ユーロスターのストライキによりロンドン行きが挫折した翌日の朝。
今度はパリのサン・ラザール駅へ。
ここからノルマンディー地方へ向かう長距離電車にのります。


ノルマンディー地方の主要都市であるルーアンは、実は私がかれこれ26-27年ほど前に初めて訪れたフランスの町です。

当時、大学でフランス語を勉強していた私は、夏の語学留学でこの街を訪れたのです。
当時、「星空とともにパリへ」といったような←うるおぼえですが・・・
スローガンで早朝の4:30ぐらいにパリに着くエールフランスの飛行機があったんですよ。
そんな超早朝便でサン・ラザール駅にぽつねんと不安を抱えて大きなスーツケースを持って佇んでいた私です。
そんな若き日の自分に、「25年以上の時を経てそこに仕事で行くんだよ!」と教えてあげたいです。
当時と違い、今はアプリで電車の切符を買い乗り込みます。

この地方に私がお世話になっている大ディーラーさんがいます。
某フランスの有名女優も顧客のご年配のディーラー(=゚ω゚)ノ
大きな非常にハイクラスのジュエリーがメインの取り扱いですが、どうしても小さなジュエリーも入ってくるもの。
お金のために働く必要は全くない方ですが、いくつになってもそのような小さいけれどデリケートでセンスのあるものも私が脱帽するぐらい足を使って熱心に探し回っています。
本当にこの仕事が好きなんですよね・・・


電車から降りるなりパリとは異なる空気感。
当時3週間もいた町で、パリとは違い町も本当に変わらないので大体の土地勘があります。
前回の買い付けでもこの町にきましたが、最近はこの街に戻ってくるのが昔の思い出もよみがえり本当に楽しみです!

美しいゴシック建築の建物の宝庫。
今日パリは美しいものだけではないような気がしますが(←町中にスターバックスがあったり・・・)、ノルマンディー地方はどこを撮影しても美しい!

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ゴシック後期のフランボワイヤン様式と呼ばれる特徴的な建築です。

アンティークジュエリーの仕事の魅力の一つは、ジュエリーにとどまらず西欧の文化全般について様々な興味がかきたてらえることです。
帰国してから西欧建築の本を読んでます。
なぜかロマネスク様式から・・・

そして買い付けが始まります。
アールデコの繊細さのある、ハイクラスのネックレスや真珠のドルムーズピアス。
ちょっと面白い馬のホイッスルのペンダント(それは色の良いエメラルドが入っています)
少しローズを帯びた18カラットゴールドのロングチェーン、
三つ葉のオパールのリング
アールヌーボーのダイヤモンドのリング

等々。
他と被らないグッドセンスのアンティークジュエリーをいくつか仕入れました。
<続く>