3日目の朝も、変わらず朝からお仕事モードです。
でもこの日は最初のアポは、パリの少し郊外に住むディーラーさんが、私の借りているアパルトマンに来てくれる日なので少なくとも朝は少し楽です!

ところで少し話しがそれますが、イギリスのアンティークマーケットはとにかく「greedyなら早起きを!」と言われているほど朝が早いです。
一方のフランスはそれほど朝は早くないです。
イギリス人は付き合いが長くなっても比較的ビジネスライクで、その代わり「最も早く来た人にファーストチョイスを!」、みたいな考えが根深くあるようです。
よくよく話を聞くとそれも異なることが多く、巧みな人は「ここではこの類のものを売ってこのレベルのものはあそこに売りにいく」みたいに使い分けている人もいるのですが、それでも一つの場所での商いはそうした早い者勝ちみたいな法則が多少は活きています。

一方のフランスは完全に人付き合いの上に成り立っていることが多く、早いもの勝ちというのは実はあまりないです。
大規模なアンティークフェアですと、確かに良いものは早めになくなりますので時間との勝負ということもありますが、顔を知ったもの同士は実はこうしたフェアのような時以外に(今回の私の訪問のように)取引をしているんです。


行ってみれば新幹線で二時間半、東京と大阪ぐらいの距離なのにイギリス人ディーラーでもフランスにたまにでも買い付けに行く人はとても少ないです。
逆もしかりでフランス人ディーラーさんで、イギリス人のディーラーさんからも仕入れをすることがあるよと言う人はごく僅かです。
両国の違いって本当に面白いですよね。


さて時間通り、マダム登場!
いつもどおりハグをして、彼女には特に真珠とダイヤモンドのジュエリーをお願いしていました。
前回、とりおきをしてもらっていた下記のパリュールを無事に入手(先行案内で販売済み)。

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彼女のところでは今回、かなり真珠尽くしになりました。

下記は個人的にもお気に入りの指輪とピアスのセット。
真珠は初期の頃の養殖真珠で、1930年頃の作品。
アールデコも後期になり、ちょっとシャープなデザイン、私は最近このあたりがとても好きです。

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あとやはり初期の頃の養殖真珠のネックレスで、留め具の素晴らしいネックレスを入手。
下記は留め具にブルーサファイヤの入ったタイプのもの。

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あと先行案内でもご案内し、評判の良かった芥子真珠が入ったフィリグリー金細工のブレスレット。
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その他色々、このご時勢、数としてもかなりまとめて入れることが出来て大満足です。

ぺちゃぺちゃおしゃべりをしていたらあっという間にお昼過ぎ。
比較的余裕があるとおもっいたこの日も、慌しく過ぎていきます。
午後の部はまた次号で書きます