さてそろそろ買い付け日記もいい加減、完成させないといけないですね。
前回に続き、ロンドンでの日々を書きます。

最近はパリのあとに必ず立ち寄るロンドン。
買い付けとしては相変わらずパリてしたものがほとんどなのですが、主に勉強のためです。
ロンドンの方がアンティークジュエリーの市場はずっと大きく確立されているので、包括的に勉強するには便利です。


パリは近年ほぼアポイントベースで回っているため見る量が限られます。
ロンドンの場合、まだかろうじて常設市がいきているので、気兼ねなくjust looking出来るところが魅力です。

今回お世話になっているベテランディーラーさんに、常連しか入れない場所につれていってもらいました。
事務所になっていて、顔パスの人だけがディーラーさん同士、商いをしているところです。
皆さん、古くからの顔見知りなので緊張しましたが、良い経験になりました。
たくさんのトレイにその週の取れたて!?のフレッシュなジュエリーが入っていて、好きなように見ていくというもの。


ここで気に入ったものがふたつ。
一つは何とフランスのジュエリー。
プリカジュールエナメルのペンダントで、以前も似たようなテイストのジュエリーを仕入れたことがありますが、ピンク色が明るくとても美しい色彩でした。
下記は以前仕入れたかなり似たテイストのペンダントです。
これにもっとピンク色が入った色彩的にはそれは美しいペンダントでした。

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ただルーペで見たとき、驚くほど粗く、それで潔く諦めました。

もう一つは、ビルマ産ルビーのアールデコの指輪。
カリブレカットされたルビーは明らかにビルマ産の艶のある赤色で、そして明らかに1920年代のデザインのデザインの特徴が出ているのですが、ちょっとお花の形をしていてそれがなんとも言えずチャーミングだったのです。

イメージ的には下記のようなアールデコの指輪のルビーがもっと大きくて、デザイン的にもっとフェミニンに昇華させた感じです。
時代性が出ていながらも、これまで見たことのない美しいデザインでした。


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値段もbrexitだし何とかいけるかなと思うところだったのですが、何と小さなカリブレカットルビーの一つが欠けているではありませんか!
本当に一目ぼれのジュエリーだったので残念なのですが、カリブレカットのルビーの代替を見つけるのは困難ですから、泣く泣く諦めました。
でも本当に素敵なジュエリーだったなぁ・・・と今も思います。

他にもヴィンテージの美しいカルティエのライターなどを見つけて、かなり迷いましたが。
喫煙者ではない私には、どのような方がこのライターを必要とするのかいまいちピンと来ませんでした。
ちなみに完全に女性用です。
オイルの交換の仕方なども分かりません・・・。
ニーズはあるものなのでしょうか?
アイテムとしては完璧に美しかったのですけれどね。

まぁ、とりあえずここは最初の参戦だったので、良かったとしましょう。