2023.05.31 (Wed)
買い付け日記「ノルマンディーとゴシック建築」
ユーロスターのストライキによりロンドン行きが挫折した翌日の朝。
今度はパリのサン・ラザール駅へ。
ここからノルマンディー地方へ向かう長距離電車にのります。
ノルマンディー地方の主要都市であるルーアンは、実は私がかれこれ26-27年ほど前に初めて訪れたフランスの町です。
当時、大学でフランス語を勉強していた私は、夏の語学留学でこの街を訪れたのです。
当時、「星空とともにパリへ」といったような←うるおぼえですが・・・
スローガンで早朝の4:30ぐらいにパリに着くエールフランスの飛行機があったんですよ。
そんな超早朝便でサン・ラザール駅にぽつねんと不安を抱えて大きなスーツケースを持って佇んでいた私です。
そんな若き日の自分に、「25年以上の時を経てそこに仕事で行くんだよ!」と教えてあげたいです。
当時と違い、今はアプリで電車の切符を買い乗り込みます。
この地方に私がお世話になっている大ディーラーさんがいます。
某フランスの有名女優も顧客のご年配のディーラー(=゚ω゚)ノ
大きな非常にハイクラスのジュエリーがメインの取り扱いですが、どうしても小さなジュエリーも入ってくるもの。
お金のために働く必要は全くない方ですが、いくつになってもそのような小さいけれどデリケートでセンスのあるものも私が脱帽するぐらい足を使って熱心に探し回っています。
本当にこの仕事が好きなんですよね・・・
電車から降りるなりパリとは異なる空気感。
当時3週間もいた町で、パリとは違い町も本当に変わらないので大体の土地勘があります。
前回の買い付けでもこの町にきましたが、最近はこの街に戻ってくるのが昔の思い出もよみがえり本当に楽しみです!
美しいゴシック建築の建物の宝庫。
今日パリは美しいものだけではないような気がしますが(←町中にスターバックスがあったり・・・)、ノルマンディー地方はどこを撮影しても美しい!



↑
ゴシック後期のフランボワイヤン様式と呼ばれる特徴的な建築です。
アンティークジュエリーの仕事の魅力の一つは、ジュエリーにとどまらず西欧の文化全般について様々な興味がかきたてらえることです。
帰国してから西欧建築の本を読んでます。
なぜかロマネスク様式から・・・
そして買い付けが始まります。
アールデコの繊細さのある、ハイクラスのネックレスや真珠のドルムーズピアス。
ちょっと面白い馬のホイッスルのペンダント(それは色の良いエメラルドが入っています)
少しローズを帯びた18カラットゴールドのロングチェーン、
三つ葉のオパールのリング
アールヌーボーのダイヤモンドのリング
等々。
他と被らないグッドセンスのアンティークジュエリーをいくつか仕入れました。
<続く>
今度はパリのサン・ラザール駅へ。
ここからノルマンディー地方へ向かう長距離電車にのります。
ノルマンディー地方の主要都市であるルーアンは、実は私がかれこれ26-27年ほど前に初めて訪れたフランスの町です。
当時、大学でフランス語を勉強していた私は、夏の語学留学でこの街を訪れたのです。
当時、「星空とともにパリへ」といったような←うるおぼえですが・・・
スローガンで早朝の4:30ぐらいにパリに着くエールフランスの飛行機があったんですよ。
そんな超早朝便でサン・ラザール駅にぽつねんと不安を抱えて大きなスーツケースを持って佇んでいた私です。
そんな若き日の自分に、「25年以上の時を経てそこに仕事で行くんだよ!」と教えてあげたいです。
当時と違い、今はアプリで電車の切符を買い乗り込みます。
この地方に私がお世話になっている大ディーラーさんがいます。
某フランスの有名女優も顧客のご年配のディーラー(=゚ω゚)ノ
大きな非常にハイクラスのジュエリーがメインの取り扱いですが、どうしても小さなジュエリーも入ってくるもの。
お金のために働く必要は全くない方ですが、いくつになってもそのような小さいけれどデリケートでセンスのあるものも私が脱帽するぐらい足を使って熱心に探し回っています。
本当にこの仕事が好きなんですよね・・・
電車から降りるなりパリとは異なる空気感。
当時3週間もいた町で、パリとは違い町も本当に変わらないので大体の土地勘があります。
前回の買い付けでもこの町にきましたが、最近はこの街に戻ってくるのが昔の思い出もよみがえり本当に楽しみです!
美しいゴシック建築の建物の宝庫。
今日パリは美しいものだけではないような気がしますが(←町中にスターバックスがあったり・・・)、ノルマンディー地方はどこを撮影しても美しい!



↑
ゴシック後期のフランボワイヤン様式と呼ばれる特徴的な建築です。
アンティークジュエリーの仕事の魅力の一つは、ジュエリーにとどまらず西欧の文化全般について様々な興味がかきたてらえることです。
帰国してから西欧建築の本を読んでます。
なぜかロマネスク様式から・・・
そして買い付けが始まります。
アールデコの繊細さのある、ハイクラスのネックレスや真珠のドルムーズピアス。
ちょっと面白い馬のホイッスルのペンダント(それは色の良いエメラルドが入っています)
少しローズを帯びた18カラットゴールドのロングチェーン、
三つ葉のオパールのリング
アールヌーボーのダイヤモンドのリング
等々。
他と被らないグッドセンスのアンティークジュエリーをいくつか仕入れました。
<続く>
2023.05.27 (Sat)
買い付け日記「突然始まったストライキ! ユーロスター」
今回は基本的にずっとフランスですが、一日だけロンドンに日帰りで行く予定にしていました。
ロンドン市内のアンティークフェアを訪れる予定でした。
朝イチのユーロスターにのれば時差で一時間遅いロンドンのフェア会場にぎりぎり時間通りに着き、夜遅く帰ってくればパリに荷物を置いたまま気軽に行ける!と思ったのです。
通貨等を入れ替えてハンドバッグのみでいざ出発!
早朝アパルトマンを出て、その日使う地下鉄は運行止めだったので違う路線で行き方で何とかパリの北駅へ。
この辺りは治安が良くないのでとりわけ早い時間はちょっと怖いです・・・
地理的にはまだパリですが、ここで「フランスからの出国」と「イギリスの入国」を済ませます。
つまり書類上はすでにイギリスにいることになるのです・・・
すごいことだよなぁ・・・日本人は自動ゲートに対応しているため悪名高いイギリスの入国審査官にあれこれ言われることもなくなりスムーズに手続きが終わりホッと一息。
ロンドン在住のディーラーさんとも会う約束をしていたのでその方に連絡をしたり、FBをアップしたりしていました・・・・ところが・・・なんかアナウンスがうるさい。
しかも何度も何度も・・・流れてくる。
耳を澄ませると・・・
「ユーロスター職員のストライキが(たった今)始まりました!
本日のユーロスターの運行には遅れや運休が発生する恐れがあります。」
えー、たった今はじまったみたいな。できたてのほやほやみたいなストライキ!
あと30分ほどで出発時刻なのでほとんどすべての人がもう乗るばかりになっています。
フェアは1日だけなので遅れるとどんどんと行く意味がなくなっていくので、ハラハラして待っていました。
「行けたとしてもフランスにその日の間に戻れなくなったらどうしよう」といろいろなことが頭を駆け巡ります。
何せハンドバッグ一つ。
そして次の日はまた遠出の予定で、パリではない地方の町でもっと大事なアポがはいっているのです。
最初30分遅れると言われたのでそれならまだ許容範囲かと、ユーロスターの座席に座ったのですが…それからまた15分ほど待っても出発しない…
電車は超満員、みんな今かと電車が出発するのを疑っていません。
でも・・・なんか嫌な予感。
近くのスタッフに相談したら、「実のところ1時間は軽く遅れそう!急遽予定していない駅にも止まることになったんだよね。そこでもまた待つことになるから。最終的な遅れは僕たちにもわからないんだよね」
とあっさり言われました。
1時間以上遅れると仕事的に意味なくなってくるので、そして戻れなくなると次の日の仕事のほうが大事だったので潔くキャンセルしました。
これが大正解で、実はその後その電車は丸ごとキャンセルされたことを、知りました。
ありえない~!!!!
私はまだキャンセルする人がほとんどいなかったので並ばず入国履歴を取り消してもらい(地理的にはパリ駅ですが、前述したようにユーロスターはチェックインの時点ですでにイギリスの入国手続きが済んでしまっているため)。
「お気の毒に~ごめんね」みたいな感じでかなり優遇されて税関のスタッフとユーロスターのスタッフに誘導されて出ることができたのですが。
←当初返金不可と言われた運賃もすぐに返してもらえました!
その後のはちゃめちゃの混乱を想像すると、駅の中は恐ろしい混乱です!!
少なくとも午前発の電車ほとんどがキャンセルされてたので、新たに当日中の切符を取れた人はほとんどいません。
つまりあの時、私と同じ電車にのって出発を待っていた1000人ほどの人が「フランス出国とイギリス入国の手続き」を取り消さないと外にだってでれないのです。
改めて恐るべしフランス!!
いい加減にしてほしい。
でも早めの決断をした自分は褒めてあげたいです。
その後、パリ市内の小規模なマーケットを2つほど回り、そこでまた新たな出会いが・・・
その日は比較的ゆっくり休み所用を済ませ、次の日はやはり朝早くフランス北部に向かう電車にのらなければならなかったのでさすがにゆっくりめに過ごしました。
とある街中のマーケットをふらふらしていたら、演劇団がコスチュームを着てチラシを配っているのに遭遇!
フランスらしい光景です。

ロンドンは今、ブレクジットもあり大陸からのものが(税関の問題が大きいです)入らなくなり、もともと値段はフランスより高めなのですがさらに物量が減り、マーケットとしてかなり死んでいるそうなので。
行こうかどうかちょっと迷っていたのです。
その分の予算を、最終日にこの日のご縁で会えた若いディーラーさんに使えたので良しとします!
イギリスはイギリスならではのアンティーク、特にムーンストーンなどのジュエリーはイギリスならではなので魅力もあるのですが・・・
ジョージアンの美しい金細工のジュエリーなどはもう枯渇状態ですし・・・
今回のこともあり、今後も市場価格の高いロンドンに行くより、むしろフランスの地方をもっと攻めようかなと考えています。
ロンドン市内のアンティークフェアを訪れる予定でした。
朝イチのユーロスターにのれば時差で一時間遅いロンドンのフェア会場にぎりぎり時間通りに着き、夜遅く帰ってくればパリに荷物を置いたまま気軽に行ける!と思ったのです。
通貨等を入れ替えてハンドバッグのみでいざ出発!
早朝アパルトマンを出て、その日使う地下鉄は運行止めだったので違う路線で行き方で何とかパリの北駅へ。
この辺りは治安が良くないのでとりわけ早い時間はちょっと怖いです・・・
地理的にはまだパリですが、ここで「フランスからの出国」と「イギリスの入国」を済ませます。
つまり書類上はすでにイギリスにいることになるのです・・・
すごいことだよなぁ・・・日本人は自動ゲートに対応しているため悪名高いイギリスの入国審査官にあれこれ言われることもなくなりスムーズに手続きが終わりホッと一息。
ロンドン在住のディーラーさんとも会う約束をしていたのでその方に連絡をしたり、FBをアップしたりしていました・・・・ところが・・・なんかアナウンスがうるさい。
しかも何度も何度も・・・流れてくる。
耳を澄ませると・・・
「ユーロスター職員のストライキが(たった今)始まりました!
本日のユーロスターの運行には遅れや運休が発生する恐れがあります。」
えー、たった今はじまったみたいな。できたてのほやほやみたいなストライキ!
あと30分ほどで出発時刻なのでほとんどすべての人がもう乗るばかりになっています。
フェアは1日だけなので遅れるとどんどんと行く意味がなくなっていくので、ハラハラして待っていました。
「行けたとしてもフランスにその日の間に戻れなくなったらどうしよう」といろいろなことが頭を駆け巡ります。
何せハンドバッグ一つ。
そして次の日はまた遠出の予定で、パリではない地方の町でもっと大事なアポがはいっているのです。
最初30分遅れると言われたのでそれならまだ許容範囲かと、ユーロスターの座席に座ったのですが…それからまた15分ほど待っても出発しない…
電車は超満員、みんな今かと電車が出発するのを疑っていません。
でも・・・なんか嫌な予感。
近くのスタッフに相談したら、「実のところ1時間は軽く遅れそう!急遽予定していない駅にも止まることになったんだよね。そこでもまた待つことになるから。最終的な遅れは僕たちにもわからないんだよね」
とあっさり言われました。
1時間以上遅れると仕事的に意味なくなってくるので、そして戻れなくなると次の日の仕事のほうが大事だったので潔くキャンセルしました。
これが大正解で、実はその後その電車は丸ごとキャンセルされたことを、知りました。
ありえない~!!!!
私はまだキャンセルする人がほとんどいなかったので並ばず入国履歴を取り消してもらい(地理的にはパリ駅ですが、前述したようにユーロスターはチェックインの時点ですでにイギリスの入国手続きが済んでしまっているため)。
「お気の毒に~ごめんね」みたいな感じでかなり優遇されて税関のスタッフとユーロスターのスタッフに誘導されて出ることができたのですが。
←当初返金不可と言われた運賃もすぐに返してもらえました!
その後のはちゃめちゃの混乱を想像すると、駅の中は恐ろしい混乱です!!
少なくとも午前発の電車ほとんどがキャンセルされてたので、新たに当日中の切符を取れた人はほとんどいません。
つまりあの時、私と同じ電車にのって出発を待っていた1000人ほどの人が「フランス出国とイギリス入国の手続き」を取り消さないと外にだってでれないのです。
改めて恐るべしフランス!!
いい加減にしてほしい。
でも早めの決断をした自分は褒めてあげたいです。
その後、パリ市内の小規模なマーケットを2つほど回り、そこでまた新たな出会いが・・・
その日は比較的ゆっくり休み所用を済ませ、次の日はやはり朝早くフランス北部に向かう電車にのらなければならなかったのでさすがにゆっくりめに過ごしました。
とある街中のマーケットをふらふらしていたら、演劇団がコスチュームを着てチラシを配っているのに遭遇!
フランスらしい光景です。

ロンドンは今、ブレクジットもあり大陸からのものが(税関の問題が大きいです)入らなくなり、もともと値段はフランスより高めなのですがさらに物量が減り、マーケットとしてかなり死んでいるそうなので。
行こうかどうかちょっと迷っていたのです。
その分の予算を、最終日にこの日のご縁で会えた若いディーラーさんに使えたので良しとします!
イギリスはイギリスならではのアンティーク、特にムーンストーンなどのジュエリーはイギリスならではなので魅力もあるのですが・・・
ジョージアンの美しい金細工のジュエリーなどはもう枯渇状態ですし・・・
今回のこともあり、今後も市場価格の高いロンドンに行くより、むしろフランスの地方をもっと攻めようかなと考えています。
2023.05.26 (Fri)
買い付け日記「奇跡のメダル教会と祈り」
買い付けも中盤に近づいてきたある日の朝。
時差ぼけのせいで朝はかなり早く目覚めてしまいますが、その日のアポは10:30から。
アパルトマンの近くを少しぶらぶらしました。
こちらが店名の由来となっているシェルシュミディ通り。

近くのホテル「LUTETIA」はパリを代表するアールデコ建築。


ぶらぶらしているうちに、そうだこのまま「ボンマルシェ(世界最古の百貨店)」の食品館に行こうと足を延ばすことに。
食品館は8:30から空いているのです。
その食品館が開くのにもまだ少し時間があるなぁ・・・とそうだ、この近くに「奇跡のメダル教会」があったと思いだし足を延ばしました。
ちょうどミサが始まる前で、いつも以上に厳かな雰囲気の教会。
パリ左岸の中心部にありながら静寂に包まれたこの教会。
日本でもメダルが人気だそうでご存知の方も多いことでしょう。


前日に会ったディーラーさんも「私、日曜日は必ず教会にいって祈るんだよ。」
という話を聞き、
知的で現代的で、(詳しくは書けませんが)伝統的なキリスト教会のタブーをいろいろな意味で破っている彼女が、祈り許しを請うているということに良い意味で衝撃を受けました。
最近、祈ること、人が許しを請うことについていろいろと思うところがあるのです。
私はクリスチャンではありませんが、この教会の懐の深いそして魂が研ぎ澄まされるような空間に私も思わず祈っていました。
これまで犯罪のような大きな悪いことをしたことはないですが、それでも日々の中で悔やむことはたくさんあります。
この年になってきたからか、「祈る、許されたい」という気持ちが少しわかるような気がするのです。
この仕事をしているとアンティークジュエリーでキリスト教関連のものを見る機会も多いです。
日本は大半がキリスト教徒ではないので買い付けることは少ないのですが・・・
今回もユグノー教徒のクロス(十字架)など珍しいものを面白いなと思ってみていました。
ユグノー教徒の多くはナントの勅令でフランスを逃れます。
そして面白いことにユグノー教徒には実はジュエリー職人が多く含まれていました。
その末裔が実はロシアの鬼才、ファベルジェです。
仕事があるのでそんなにゆっくりできず束の間の時間ですが、その後気持ちもすっきりしてアポに向かいました!
時差ぼけのせいで朝はかなり早く目覚めてしまいますが、その日のアポは10:30から。
アパルトマンの近くを少しぶらぶらしました。
こちらが店名の由来となっているシェルシュミディ通り。

近くのホテル「LUTETIA」はパリを代表するアールデコ建築。


ぶらぶらしているうちに、そうだこのまま「ボンマルシェ(世界最古の百貨店)」の食品館に行こうと足を延ばすことに。
食品館は8:30から空いているのです。
その食品館が開くのにもまだ少し時間があるなぁ・・・とそうだ、この近くに「奇跡のメダル教会」があったと思いだし足を延ばしました。
ちょうどミサが始まる前で、いつも以上に厳かな雰囲気の教会。
パリ左岸の中心部にありながら静寂に包まれたこの教会。
日本でもメダルが人気だそうでご存知の方も多いことでしょう。


前日に会ったディーラーさんも「私、日曜日は必ず教会にいって祈るんだよ。」
という話を聞き、
知的で現代的で、(詳しくは書けませんが)伝統的なキリスト教会のタブーをいろいろな意味で破っている彼女が、祈り許しを請うているということに良い意味で衝撃を受けました。
最近、祈ること、人が許しを請うことについていろいろと思うところがあるのです。
私はクリスチャンではありませんが、この教会の懐の深いそして魂が研ぎ澄まされるような空間に私も思わず祈っていました。
これまで犯罪のような大きな悪いことをしたことはないですが、それでも日々の中で悔やむことはたくさんあります。
この年になってきたからか、「祈る、許されたい」という気持ちが少しわかるような気がするのです。
この仕事をしているとアンティークジュエリーでキリスト教関連のものを見る機会も多いです。
日本は大半がキリスト教徒ではないので買い付けることは少ないのですが・・・
今回もユグノー教徒のクロス(十字架)など珍しいものを面白いなと思ってみていました。
ユグノー教徒の多くはナントの勅令でフランスを逃れます。
そして面白いことにユグノー教徒には実はジュエリー職人が多く含まれていました。
その末裔が実はロシアの鬼才、ファベルジェです。
仕事があるのでそんなにゆっくりできず束の間の時間ですが、その後気持ちもすっきりしてアポに向かいました!
2023.05.23 (Tue)
買い付け日記「250グラムのステーキ」
現地に着いてから2-4日目が一番買い付けで忙しく、ボリューム多くジュエリーを仕入れます。
2日目の午後は、私が親しくしている女性ディーラーさんとアポが入っていました。
彼女は比較的小ぶりなジュエリーを数多く持っています。
小ぶりで状態の良いアンティークジュエリーは現地においても、実は多くはありません。
ピアスのばねがダメになっていたり、石の状態が悪かったり・・・
むしろ小ぶりなジュエリーだからこそ、色々な問題のあるジュエリーも多いです。
彼女は一言でいうと足で稼ぐ人。
私もびっくりするほど働き者です。
知識がしっかりしていて、状態も良いです。
ものすごく大きなジュエリーを買うことは少ないですが、シェルシュミディのメインのターゲットのものを多くもってらっしゃて、値段も良心的。
いつも早めに会うようにしています。
今回もゴールドドルムーズピアス、クレオールピアス、天使のメダル、三つ葉などのチャームペンダント、ダイヤモンドの(大きすぎない)リング等々。
小さな宝物が集まり、ほっこりしました。
さて午前も午後も多くのディーラーさんに会った買い付け2日目。
夕方は前述のディーラーさんと夕飯を食べる約束をしていたので、お互いラッシュで家で帰り約束していたレストランへ。


伝統的なフランス料理のお店で、何とか訪れているお決まりのお店。
いつも必ずステーキを頂いているのですが・・・・250グラムと大きなステーキ。
前はなんともなく食べれていたのですがやはり年をとったのか・・・
しっかり何杯かワインも頂き、デザートにクレームブリュレまで頂いたらすっかり胃もたれしました。
胃袋も、もう若くはないです(・Д・)ノ
今回、ここまでちゃんとした外食はこれだけ。
後は、ランチにあわててヴェトナム料理屋さんでフォーを駆けこんだりはしましたが・・・(アジア系は早いので時間がないときに便利です)。
2日目の午後は、私が親しくしている女性ディーラーさんとアポが入っていました。
彼女は比較的小ぶりなジュエリーを数多く持っています。
小ぶりで状態の良いアンティークジュエリーは現地においても、実は多くはありません。
ピアスのばねがダメになっていたり、石の状態が悪かったり・・・
むしろ小ぶりなジュエリーだからこそ、色々な問題のあるジュエリーも多いです。
彼女は一言でいうと足で稼ぐ人。
私もびっくりするほど働き者です。
知識がしっかりしていて、状態も良いです。
ものすごく大きなジュエリーを買うことは少ないですが、シェルシュミディのメインのターゲットのものを多くもってらっしゃて、値段も良心的。
いつも早めに会うようにしています。
今回もゴールドドルムーズピアス、クレオールピアス、天使のメダル、三つ葉などのチャームペンダント、ダイヤモンドの(大きすぎない)リング等々。
小さな宝物が集まり、ほっこりしました。
さて午前も午後も多くのディーラーさんに会った買い付け2日目。
夕方は前述のディーラーさんと夕飯を食べる約束をしていたので、お互いラッシュで家で帰り約束していたレストランへ。


伝統的なフランス料理のお店で、何とか訪れているお決まりのお店。
いつも必ずステーキを頂いているのですが・・・・250グラムと大きなステーキ。
前はなんともなく食べれていたのですがやはり年をとったのか・・・
しっかり何杯かワインも頂き、デザートにクレームブリュレまで頂いたらすっかり胃もたれしました。
胃袋も、もう若くはないです(・Д・)ノ
今回、ここまでちゃんとした外食はこれだけ。
後は、ランチにあわててヴェトナム料理屋さんでフォーを駆けこんだりはしましたが・・・(アジア系は早いので時間がないときに便利です)。
2023.05.22 (Mon)
買い付け日記「中国人のマネーロンダリング!?」
さて今回の買い付けの間、多くのディーラーさんが口にしていた中国人問題!
もうこの数年、アンティークジュエリー市場は中国人が一番大きなバイイングパワーになっていますので、それで価格が高騰していてみんな困っているのですが。
実際にお金を落とすのは中国人ということが多いですから、現地のマーケットやディーラーさんは致し方なく付き合うしかほかないところもあります。
ちなみにこの数年はアメリカ人もかなり大きく力を取り戻していますので、今、アンティークジュエリーで大きなマーケット中国とアメリカです。
今回特に聞いたのは「キャッシュ買い!」
100万円以上を超えるようなもの(時には1000万円以上)も、すべてキャッシュ(現金)で買っていこうとするのそうです。
それも大量に、そして大勢の人数でやってくるそうです。
フランスは自由な国とのイメージとはうらはらに、社会的、経済的な規制が多い国です。
マネーロンダリング防止のため、外国人がキャッシュで買おうとすると一定額以上(確か1500ユーロ程度)以上になりますとパスポートの提示が必要です。
そして仮にパスポートを提示したとしても、ディーラーさんにとってキャッシュを受け入れる限界はあります。
というのも実際、彼れらも売却したお金で別のジュエリーを仕入れないといけませんが、今キャッシュを受け入れてくるところはとても少ないですし銀行にも嫌がられる。
でもなんでそんな高価なジュエリーやオブジェを多額の現金で買うのでしょうか?
中国人のマネーロンダリングでは?と言われています。
というのも紙幣としては小さく20ユーロのお札を、超大量!!!!といった感じの買い方だそうです。
そして・・・その中国人というの、最近はなぜかドイツから来るそうなのです。
フランスは法律が厳しいので…フランス在住というよりドイツに住んでいる学生!」なんだとか。
どんな学生なんでしょうね・・・・
先日、ベルギーでハイクラスはフェアがあったのですが、そこでも非常に高価なアンティークオブジェを中国人がやはり現金バイをしようとしたそうなのですね。
ですが売主のムッシューは「NON」といったそうなんです。
というのもあまりに高価なオブジェであったのと、とても良いものではあったそうなのでそれであればなおさら、面倒に巻き込まれるのはご免と思ったそうです。
私が初日に会ったディーラーさんも開口一番
「私、もう中国人は我慢ならない」と決めたわ。
と言っていました。
諸刃の矢といいますか、確かに大きなお金は動くのですがリスクも大きいのですよね。
例えば、ちょっと前までは中国人はアンティークサンゴをたくさん買っていました。
私の知りあいのイギリス人のディーラーさんもそれを見越して大量のアンティークサンゴを(主にフランスで)買い付けていたんですよね。
ただここの所急に規制が入ったらしく、パタっと中国人がサンゴを買わなくなったそう。
別の若手の男性ディーラーさんいわく「あと、2-3年でこのような中国人の大量買いは収まるんじゃない?」と言っていましたが、私はやはり中国人は裕福な人も貧しい人も何といっても人口が多いので、購買力はそう簡単に低下しないと思うんです。
ただ何かしらの規制(中国人学生のビザの厳格化ですとか。嗜好品の購入は禁止とかしてくれないかなぁ・・・)が入って、買えなくなるとかそうした「急激な変化」はありえるのかな?と思いました。
そうなってくれると少し落ち着いてありがたいんですけどね・・・
写真はそんなきな臭い話を忘れるような、通りがかったお花屋さん。
ちょうど母の日でした!


もうこの数年、アンティークジュエリー市場は中国人が一番大きなバイイングパワーになっていますので、それで価格が高騰していてみんな困っているのですが。
実際にお金を落とすのは中国人ということが多いですから、現地のマーケットやディーラーさんは致し方なく付き合うしかほかないところもあります。
ちなみにこの数年はアメリカ人もかなり大きく力を取り戻していますので、今、アンティークジュエリーで大きなマーケット中国とアメリカです。
今回特に聞いたのは「キャッシュ買い!」
100万円以上を超えるようなもの(時には1000万円以上)も、すべてキャッシュ(現金)で買っていこうとするのそうです。
それも大量に、そして大勢の人数でやってくるそうです。
フランスは自由な国とのイメージとはうらはらに、社会的、経済的な規制が多い国です。
マネーロンダリング防止のため、外国人がキャッシュで買おうとすると一定額以上(確か1500ユーロ程度)以上になりますとパスポートの提示が必要です。
そして仮にパスポートを提示したとしても、ディーラーさんにとってキャッシュを受け入れる限界はあります。
というのも実際、彼れらも売却したお金で別のジュエリーを仕入れないといけませんが、今キャッシュを受け入れてくるところはとても少ないですし銀行にも嫌がられる。
でもなんでそんな高価なジュエリーやオブジェを多額の現金で買うのでしょうか?
中国人のマネーロンダリングでは?と言われています。
というのも紙幣としては小さく20ユーロのお札を、超大量!!!!といった感じの買い方だそうです。
そして・・・その中国人というの、最近はなぜかドイツから来るそうなのです。
フランスは法律が厳しいので…フランス在住というよりドイツに住んでいる学生!」なんだとか。
どんな学生なんでしょうね・・・・
先日、ベルギーでハイクラスはフェアがあったのですが、そこでも非常に高価なアンティークオブジェを中国人がやはり現金バイをしようとしたそうなのですね。
ですが売主のムッシューは「NON」といったそうなんです。
というのもあまりに高価なオブジェであったのと、とても良いものではあったそうなのでそれであればなおさら、面倒に巻き込まれるのはご免と思ったそうです。
私が初日に会ったディーラーさんも開口一番
「私、もう中国人は我慢ならない」と決めたわ。
と言っていました。
諸刃の矢といいますか、確かに大きなお金は動くのですがリスクも大きいのですよね。
例えば、ちょっと前までは中国人はアンティークサンゴをたくさん買っていました。
私の知りあいのイギリス人のディーラーさんもそれを見越して大量のアンティークサンゴを(主にフランスで)買い付けていたんですよね。
ただここの所急に規制が入ったらしく、パタっと中国人がサンゴを買わなくなったそう。
別の若手の男性ディーラーさんいわく「あと、2-3年でこのような中国人の大量買いは収まるんじゃない?」と言っていましたが、私はやはり中国人は裕福な人も貧しい人も何といっても人口が多いので、購買力はそう簡単に低下しないと思うんです。
ただ何かしらの規制(中国人学生のビザの厳格化ですとか。嗜好品の購入は禁止とかしてくれないかなぁ・・・)が入って、買えなくなるとかそうした「急激な変化」はありえるのかな?と思いました。
そうなってくれると少し落ち着いてありがたいんですけどね・・・
写真はそんなきな臭い話を忘れるような、通りがかったお花屋さん。
ちょうど母の日でした!


2023.05.21 (Sun)
買い付け日記「オークショナーから直接ジュエリーを譲って頂く!」
買い付け2日目。
2-3日目が買い付けの山場であることが多く、終日特に大事なディーラーさんとのアポを入れています。
朝から2人のディーラーさんとアポをとっていて、彼女たちの事務所へと向かいます。
2人のタイプの異なるディーラーさんで、それぞれコレクションも異なるところが面白いです。
1人の方が割となんでもありのいろいろ混ざったジュエリーをお持ちの方。
もう1人の方が数は少ないけれどかなり私好みのジュエリーをお持ちの方。
どちらの方もアンティークフェアなどに参加せず、基本的に彼女たちの仕事はアンティークディーラーへ卸をする人なので、いいものが見つかれば値段はかなりリーズナブルであることが多いです。
外国人との取引もほぼないです。
一通りセレクションが終わり・・・ただ困ったことに持ち帰りたいジュエリーに刻印のないものがいくつかあります。
アンティークジュエリーはそもそも刻印が発展をしましたのは19世紀を通じてなので、刻印のないものも多いです。
もちろん私としては刻印が打たれているのにこしたことはないですが、そもそもアンティークジュエリーには刻印が打たれていないものも、指輪などで過去のサイズ直しで消えてしまっているものも多いので、日本で販売する分には特に問題ないです。
ただフランスは基本的に「性悪説」といいますが、ある程度重量のあるものは基本的に再コントロールをうけなくてはいけません(軽量のものは免除されます)。
この法律、以前はもうちょっと緩かったように思うのですが、近年一層きびしくなってるようです。
この場合、例えば18カラットゴールドですといわゆる「鷲の頭(イーグルズヘッド)」ではなく、再コントロール用の刻印を打たれることになります。
日本では刻印のないものも販売するのに差し支えないですが、フランスの税関は手ごわいので。
万が一フランスの税関などで止められた際に、すべて刻印が押されていて該当するインボイスがあれば没収されるといった最悪なことが起こらないというメリットもあります。
ちょっと重量のあるプラチナチェーンがあったので、やはり刻印があるに越したことはないね!という話になりました。
刻印の再コントロールは、通常3週間ほどかかるプロセスですが、近くにそれを早めて進めてくれる友人がいるので一緒にいこう!ということで訪れたのがとあるオークション会社。
そこのオークショナー(いわゆるハンマーをたたく人)が彼女たちの友人なのです。
雨の降る中一緒に向かいましたが、残念ながらその刻印の再コントロールが混んでいてとても数日のラインに押し込むことはできないとのこと、でも・・・・。
せっかく彼女(=私)は日本から来たわけだし・・・・「オークションに出してない小粒のアンティークジュエリーはないの?」という話になり・・・
それほどの量はないですが、数点ある!
ということで、なんと直接譲っていただきました。
オークションを通すと30%の手数料(売り方と買い方から両方)かかるのですが、もちろんそんなのもナシです。
時期によるけどアンティークジュエリーが入るときもあり、特にオークションにかけるほどでも・・・といったアンティークジュエリーも出てくるそうです。
コレクションでまとめてオークションにかけるので、大きいものも小さいものも混ざっていることが多いのです。
オークション会社はかなり大きな宝石のついているものなど、一つずつの価格帯が相当に高いものがメインの商材です。
次回以降もタイミングが合って、(一言でアンティークジュエリーといいましてもコンディションとか好みとかいろいろありますので何とも言えないですが)お互い色々合えば、また直接取引できるよ!とのこと。
今は品物薄で本当に仕入れが大変なので、それができるとなんともラッキー。
嬉しい出会いです。
写真は朝、アポに向かうときに見つけたオーガニックハンバーガー屋さん。
バーガーショップ(ハンバーガー)なのに、オーガニックってなんか面白いですね。
フランスはいろいろなBIO(オーガニック食事)やレストランの店が増えています。

2-3日目が買い付けの山場であることが多く、終日特に大事なディーラーさんとのアポを入れています。
朝から2人のディーラーさんとアポをとっていて、彼女たちの事務所へと向かいます。
2人のタイプの異なるディーラーさんで、それぞれコレクションも異なるところが面白いです。
1人の方が割となんでもありのいろいろ混ざったジュエリーをお持ちの方。
もう1人の方が数は少ないけれどかなり私好みのジュエリーをお持ちの方。
どちらの方もアンティークフェアなどに参加せず、基本的に彼女たちの仕事はアンティークディーラーへ卸をする人なので、いいものが見つかれば値段はかなりリーズナブルであることが多いです。
外国人との取引もほぼないです。
一通りセレクションが終わり・・・ただ困ったことに持ち帰りたいジュエリーに刻印のないものがいくつかあります。
アンティークジュエリーはそもそも刻印が発展をしましたのは19世紀を通じてなので、刻印のないものも多いです。
もちろん私としては刻印が打たれているのにこしたことはないですが、そもそもアンティークジュエリーには刻印が打たれていないものも、指輪などで過去のサイズ直しで消えてしまっているものも多いので、日本で販売する分には特に問題ないです。
ただフランスは基本的に「性悪説」といいますが、ある程度重量のあるものは基本的に再コントロールをうけなくてはいけません(軽量のものは免除されます)。
この法律、以前はもうちょっと緩かったように思うのですが、近年一層きびしくなってるようです。
この場合、例えば18カラットゴールドですといわゆる「鷲の頭(イーグルズヘッド)」ではなく、再コントロール用の刻印を打たれることになります。
日本では刻印のないものも販売するのに差し支えないですが、フランスの税関は手ごわいので。
万が一フランスの税関などで止められた際に、すべて刻印が押されていて該当するインボイスがあれば没収されるといった最悪なことが起こらないというメリットもあります。
ちょっと重量のあるプラチナチェーンがあったので、やはり刻印があるに越したことはないね!という話になりました。
刻印の再コントロールは、通常3週間ほどかかるプロセスですが、近くにそれを早めて進めてくれる友人がいるので一緒にいこう!ということで訪れたのがとあるオークション会社。
そこのオークショナー(いわゆるハンマーをたたく人)が彼女たちの友人なのです。
雨の降る中一緒に向かいましたが、残念ながらその刻印の再コントロールが混んでいてとても数日のラインに押し込むことはできないとのこと、でも・・・・。
せっかく彼女(=私)は日本から来たわけだし・・・・「オークションに出してない小粒のアンティークジュエリーはないの?」という話になり・・・
それほどの量はないですが、数点ある!
ということで、なんと直接譲っていただきました。
オークションを通すと30%の手数料(売り方と買い方から両方)かかるのですが、もちろんそんなのもナシです。
時期によるけどアンティークジュエリーが入るときもあり、特にオークションにかけるほどでも・・・といったアンティークジュエリーも出てくるそうです。
コレクションでまとめてオークションにかけるので、大きいものも小さいものも混ざっていることが多いのです。
オークション会社はかなり大きな宝石のついているものなど、一つずつの価格帯が相当に高いものがメインの商材です。
次回以降もタイミングが合って、(一言でアンティークジュエリーといいましてもコンディションとか好みとかいろいろありますので何とも言えないですが)お互い色々合えば、また直接取引できるよ!とのこと。
今は品物薄で本当に仕入れが大変なので、それができるとなんともラッキー。
嬉しい出会いです。
写真は朝、アポに向かうときに見つけたオーガニックハンバーガー屋さん。
バーガーショップ(ハンバーガー)なのに、オーガニックってなんか面白いですね。
フランスはいろいろなBIO(オーガニック食事)やレストランの店が増えています。

2023.05.20 (Sat)
買い付け日記 「いい男=みんなゲイ」説
買い付けスタート!ということで最初に訪れたのはエレガントなマダムのところです。
彼女とも話してたけど、「Tomokoと知り合ってもうどれぐらいになるかしら?最初に会ったのってどこだっけ?」
と話していました。
かれこれ取引を始めてもう15年ほどになると思います。
彼女は大きめのラグジュアリーなジュエリーが多いので、昨今の日本マーケットを考えますとたくさんは買えませんが、3点ほど素敵なリングを頂戴することにしました。
特にそのうちの一つはセイロン産のサファイヤのリング。
お気に入りです。
彼女も20世紀初頭の、1910年ころの繊細さと上質さを兼ねた都会的なアンティークジュエリーが好きなのでセンスが合うのです。
話している中で、近くでやはりアンティークジュエリーを扱うムッシューの話がでました。
私は2-3回しか取引をしたことのないムッシューで個人的なことはほとんど話さない方なので知らなかったのですが、「彼ももちろんゲイよ~~」と彼女。
そのしばらく後で、彼女のところにやはりふらりと男性ディーラー2人がきたのですが、「彼らね、明らかにゲイでしょ」とやはり彼らもゲイ。
彼女との共通した友人で私もここのところ大変お世話になっている大御所のおじいさんディーラーがゲイなのはもちろん公然の話。
私:「えー、みんなゲイじゃん!」
逆にだれかストレートの男性ディーラーっていたっけ?」
彼女:「うーん、思いつかない。私のお母さんは昔からあなたの業界では旦那さんは見つけられないねって、言ってたのよーーー」
「あっ、思い出した!23歳のW君、彼は確かストレート!」
・・・って。
そこまで(年齢が)下がらないと、ストレートの男性が存在しなこの業界。
特にフランスのアンティークジュエリー業界の男性はほぼゲイです。
しかもみんな物腰が柔らかくコミュニケーション能力も高い。
ユーモアがありおしゃれですし、人格的にも素敵です。
「良い男=みんなゲイ説」少なくともこの業界ではあたってるかも!?
写真は時差ボケで早く起きすぎてしまったある日の朝のサンミッシェル界隈。

余談ですが・・・
実はマクロン大統領もゲイとフランスでは囁かれています。
彼女とも話してたけど、「Tomokoと知り合ってもうどれぐらいになるかしら?最初に会ったのってどこだっけ?」
と話していました。
かれこれ取引を始めてもう15年ほどになると思います。
彼女は大きめのラグジュアリーなジュエリーが多いので、昨今の日本マーケットを考えますとたくさんは買えませんが、3点ほど素敵なリングを頂戴することにしました。
特にそのうちの一つはセイロン産のサファイヤのリング。
お気に入りです。
彼女も20世紀初頭の、1910年ころの繊細さと上質さを兼ねた都会的なアンティークジュエリーが好きなのでセンスが合うのです。
話している中で、近くでやはりアンティークジュエリーを扱うムッシューの話がでました。
私は2-3回しか取引をしたことのないムッシューで個人的なことはほとんど話さない方なので知らなかったのですが、「彼ももちろんゲイよ~~」と彼女。
そのしばらく後で、彼女のところにやはりふらりと男性ディーラー2人がきたのですが、「彼らね、明らかにゲイでしょ」とやはり彼らもゲイ。
彼女との共通した友人で私もここのところ大変お世話になっている大御所のおじいさんディーラーがゲイなのはもちろん公然の話。
私:「えー、みんなゲイじゃん!」
逆にだれかストレートの男性ディーラーっていたっけ?」
彼女:「うーん、思いつかない。私のお母さんは昔からあなたの業界では旦那さんは見つけられないねって、言ってたのよーーー」
「あっ、思い出した!23歳のW君、彼は確かストレート!」
・・・って。
そこまで(年齢が)下がらないと、ストレートの男性が存在しなこの業界。
特にフランスのアンティークジュエリー業界の男性はほぼゲイです。
しかもみんな物腰が柔らかくコミュニケーション能力も高い。
ユーモアがありおしゃれですし、人格的にも素敵です。
「良い男=みんなゲイ説」少なくともこの業界ではあたってるかも!?
写真は時差ボケで早く起きすぎてしまったある日の朝のサンミッシェル界隈。

余談ですが・・・
実はマクロン大統領もゲイとフランスでは囁かれています。
2023.05.19 (Fri)
買い付け日記 「より早く!より強く!」
買い付け日記では、〇を買い付けた◇を買い付けたという詳細より、私が買い付けの間に感じたこと、今のフランスの社会のことについてつれぐれと(好き勝手に!?)書いていきたいと思います。
今回は夜便だったので朝の早い時間にパリ市内に到着した初日。
午後遅めの時間からアポを入れていたのですが、その前に一つ行かなければらならないところが・・・。
それはフランスの銀行です!
非居住者なので基本的に小切手やカルトブルー(CB)と呼ばれるフランスのデビットクレジットカードは持てないはずなのですが、フランスに住んでいた時の履歴、帰国してからも取引履歴が長かったために以前から許可をもらっております。
ジュエリーの仕入れは高価ですし、小切手での決済が便利です。
しかし!
今回渡仏前に荷物の準備をしていましたら、小切手帳の残数がとても少なくなっていることに気づきまして・・・
フランスから日本の自宅に送っていただくのは間に合わなそうだねということで、アポを取っていたのです。
銀行の担当者ともコロナ禍を挟み、数年ぶりの再会!
ここがフランスらしくないところなんですが、小切手なんのその…雑談で盛り上がってしまいました。
担当者のお子さんが高校生と中学生ということもあり、教育の話に。
これはその日の午後に訪れたソルボンヌ卒のディーラーさんもいっていたことですが、今フランスの大学のキャパシティーって需要においついていないそうです。
ひと昔のフランスは誰もが大学にいくわけではなくて、いわゆる専門学校とか手に職的な道をバカロレア(フランスの高校卒業資格試験)を取った後に選択する若者も多かったのですが、最近は大学志望が増えていて。
加えてフランスって大学はそのすべてが国立で(グランゼコールといわれるエリート高等教育は私立もあるのですが)、数は少ないんですよね。
日本は一流大学へいくために中学受験が増えてきていますが、フランスもやはりいい大学にいくためには昔と違って私立の高校とか家庭教師とかつける家庭が増えているのだとか。
またフランスでも近年「学力の低下」が叫ばれているそうで、それは基本的な学力の低下だけでなく目まぐるしく変わる実社会で適合して必要なスキルが大学で学びづらいといったこともあるようです。
「フランスというと=自由の国」というイメージがありますが、比較的先進的な教育で知られているのはヨーロッパでも北欧(フィンランド)とかオランダあたりです。
このあたりの比較的小さな西欧の国のほうが、新しい時代のニーズに合致したい教育をしているようで、フランスの教育は日本の教育と同じで割と古いです。
色んなジレンマにもがいているところ、過去になまじ成功してきて優れた文化を持つ。でも今はやや斜陽な国という点で、でフランスと日本の社会が抱える問題は本当に似ているなぁと思います。
銀行の担当者のお子さんは今、科目の選択の真っ最中で完全理系男子みたいで物理を取るらしいのですが、生物は取らないといっているそうで。
となるとやはり医学とか薬学の道は絶たれるのでそれで本当に良いのかな?とかお母さんとしては考えているようです。
やはり世の中の役にたってほしいし・・・でもデジタル化が進んでいるからやはり理系(特に物理は強いかな)とか・・・
フランスというと出産も無料(無痛分娩が標準)から大学も学費が無料!ということでとても優れたシステムを持っているように紹介されることが多いように思いますが、抱える悩みは近いものがありますね。
絶賛不人気のマクロン大統領。
命の危険も感じているとかでボディーガードの数がすごいそう。

記事の見出しは
チャレンジ
「産業(経済)、教育、住宅」
改革を~ より早く!より強く!
今回は夜便だったので朝の早い時間にパリ市内に到着した初日。
午後遅めの時間からアポを入れていたのですが、その前に一つ行かなければらならないところが・・・。
それはフランスの銀行です!
非居住者なので基本的に小切手やカルトブルー(CB)と呼ばれるフランスのデビットクレジットカードは持てないはずなのですが、フランスに住んでいた時の履歴、帰国してからも取引履歴が長かったために以前から許可をもらっております。
ジュエリーの仕入れは高価ですし、小切手での決済が便利です。
しかし!
今回渡仏前に荷物の準備をしていましたら、小切手帳の残数がとても少なくなっていることに気づきまして・・・
フランスから日本の自宅に送っていただくのは間に合わなそうだねということで、アポを取っていたのです。
銀行の担当者ともコロナ禍を挟み、数年ぶりの再会!
ここがフランスらしくないところなんですが、小切手なんのその…雑談で盛り上がってしまいました。
担当者のお子さんが高校生と中学生ということもあり、教育の話に。
これはその日の午後に訪れたソルボンヌ卒のディーラーさんもいっていたことですが、今フランスの大学のキャパシティーって需要においついていないそうです。
ひと昔のフランスは誰もが大学にいくわけではなくて、いわゆる専門学校とか手に職的な道をバカロレア(フランスの高校卒業資格試験)を取った後に選択する若者も多かったのですが、最近は大学志望が増えていて。
加えてフランスって大学はそのすべてが国立で(グランゼコールといわれるエリート高等教育は私立もあるのですが)、数は少ないんですよね。
日本は一流大学へいくために中学受験が増えてきていますが、フランスもやはりいい大学にいくためには昔と違って私立の高校とか家庭教師とかつける家庭が増えているのだとか。
またフランスでも近年「学力の低下」が叫ばれているそうで、それは基本的な学力の低下だけでなく目まぐるしく変わる実社会で適合して必要なスキルが大学で学びづらいといったこともあるようです。
「フランスというと=自由の国」というイメージがありますが、比較的先進的な教育で知られているのはヨーロッパでも北欧(フィンランド)とかオランダあたりです。
このあたりの比較的小さな西欧の国のほうが、新しい時代のニーズに合致したい教育をしているようで、フランスの教育は日本の教育と同じで割と古いです。
色んなジレンマにもがいているところ、過去になまじ成功してきて優れた文化を持つ。でも今はやや斜陽な国という点で、でフランスと日本の社会が抱える問題は本当に似ているなぁと思います。
銀行の担当者のお子さんは今、科目の選択の真っ最中で完全理系男子みたいで物理を取るらしいのですが、生物は取らないといっているそうで。
となるとやはり医学とか薬学の道は絶たれるのでそれで本当に良いのかな?とかお母さんとしては考えているようです。
やはり世の中の役にたってほしいし・・・でもデジタル化が進んでいるからやはり理系(特に物理は強いかな)とか・・・
フランスというと出産も無料(無痛分娩が標準)から大学も学費が無料!ということでとても優れたシステムを持っているように紹介されることが多いように思いますが、抱える悩みは近いものがありますね。
絶賛不人気のマクロン大統領。
命の危険も感じているとかでボディーガードの数がすごいそう。

記事の見出しは
チャレンジ
「産業(経済)、教育、住宅」
改革を~ より早く!より強く!
2023.05.18 (Thu)
買い付け日記「10年以上ぶり、東京からパリへ!」
コロナもようやく落ち着き、また時々お客様から「もう買い付け日記は書かないのですか?」とコメントを頂きまして、
楽しみにしてくださっていた方もいらっしゃるのだなと久しぶりに買い付けを振り返り書こうと思いました!
今回は久しぶりに東京羽田から出発です。
もともと東京出身なのですが、この10年家族の都合で京都と神戸。関西にいましたからずっと関空をつかっていたのです。
特に神戸からは車ですと1時間ほどだったのですが、電車は2時間かかり不便な場所だったので今回楽に感じました。
今、東京で住んでいるところから羽田まで電車で一時間弱。
色々な方法でいけるのもありがたいです。
神戸の時はコロナで、自分で空港まで運転して、帰りも時差ボケの中やはり高速を運転して帰るといったこともありましたので、それを考えると何とありがたいことでしょう!
宿は今回はパリ左岸。
といいましてもセーヌ川まで徒歩で数分。
サン・ミッシェルという、火災で焼けて今再建をしているノートルダム寺院の近くです。
今回はなんととんでもないアパルトマンにとまりました。
そんな素晴らしい場所にある80平米超えのアパルトマン(*゚Q゚*)
なんでそんなことになっているかといいますと・・・もともと8区の小さなアパルトマンを日系のエージェントを通して抑えていたんですね。
ところがフランス人の友人が「自分の所有している17区のマンション、今賃貸に出していないから使っていいよーーー(彼はゲイのエリート独身貴族)」といってくれてありがたくそこを使わせてもらおう!と思っていたんです。
→そこで一度、抑えていた8区のマンションをキャンセルしました。
ところがその後、日本に遊びにきていたそのフランス人の友達からコロナを私がもらってしまったのですね(3月末)。
誰かの家にお世話になるのはこのご時世、リスクがあるなぁと。
しかも彼は、頻繁にゲイバーに出入りしているし・・・
加えてフランスがかなりデモやストライキで大変なことになってきましたので、いざとなった時に取引先等に歩いていけるような中心部がよいかなと思いいたり、やはり中心部に自分でいつものようにアパルトマンを借りることにしました。
ところがそうこうしているうちに、前述の抑えていたアパルトマンは予約がはいってしまったとのこと。
新たにオペラ座近くのアパルトマンで今準備している20平米くらいのをリーズナブルに貸せそうーということだったのでそれを抑えたのですが・・・
何と渡仏する1週間ほど前に・・・・そのアパルトマンの内装が間に合わず貸せなくなった!ということでお詫びに・・・・
そのエージェントで運営しているアパルトマんの中から好きなところを(同じ値段でいいから)選んでといわれまして・・・・
といことでルイ16世様式の内装が素敵な、超ゴージャスなアパルトマンに一人で滞在することになりました!!!

現地のディーラーたちにその話をしましたら(商談で実際にそのアパルトマンまでに来たディーラーさんもいます)、
「なんてラッキーなの?」
「お詫びにそんなリーズナブルな価格でゴージャスなマンションをあてがうって、そのスピリットは日本だね」
とかなりリアクションされました。
そういうおもてなしの心?といいますか誠実な商売の仕方はフランスにはないですからね・・・
←確かにフランス人だったら、貸せなくなったよ!の一言で終わりだと思います。
もっともそのエージェントも代表の方と個人的に知り合いで、かれこれ15年ほどお世話になっているのでそれもあったのだと思います。
ということでなんともありがたいことに、とても素敵なマンションに滞在させていただきました。
続く・・・
楽しみにしてくださっていた方もいらっしゃるのだなと久しぶりに買い付けを振り返り書こうと思いました!
今回は久しぶりに東京羽田から出発です。
もともと東京出身なのですが、この10年家族の都合で京都と神戸。関西にいましたからずっと関空をつかっていたのです。
特に神戸からは車ですと1時間ほどだったのですが、電車は2時間かかり不便な場所だったので今回楽に感じました。
今、東京で住んでいるところから羽田まで電車で一時間弱。
色々な方法でいけるのもありがたいです。
神戸の時はコロナで、自分で空港まで運転して、帰りも時差ボケの中やはり高速を運転して帰るといったこともありましたので、それを考えると何とありがたいことでしょう!
宿は今回はパリ左岸。
といいましてもセーヌ川まで徒歩で数分。
サン・ミッシェルという、火災で焼けて今再建をしているノートルダム寺院の近くです。
今回はなんととんでもないアパルトマンにとまりました。
そんな素晴らしい場所にある80平米超えのアパルトマン(*゚Q゚*)
なんでそんなことになっているかといいますと・・・もともと8区の小さなアパルトマンを日系のエージェントを通して抑えていたんですね。
ところがフランス人の友人が「自分の所有している17区のマンション、今賃貸に出していないから使っていいよーーー(彼はゲイのエリート独身貴族)」といってくれてありがたくそこを使わせてもらおう!と思っていたんです。
→そこで一度、抑えていた8区のマンションをキャンセルしました。
ところがその後、日本に遊びにきていたそのフランス人の友達からコロナを私がもらってしまったのですね(3月末)。
誰かの家にお世話になるのはこのご時世、リスクがあるなぁと。
しかも彼は、頻繁にゲイバーに出入りしているし・・・
加えてフランスがかなりデモやストライキで大変なことになってきましたので、いざとなった時に取引先等に歩いていけるような中心部がよいかなと思いいたり、やはり中心部に自分でいつものようにアパルトマンを借りることにしました。
ところがそうこうしているうちに、前述の抑えていたアパルトマンは予約がはいってしまったとのこと。
新たにオペラ座近くのアパルトマンで今準備している20平米くらいのをリーズナブルに貸せそうーということだったのでそれを抑えたのですが・・・
何と渡仏する1週間ほど前に・・・・そのアパルトマンの内装が間に合わず貸せなくなった!ということでお詫びに・・・・
そのエージェントで運営しているアパルトマんの中から好きなところを(同じ値段でいいから)選んでといわれまして・・・・
といことでルイ16世様式の内装が素敵な、超ゴージャスなアパルトマンに一人で滞在することになりました!!!

現地のディーラーたちにその話をしましたら(商談で実際にそのアパルトマンまでに来たディーラーさんもいます)、
「なんてラッキーなの?」
「お詫びにそんなリーズナブルな価格でゴージャスなマンションをあてがうって、そのスピリットは日本だね」
とかなりリアクションされました。
そういうおもてなしの心?といいますか誠実な商売の仕方はフランスにはないですからね・・・
←確かにフランス人だったら、貸せなくなったよ!の一言で終わりだと思います。
もっともそのエージェントも代表の方と個人的に知り合いで、かれこれ15年ほどお世話になっているのでそれもあったのだと思います。
ということでなんともありがたいことに、とても素敵なマンションに滞在させていただきました。
続く・・・
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