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2008.06.25 (Wed)

バウハウス@芸大に行ってきました

東京芸大で行われている「Bauhaus(バウハウス)」の展示を見てきました。

バウハウスとは、狭義にいえば1919年に著名な建築家であったグロビウスが作ったドイツの学校のことを、広義にいえばそこで生まれた建築デザインを中心とする造形運動のことをさしています。

↓みたいな感じの家具
bauhaus

bauhaus



及びポスターやオーナメントなど。
左から2番目はコティ社の当時のドイツ版ポスター。

バウハウス



注:写真はともに芸大の展覧会からですが、特別に許諾をえています。
通常、美術館内で写真不可。上記写真も流用不可です。



シェルシュ・ミディの扱うフランスアールデコという装飾様式は、アフリカの黒人文明やロシアバレエなど、多種多様な異文化からインスピレーションを受けているのですが、やはり同時代に隣国ドイツで勢いを付けていたバウハウスからも多大な影響を受けているといわれています。

最近「ベルギーのおじさん(実の叔父さんとかじゃなくて、お世話になっているコレクターの人)」に、什器のことなどでいろいろお世話になっているのですが、いろいろベルギーのおじさんにお話を聞くうちにバウハウスとかやはり同年代の「デ・ステイル(DE STIJL )」にも興味が湧いてきたんです。
ベルギーは1930年代、フランスよりもう片方の隣国であるドイツとオランダのほうに強く影響を受けていたそうで、バウハウスの影響を受けたアンティークが存在するそうです。
でもフランスのアールデコと同じく、ベルギーの市場でもバウハウスのころのものは数年前くらいから値段が急騰していて、今ではマーケットでみつけるのはとても困難になってきているそうな。
やはり世界的に1920-30年代のものはここのところ、急に評価があがってきているようです。


バウハウスのものとアールデコのものを比べると、バウハウスのほうがさらに一段とモダン、あとより幾何学的。
バウハウスのものって年代的にも1930年代以降に作られたものが多く若干、アールデコより遅めです。

ちなみに↓は私がベルギーのそのおじさんからゆずってもらったプレート。
バウハウス

*什器用につき非売品

どうでしょう!?
もうアンティークとはいいがたいぐらいモダン(1930年代のものを「アンティーク」という言葉でくくれるかはさておき)ですよね、ある意味今のものよりずっとモダン。

この頃のヨーロッパっていろんなデザインが百家争鳴、本当面白かったんですね。
ちょっと先駆けてイギリスのアーツアンドクラフト、フランスのアールヌーボー、ドイツのアールヌーヴォーにあたるユーゲン・シュティール。
それからオランダのデ・ステイルに、フランスのアールデコにドイツのバウハウス運動。

絵画の分野でもキュービズム、フォービズム。
そしてブルトンがシュールレアリスム宣言をするのもこのころ。
面白すぎ、というかいろいろ影響しあって混ざっている部分もあるし。
奥深くて把握しきれていないのがむずがゆいような、面白いような。


バウハウスのものってなかなか一同に見れる機会がないので、この展覧会はものすごく刺激的でした。
この規模のものは世界的にみてもこれまでなかったそうなので、絶対お薦めです!
-7/21まで。

タグ : 芸大バウハウスブルトンデ・ステイル

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