寒いので心温まるエピソードをご紹介いたしましょう。
買い付けの時に、懇意にしているディーラーさんからちょっとしたサプライズやプレゼントをもらうことがあります。
高価なものではないちょっとしたものなのですが、前回とても嬉しいことがありました。



見つけたときに「tomokoにあげよう、と思って取っておいたんだ」と嬉しいお言葉。
小さい封筒に「projet de bague」。
直訳すると「指輪計画」です。
これはこのディーラーさんのもともとの私物ではなく、彼がたまたま入手した「昔のジュエリーのデッサン画」です。


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恋人あるいは奥様を喜ばせようと、ジュエラーにオリジナルの指輪の製作を依頼したのでしょう。
当時のデッサン画が、オリジナルの封筒に入ったまま残っていたものです。
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デザインが完全にアールデコ。
アールデコでも前半の1920年代にデザインされたものです。
カリブレカットされたブルーサファイヤとダイヤモンドのアールデコリング。
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ジュエラーのところによった帰り、ポケットにでも入れてこのデッサン画を持ち帰ったのでしょう。
うきうきするような足取りで。
まだ時代も良かった頃。
ローリング20's、誰もが熱狂していた時代。
そのきらびやかなうきうきするような足取りが、封筒を空けた瞬間に感じられるようなそんな気がしました。
とても嬉しかったプレゼントです。


そして先日、まさにこの時代の指輪をアップしました。

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とても評判がよく購入ご希望者がお二人現れたのですが、この指輪現状17号とかなり大きく、たまたまかなり細い指の方でしたのでサイズダウンがかなり大きくなってしまうのです。

13号ぐらいまでが最も綺麗に直せそうです。
それ以下になりますと少し潰れたような円形になります。

サイズダウンして少し潰れたような形になるってどういうことかといいいますと、下記みたいな感じです。

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サイズアップに比べますところんとした感じで、愛らしいとかえってお好きな方もいます。
私も個人的にサイズダウンして少し頭でっかちになった指輪のシルエットはかなり好きですが、「真円」ではありません。
別にこだわらなくてもいいとは思うのですが・・・気にされる方もいらっしゃいますので、あらかじめお伝えしております。

ちなみに上記の「アクアマリンxルビーのリング」は私が手にした時点で既にこのサイズでしたが、おそらく過去にサイズ直しされてこのようなシルエットになっていたと思われます。