バングルの場合、このようなところに押されることが多いです。
このバングルは比較的大きさがありますし、まだ見つけやすいので良いサンプルですね、大体の場合もっと分かりにくいことが多いです。
またバングルのフレームが細すぎて押せないときは、留め具の内側(通常は隠れている箇所)に押されることもあります。

刻印は、それだけにとらわれすぎるのはよくありません。
特にフランスの場合、刻印はそれ程意味は持ちません。
イギリスですら、時代がかなり古くなると、押されていなかったこともおおいそうです。
まぁ、見つけるのは楽しいですけどね。


そして最終的に大事なのは、
-ジュエリーを見たときにどこか不自然さがないかとか、
-そもそもジュエリーとして美しいかと言うことを判断できる感性を磨くこと

です。
「木を見て森を見ない」みたいなことがないように、と言うこともどうか覚えておいてくださいね!


これは実は、私も心がけていることです。
案外私たちも、やれこれは仕入れ値が高いとか刻印が・・・とかそうしたことばかりに意識がいっているとあまり本能的に良い買付ができないこともあるので。
私の場合、初対面ではまず値段とか刻印をみないで(なかなか大胆ですよね!)、気になるものをピックアップしていって、最後に電卓とルーペを片手にふんばっています。
最初は感性に任せて出会いを楽しむ、この瞬間が一番ドキドキして楽しいものです!