買い付けも中盤に近づいてきたある日の朝。
時差ぼけのせいで朝はかなり早く目覚めてしまいますが、その日のアポは10:30から。
アパルトマンの近くを少しぶらぶらしました。

こちらが店名の由来となっているシェルシュミディ通り。

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近くのホテル「LUTETIA」はパリを代表するアールデコ建築。

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ぶらぶらしているうちに、そうだこのまま「ボンマルシェ(世界最古の百貨店)」の食品館に行こうと足を延ばすことに。
食品館は8:30から空いているのです。
その食品館が開くのにもまだ少し時間があるなぁ・・・とそうだ、この近くに「奇跡のメダル教会」があったと思いだし足を延ばしました。

ちょうどミサが始まる前で、いつも以上に厳かな雰囲気の教会。
パリ左岸の中心部にありながら静寂に包まれたこの教会。
日本でもメダルが人気だそうでご存知の方も多いことでしょう。

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前日に会ったディーラーさんも「私、日曜日は必ず教会にいって祈るんだよ。」
という話を聞き、

知的で現代的で、(詳しくは書けませんが)伝統的なキリスト教会のタブーをいろいろな意味で破っている彼女が、祈り許しを請うているということに良い意味で衝撃を受けました。

最近、祈ること、人が許しを請うことについていろいろと思うところがあるのです。


私はクリスチャンではありませんが、この教会の懐の深いそして魂が研ぎ澄まされるような空間に私も思わず祈っていました。
これまで犯罪のような大きな悪いことをしたことはないですが、それでも日々の中で悔やむことはたくさんあります。
この年になってきたからか、「祈る、許されたい」という気持ちが少しわかるような気がするのです。

この仕事をしているとアンティークジュエリーでキリスト教関連のものを見る機会も多いです。
日本は大半がキリスト教徒ではないので買い付けることは少ないのですが・・・
今回もユグノー教徒のクロス(十字架)など珍しいものを面白いなと思ってみていました。
ユグノー教徒の多くはナントの勅令でフランスを逃れます。
そして面白いことにユグノー教徒には実はジュエリー職人が多く含まれていました。
その末裔が実はロシアの鬼才、ファベルジェです。


仕事があるのでそんなにゆっくりできず束の間の時間ですが、その後気持ちもすっきりしてアポに向かいました!