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2013.09.02 (Mon)

アンティークジュエリーの刻印に関しての深い話2

アンティークジュエリーの刻印に関しては後日、アンティークジュエリーの刻印についてと言う専門のページを作りました。
是非ご拝読ください。



先日の刻印の話の続きです!
アンティークジュエリーの刻印の話はとにかく色々な「例外」が多すぎて、私も何から書こうか迷ってしまいます。

まず前回のブログの最後に出てきました
「刻印ない、じゃ、押してもらおうか?」
の意味について解説です。

フランスのアンティークジュエリーには元々刻印の入っていなかたジュエリーはたくさんあります。
しかし特に「ゴールド」を使ったものに関して、近年は当局はそのジュエリーに刻印を押すことを求めてきています。

えっ、刻印って、昔のジュエリーでも今、押せるの?

はい、そうです。
(フランスではそうです)

「押せる」、ではなくむしろそうすることが求められています。
これは先日のブログでも書いた盗品の流通を防ぐ目的です。

これが刻印がある=アンティークと言う証明には必ずしもならないと私が申し上げている最大の理由です。

イギリスの刻印と異なり、フランスの刻印は、基本的にはおおよその製造年や製造された場所を示すものではありません。
フランスの刻印とは基本的に、貴金属のカラットを示すためのものです。


例えば明らかに18世紀に作られたフランスの18Kのゴールドジュエリーで刻印のないものがあったとします。
現地のディーラーさんの取るべき(当局的に)正しい行動とは、それを当局(専門のところがあるそうです)に持参し、書類などを沢山記載し、手数料を払い、新たに刻印を押してもらうことです。
18世紀のものであろうと19世紀のものであろうと、現代のフランスの18金の刻印(後日また詳しく書きます「鷲の頭」)が押されます

しかしもちろんとても面倒でかつお金もかかる作業で、実質的な価値として現地では刻印があるかないかはあまり重要ではなかったりしますので(そうしなくてもディーラー間の中では問題なく売れてしまうため)、実際の場合、ディーラーさんはよほどのことがない限り、そうしないことも多いです。


では逆に、いかなる場合も刻印=アンティークの証明にならないか?です。


これがまたアンティークの難しいところなのですが、なる場合もあります!
これに関してはまた話が長くなりますので、次回


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下記は昨晩アップいたしましたマルチカラーのサファイアのネックレス。
イオレットサファイア、レモンイエローサファイア、ブルーサファイア、イエローサファイア、紫サファイア、ホワイトサファイア・・・
人口加工されていない多種多様のサファイア、本当に自然で綺麗な色です。

しかもよく見ると一点ずつ微妙にカッティングが異なったり、ため息が出る美しさです。

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