買い付け2日目。
2-3日目が買い付けの山場であることが多く、終日特に大事なディーラーさんとのアポを入れています。

朝から2人のディーラーさんとアポをとっていて、彼女たちの事務所へと向かいます。
2人のタイプの異なるディーラーさんで、それぞれコレクションも異なるところが面白いです。

1人の方が割となんでもありのいろいろ混ざったジュエリーをお持ちの方。
もう1人の方が数は少ないけれどかなり私好みのジュエリーをお持ちの方。
どちらの方もアンティークフェアなどに参加せず、基本的に彼女たちの仕事はアンティークディーラーへ卸をする人なので、いいものが見つかれば値段はかなりリーズナブルであることが多いです。
外国人との取引もほぼないです。


一通りセレクションが終わり・・・ただ困ったことに持ち帰りたいジュエリーに刻印のないものがいくつかあります。
アンティークジュエリーはそもそも刻印が発展をしましたのは19世紀を通じてなので、刻印のないものも多いです。
もちろん私としては刻印が打たれているのにこしたことはないですが、そもそもアンティークジュエリーには刻印が打たれていないものも、指輪などで過去のサイズ直しで消えてしまっているものも多いので、日本で販売する分には特に問題ないです。

ただフランスは基本的に「性悪説」といいますが、ある程度重量のあるものは基本的に再コントロールをうけなくてはいけません(軽量のものは免除されます)。
この法律、以前はもうちょっと緩かったように思うのですが、近年一層きびしくなってるようです。
この場合、例えば18カラットゴールドですといわゆる「鷲の頭(イーグルズヘッド)」ではなく、再コントロール用の刻印を打たれることになります。
日本では刻印のないものも販売するのに差し支えないですが、フランスの税関は手ごわいので。
万が一フランスの税関などで止められた際に、すべて刻印が押されていて該当するインボイスがあれば没収されるといった最悪なことが起こらないというメリットもあります。

ちょっと重量のあるプラチナチェーンがあったので、やはり刻印があるに越したことはないね!という話になりました。
刻印の再コントロールは、通常3週間ほどかかるプロセスですが、近くにそれを早めて進めてくれる友人がいるので一緒にいこう!ということで訪れたのがとあるオークション会社。
そこのオークショナー(いわゆるハンマーをたたく人)が彼女たちの友人なのです。


雨の降る中一緒に向かいましたが、残念ながらその刻印の再コントロールが混んでいてとても数日のラインに押し込むことはできないとのこと、でも・・・・。
せっかく彼女(=私)は日本から来たわけだし・・・・「オークションに出してない小粒のアンティークジュエリーはないの?」という話になり・・・
それほどの量はないですが、数点ある!
ということで、なんと直接譲っていただきました。
オークションを通すと30%の手数料(売り方と買い方から両方)かかるのですが、もちろんそんなのもナシです。

時期によるけどアンティークジュエリーが入るときもあり、特にオークションにかけるほどでも・・・といったアンティークジュエリーも出てくるそうです。
コレクションでまとめてオークションにかけるので、大きいものも小さいものも混ざっていることが多いのです。
オークション会社はかなり大きな宝石のついているものなど、一つずつの価格帯が相当に高いものがメインの商材です。
次回以降もタイミングが合って、(一言でアンティークジュエリーといいましてもコンディションとか好みとかいろいろありますので何とも言えないですが)お互い色々合えば、また直接取引できるよ!とのこと。
今は品物薄で本当に仕入れが大変なので、それができるとなんともラッキー。
嬉しい出会いです。


写真は朝、アポに向かうときに見つけたオーガニックハンバーガー屋さん。
バーガーショップ(ハンバーガー)なのに、オーガニックってなんか面白いですね。
フランスはいろいろなBIO(オーガニック食事)やレストランの店が増えています。


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